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陸の王者が個性を求めるのは間違っているだろうか 〜File.009 山下佳織さん〜

おはようございます⛺️
皆様いかがお過ごしでしょうか。私はまあなんとか元気にやっております✊🏻
最近入浴中に寝ることが少なくなってきました。健康の証です()

ということで本日も頑張っていきましょう。

※改めてこの企画の内容を説明しておくと、
「陸の王者が個性を求めるのは間違っているだろうか」(通称『#りくまち』)は、慶應生の中で頑張っている方や何か個性的なことをされている方を取材してこのように記事に起こす形で紹介するものとなっています。

大学生って、今でこそ『#春から慶應』というタグをつけている人たち同士で繋がったりDMやリプを飛ばし合うみたいにはなっていますが、サークル参加した後とかだとやはりサークルの中の人間関係に固執しがちなんですよね。

別に悪いわけではないんですけど、せっかくの大学生活ですし、このような形で頑張っている方々を皆さんにお届けして、皆さんの刺激や向上心のきっかけになれればと思うとともに、また頑張っている方に対しても活動を大々的に注目されるような機会も創出したいなということで、このようなことをしております。

本日ご紹介するのは、、、
『雲に愛されすぎて困っています』
山下佳織さん(商学部新3年)です!!!

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山下さんは、令和女性最年少合格(2021年2月現在)の気象予報士で、現在ではそのスキルを活用して、気象予報士の勉強をしている社会人に向けて授業を行っております。(そして、サークルの後輩でもあります。)

以前もこちらのシリーズでは気象予報士資格を取得した方(早水さん)を取材させていただきましたが、今回のものは、こちらとはまた違った切り口での気象予報士資格を活かした活動を紹介するものとなっております。
というか慶應生、気象予報士資格者多くない??みんな空好きやね。

⏬早水さんの回はこちら⏬


山下さんのことがもっとよくわかる各種SNSやWEBページはこちら❗️

ウェザーマップでの紹介ページ


Twitter:@yama0130kaori


Instagram:yama0130kaori

そして本日のお品書きがこちら!

①これまで
気象予報士資格を取ろうと思ったきっかけは、ある乗り物だった!?
②いま
気象予報士講座の講師は一般的な塾講師とは大違いだった!?
③これから
「天気」を知るだけでなく、「天気」でみんなを助けたい

それでは本編へ、どうぞ!!


1. これまで


元々小さい頃から空を見上げたり、雲の様子を観察することが好きだった山下さん。歩いている時もずっと上を見ているため、転んでしまうことが多々あったみたいですw
そうやって観察していく中で、雲の形が日々変わっていること、雨を降らせる雲もあれば降らせずただ漂っている雲もあることなどに対して、幼い頃から漠然とではあるものの不思議に感じていました。
しかしその当時は、あくまで漠然と不思議に感じていた程度で、知識をつけることに関してはあまり興味がなく、また自身が感じていた疑問や不思議を解決していくことを生業とするつもりもなかったです。

また中学高校で気象や雲について勉強をすると言っても、かなり範囲として限られてきますよね。
私(ライターの徳山)は内部進学組なので他の学校と比べて深掘りはしているとは思いますが、山下さんがご出身の雙葉高校をはじめとした、大学付属じゃないタイプの高校は基本的に大学受験前提でカリキュラムを組んでいるようなので、特に浅めになってしまっているそうです。雲の成り立ちや種類、どの雲が雨を降らせるのか、雲の形状の由来などを深く踏み込んでフューチャーしていくところまではしなかったみたいです。

そうした中で、山下さんはあることに気づきます。

それは、山下さんが飛行機に乗ってどこか行くたびに、毎回着陸空港の到着予定時刻から遅れて着陸しているということです🛬

毎回自分が乗るたびに遅れが発生してしまうのはおかしい、と思った山下さんは「もしかしたら自分に非があるのかもしれないし、自分で解決できることなのではないか」ということで原因を解明しようとします。

<考えうる理由>
① 飛行機の乗り方を間違えているから
→乗り方を確認して、マナーに沿って正しく乗ってみたけど遅れたので❌

② 機体や航空会社の問題
→JALオンリー、ANAオンリーというわけではない。航空会社に拘りはない。また機体もそもそも毎回選べるわけでもなければ毎回同じ機体でもない。よって❌

③ 空
→思い返せば着陸時にいつも小雨が降っていた。これは関係性が高いのでは・・・?

ということで、小雨が降っていることと、飛行機の到着時間が遅れていることの因果関係を知りたいという目的のもとで、気象に関する勉強を始めることになりました👍🏻

といっても本格的に気象予報士資格の試験勉強を始めたのは、大学受験が無事終わった2019年3月でした。というのも、受験勉強の高い集中力とモチベーションを維持したまま勉強したかったためです。

@今年入学した新一年生の皆さん
皆さんの感覚は正常です。大学受験が終わってから資格の勉強なんて普通しません。この方がすごいだけです。

とはいっても、山下さんとしてはあまり気を遣ってほしくなかったそうで、ご家族以外誰にもこの気象予報士資格取得に向けての勉強の話はしていませんでした
このため、お友達の方と同じように渋谷や原宿や池袋などで遊びまくった上で、帰宅後などの時間を使って資格の勉強をしていたみたいです。

また山下さんの中では、1年間かけて受からなければ一旦諦めて、資格の勉強なども一度ストップするつもりでトライしていました

というのも、その資格取得に向けての勉強や資格取得後に得た知識から、自分が元々興味を持っていた「気象と着陸時間の因果関係」を知ることができるのではないかという認識のもとで進めていたものです。資格はあくまでも謎を解明する手がかりの一種にして、自分の趣味の延長線上で設定した、形としてわかる目標でしかないのです。
つまるところ当時も、山下さんにとって「気象」は、生業や将来の夢などではなく個人的な興味関心と趣味の範疇にあるものでした。

ということで、本格的に資格試験の勉強を始めて5ヶ月後の2019年8月に、3つ(一般・専門・実技)の試験のうちの一般と専門で合格しました。
一般と専門の合格は1年間引き継ぐことができるので、1年以内に実技で合格すれば気象予報士資格取得となります。

迎えた2020年1月の実技試験の日、学期末テスト期間真っ最中ですね。
手応えは全くなく、「落ちた」と感じたそうです。
次の日に経済学のテストがあったみたいですが、自分がこれまで興味を持ち続けていた気象の世界から一度手を引かないといけないことに対しての悲しさ、悔しさで試験勉強が全く手につかなかったみたいです。

ただ、ひと月後の結果発表で無事合格🌸
晴れて気象予報士となりました。

ちなみに経済学に関してもマークシートだったおかげで単位が来たみたいです👏🏻

ちなみに、この気象予報士試験勉強に前後する形で家庭教師をしていましたが、この気象予報士試験の際に回答したアンケートでこの旨を記入していたことがきっかけで気象会社から勧誘を受け、また山下さん自身も飛行機と気象の関係性についてを解明したかったこともあって、現在の気象会社でのお仕事を始めることになりました。


2. いま


山下さんは現在、ウェザーマップという気象キャスターの事務所兼塾で、気象予報士試験の対策講座を週に1~2回ほど担当しています。一般・専門・実技と3種の試験がございますが、その全てを担当しているオールマイティ講師です。

この、「気象予報士応援ナビ」の中で、「気象予報士講座」というものが紹介されていますので、興味ある方はこちらぜひご確認ください。


この気象予報士試験の対策講座を通じて、70人以上の方とこれまで関わってきました。中には学生の方もいますが、社会人も少なくないです。山下さんよりもひと回り二回りほど年上の方もいらっしゃるほか、生徒だけでなく仕事仲間も我々のお父さんと同じ世代の方が多いということです。それこそ民放の気象予報コーナーを持っている大御所気象キャスターさん(ex. TBSのnスタでお馴染みの森田さん)や、何年も気象予報士講座を担当しているベテラン講師の方と関わることも少なくないみたいです。
実際に気象キャスターさんの一部の方は講義の方も行っているみたいです。

学生のうちから、これだけガッツリと大人の方と関わることはなく、またそうした自分以上に社会人経験のある方からの目線で、色々なことを話してくださるので刺激になっているそうです。
特に仕事仲間の方からは、気象庁での新しいシステムの導入などの最新情報や、講座をしていく上でのアドバイスなどをいただくことが多く、資格勉強していた時以上に新しいことを吸収できています。

特に、資格を取得してすぐに気象予報を完璧にこなしたり、予報士資格取得を目指して勉強している学生さんに対して完璧な講座を開くことは難しいです。
気象予報士資格取得までの過程の中では暗記などで強引に進めることができていた部分に関しても、気象のことを何も知らないような方に伝える際には本質的な理解が求められます。

そうした部分も含めて、この気象予報士講座という場が、自分の得た知識などをアウトプットする場、リマインドする場、気象予報などを練習する場となっており、自分自身がこれまで学んできた気象知識などにさらなる磨きをかけることができます。

飛行機と気象の関係性に関しても、現役気象予報士の方やベテラン講師の方にも質問しているようです。そこで分かったこととしては、「上昇気流が発生していて大気が不安定、かつ雨が降っていないか小雨の時が、上方向に働く力が強く下方向に働く力が弱いため一番着陸しにくい」というところまででした。

一応関係性までは分かったものの、結局山下さんが飛行機に乗るときにいつもその現象が起きてしまうところまではわからずじまいということですね。このままですと山下さんがただ単に「雲を呼び寄せる能力がある」みたいになってしまいます。
とはいってもここから先を突き詰めようとすると、「雨男・雨女とは何か」みたいな話に関わってきますねw


また、山下さんはウェザーマップで、報道番組での天気予報の部分の構成のお手伝いも行っているほか、4月以降の半年間、毎週土曜日18:50頃からTBSさんの「ウィークエンドウェザー」という番組で1分ほど天気予報を担当させていただくことになっています。

日曜のお出かけや、次の週のスケジュール設定の際の参考にどうぞ🌅


余談ですが、ウェザーマップ所属で仕事をしている気象予報士さん(キャスターさん含む)がプロフィール登録をする際に「好きな天気」が質問事項の一つとしてあります。
ちなみに山下さんは「夕焼け」です。

私は、温度差でお腹が冷えやすいタイプの人なので、お腹が一番冷えにくい5月頃の晴天が好きです。
・・・これは天気なのでしょうか?


3. これから


幼い頃は、天気に関しての疑問や不思議を解決していくことを生業とするつもりもなく、あくまで趣味としてのスタンスを貫いていました。
ただ現在では紆余曲折あって気象予報士を目指す人たちに対して授業を行うなど、仕事につながっています。

山下さん自身も、こうした気象に関わる仕事が楽しいと感じるようになっていました。

特に先ほどご紹介した「報道番組での天気予報の部分の構成」の仕事に関してですが、台風や大雪などの気象災害が発生している際のニュース番組については、その気象情報が目玉のニュースになっているかと思います。実際、随時情報が更新できるように気象予報士さんもスタンバイをしています。

こうした災害が発生するなどの有事の際に、気象予報士であってもそれ以外の形であっても、自分の持つ気象の知識などを活かして他の人たちに貢献し、毎日の生活に寄り添うことができるような存在になりたい、不足の事態にも人々のために自分の知識を発揮できる人材になりたいと考えています。

そうした際に、「天気がどうなるという予想技術だけでなく、日々の生活で何かが起きた時に提供できる力が必要」ということで、仕事先の方々に勧められる形で防災士の資格も取得しました。

元々「趣味」として捉えていたもの、割り切っていたものが、大学生では「仕事」にもなり、そして将来は山下さんの「武器」及び山下さん自身を形成する「コア」にもなろうとしています。

きっと今山下さんが見上げている空は、幼い頃見上げていた時よりも、何倍も広くなっていることでしょうね。
10年後何しているのかに関しては、

・「目の澄んだ人」
・各ステップごとに目標をしている何かがあって、そこに向かって日々前進している人
・漠然としていてもいいからブレない芯を持ちつつも、周囲を見ることができる人

になりたいと話していました。


まとめ


本日もここまでご覧いただきありがとうございました。
簡単なアフタートークのお時間とさせていただきます。

といっても前回からだいぶ間が空いたので、書き方を忘れました🙃
初心に帰って書くことにします✊🏻

まず今回取材させていただいた山下さんは、最初にお話しした通り私のサークルの後輩です。
私のサークルの活動の一つに「ビジネスコンテスト(ビジコン)」というものがありますが、2019年度の春学期のビジコンの際に、私がファシリテーター、山下さんがメンバーという形で同じ班でした。私の中で他の方以上に思い入れのある後輩が複数人いますが、山下さんはそのうちの1人です。
※ちなみに、私も例に漏れずその気象予報士資格取得の話は何も聞かされていませんでした。

普段接している時などは(カジュアルなお話をしている時でも)、「俺社会人じゃないんだけどなあw」というレベルで丁寧な言葉遣い、落ち着いたお上品な雰囲気で、それこそお嬢様って印象があるんですよ。なんかこう癒されるような感じの話し方で。
ただその中に秘めている想いや信念も強く、青い炎を持っているような感じの方でもあるんですよね。

またそれをただ抱えているだけではなく、向上心や好奇心などのような形で現れているからこそ、私含め周囲の方々は、山下さんから刺激を受けている方が多いような気がします。
きっと単なる「雲女」ではなく、内に秘めたる強い信念によって人間や雲を魅了してしまうような、そんなお方でした。

山下さん、お忙しい中取材に応じていただきありがとうございました🙇🏻‍♂️
ここまで読んでいただいた皆様もありがとうございました🙇🏻‍♂️🙇🏻‍♂️

最後に、山下さんのTwitterとInstagramを載せてお別れとしましょう。
次回もどうぞよしなに🌙

Twitter:@yama0130kaori


Instagram:yama0130kaori

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