なぜ、『古事記』は天武天皇の逝去後に放置されたのか(現代語訳『古事記』では分からないこと 8)
■放置された『古事記』
天武天皇によって681年に開始された『古事記』のプロジェクトは、天武天皇の逝去によって686年に中断し、元明天皇によって25年後の711年に再開される。
元明天皇によって再開された『古事記』は、わずか四ヶ月で完成している。たったの四ヶ月で完成できる『古事記』が、元明天皇に至るまで完成しなかったことは、その間に『古事記』が放置されていたことを意味する。
これはなぜなのか。
『古事記』は、天武天皇が大津皇子の即位を期待し、継承するために作られたと