『火花 Theri』『ビギル』『マジック』でアトリ監督について

#火花 #Theri スクリーン二回目。物語全体が分かってから改めて見ると、当初疑問に思っていた部分に納得がいく。そんなに甘々とーちゃんでは娘の将来が心配だと思っていたが正反対で、実は彼女を立派な大人にすべく心血注いでいる父親だったのだ。それが分かった上で何度でも見たい。再上映プリーズ!

タラパティの演技は深くて、一人の人物が何層ものペルソナを重ね場面によって使い分ける様を見せてくれる。でも彼が最高の演技をするのはその主人公が全てのペルソナを捨てて真の自分に戻る時。それはもはや本当の彼と紙一重に見えるから、その悲痛さの真実に観客は胸を抉られる。

南インドの映画って、めちゃめちゃ主張強いんですよ。それが監督か主演俳優か脚本家かは作品によって違うけれど。でもこの作品を作った人が訴えたかった事というのがダイレクトに伝わってくる。表向きのテーマと違う作家本人の精神性がそこに現れるのね。それが面白いから私は映画を見るのです。

午前1:26 · 2024年6月9日

·#火花 #Theri だと、タラパティのテーマは私の見ている限りでは「社会正義」。分かりやすく言葉でも伝えてますけど、彼は卓越した俳優なので演技でも示しています。理不尽に愛する者を失った人がその時感じる苦しみを生々しく表現する。その痛みは共感として観客にも伝わる。それが人の心を動かす。

#火花 #Theri アトリ監督作品を見るのはこれが3本目。『ビギル』『マジック』とあわせてようやく彼自身の描きたい事が分かった気がします。それは「良き父親」。子どもへの愛が自己満足ではなく、立派な人間にする事で社会へも貢献できるような育て方をする父親像をたぶん 監督は描きたい。


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