天皇だけが知る『古事記』冒頭の意味(現代語訳『古事記』では分からないこと 9)
■『古事記』冒頭の意味不明さ
原文(書き下し文)を読むと明らかなのだが、『古事記』は、冒頭すなわち書き出しの天地初発から、伊耶那岐命・伊耶那美命の二神の誕生までの部分だけが、以降の全体の文章とは異なったトーンで書かれている。
我々がよく知る『古事記』は、イザナキ・イザナミの天降りの場面からだが、詳細な意味はともかく、現代人の我々が読んでも、だいたいの意味を知ることができる。
上記の大意は、複数の天つ神が、イザナキ・イザナミに、ただよえる国をおさめ固め成せと命じて、天沼矛