見出し画像

2023年に履修したコンテンツを振り返ろう。【アドカレ記事】

この記事は「ゲームする部 Advent Calendar 2023Winter」1日目の記事です。

前の記事:なし
次の記事:2日目
【R-18】特殊性癖、エフトラメタ、Worlds、その他ゲす部だけで書けるコンテンツの詰め合わせ
https://iliss557-ort.hatenablog.jp/entry/game-surubu-adc-2023w

こんにちは。喜連川ななと申します。
ゲームする部では珍しく(?)、18歳で大学に入学し、22歳で卒業して、今は社会人2年目をしている、田舎暮らしの異常独身成人女性です。
好きなものは浪花屋の柿の種、嫌いなものは拡張子LZHの圧縮ファイルです。よろしくお願いします。

この記事では、そんな筆者が2023年に視聴したアニメ、プレイしたゲーム等について、それぞれ簡単に振り返っていきます。


前段:振り返り記事を作るに至った経緯

前置きとして、あえて2023年に視聴した作品を振り返りたいと考えた経緯をまとめます。

筆者はどう考えても「オタク」に分類される種族でありながら、どちらかと言えば「特定の作品に2年くらい熱狂して、急に冷める」といったタイプで、あまりたくさんの作品に触れたことがありません。また、自分から積極的に知らないものに触れるタイプではなく、それが余計に視野の狭窄を招き、さらに知らないものに否定的になる、という欠点を自覚していました。

そこで、2023年の目標として「いつか見ようと思っていた作品を見る」を掲げ、配信サービスに登録して様々な作品を見始めました。見ようと思っていた作品自体はそこまで多くありませんでしたが、気づけばXのフォロワー、ゲームする部の皆さん、LINEのオープンチャットで知り合った中学生などからおすすめの作品を教えてもらうことになり、1年でずいぶんとコンテンツの履修が進んだような気がします。

この記事では、コンテンツを布教してくれた皆さんへのお礼を兼ねて、2023年の締めくくりにふさわしい素敵な初見感想を掲載していきたいと思います。

なお、この記事では各種コンテンツの二次創作に関する発言や、そのほかキャラクターを取り上げて様々な「女オタク」的な感想を述べる場合があります。目次を確認し、この注意書きを了承した上で、記事をお読みください。

1月:池袋ウエストゲートパーク


履修媒体:ドラマ(2000年放送)、アニメ(2020年放送)
原作は石田衣良作の小説(原作未読)。
ドラマ版は主演:長瀬智也(TOKIO)、そのほかメインキャラクターを加藤あい、窪塚洋介、山下智久、佐藤隆太などが演じた、脚本家・宮藤官九郎の代表作であり、TBSの往年の名作。
アニメ版は原作の舞台を2020年代の池袋に置き換え、より現代的な問題に主人公たちが切り込んでいく姿を描いている。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0C943LHM3/ref=atv_dp_share_cu_r

【履修したきっかけ】
「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」のイケブクロ・ディビジョンのファンなので、代表曲「IKEBUKURO WEST GAME PARK」「IKEBUKURO WEST BLOCK PARTY」のタイトル、池袋西口公園でサイファーをしている設定、最推しの山田一郎くんが萬屋を営んでいる設定等のオマージュ元である本作を見て、さらに知見を深めたいと考えていたため。

【感想:ドラマ版】
上記のきっかけで視聴したため、「本当にオマージュ元だ」という気持ちが先に立った。本作は原作小説とはまったくもってキャラクターの設定や言動が異なっているが、「ヒプノシスマイク」の池袋の設定は原作以上にこちらをオマージュした要素が強いのではないだろうか。
(というよりも、池袋を舞台にしたコンテンツはどれもドラマ版「池袋ウエストゲートパーク」の幻影を追いかけ続けているような印象がある。フィクションの池袋の名物は、いつだって「埼玉県民」「腐女子」「カラーギャング」だ。)

カラーギャング同士の争いを描くイメージがあるが、話の主軸はあくまで「第1話で主人公とセックスしようとして、ラブホテルで惨殺された」女の死の真相を突き止めることにある。「トラブルシューター」として地元のちょっとした(実際には人の死にかかわる依頼も多く、ちょっとしてはいない)トラブルと対峙していくうちに、カラーギャング同士の抗争、その裏にある暴力団とのつながり、またカラーギャングたちを憎む警察の企みなどに巻き込まれ(自ら首を突っ込み?)、持ち前の人望と腕っぷしとで解決していく、そんな話である。

なお、本作においては原作小説のキャラクター設定はあまり重視されておらず、宮藤官九郎氏の性癖と趣味(?)で味付けされている。
主人公・真島誠は中学生時代、近所のソープランドに商品(実家が果物屋である)を配達しに行ったところ、勤めていた風俗嬢に逆レイプされたことがあり、それが原因で勃起障害になり、母親に笑われている。
当然そんな設定は原作にないので、石田衣良ではなく宮藤官九郎の趣味である。バカか?しかも、この設定はちゃんと大事なシーンで活用されるので、どうかしている。他人の小説に自分の性癖を塗りたくっても、話が面白くて、性癖を塗りたくられたキャラクターが魅力的だったら、みんな歓迎してくれるのだ、ということがよく分かる好例だろう。
皆さんも、主人公がこのトラウマを乗り越えるところまででいいので、ぜひ見てください。よろしくお願いします。

【感想:アニメ版】
こちらは2020年秋に放送されたもの。ドラマ版は原作小説に宮藤官九郎氏の「女難の相が出ている男ってかっこいいよな」という趣味と「魔性の女にぐちゃぐちゃにされてえ」という欲望を大量に注ぎ入れて生み出された作品であるのに対して、アニメ版は「原作小説のキャラクターを2020年に投入したらどうなるか」を試みた、こちらもなかなかに意欲的な作品である。
……ものの(確変)、何しろ本作のタイトルを聞いた人がまず連想するのはドラマ版であり、そのイメージとは全く異なるものがお出しされるため、ファンからの評判は正直なところあまりよくないのが現実である。

アニメ版は全体的に、ドラマ版にあったような泥臭いバイオレンス描写は抑えられており、どちらかというと頭で問題を解決するシーンが多い。「アルバイトを自殺に追い込むブラック企業」「脅迫事件を自作自演して再生回数を稼ごうとするYouTuber」「留守中に子供が転落死したことについてSNSで誹謗中傷を受けているシングルマザー」等、実生活のなかでも見たことがあるような卑近な事件に対して、主人公が切り込んでいくという展開は、ドラマ版とは異なる面白さがある。

なお、本作の主人公・真島誠は女難の相がないが、やはり暴力団員の愛人をしている人間(今回は男の子)に執着される運命にはあるようだ。どうして男の子が暴力団員の愛人としてホテルのシャワーを浴びるシーンがあるのかな?(これもまた、脚本家の性癖なのかもしれない。)

2月:タイガー&ドラゴン

履修媒体:ドラマ(2005年放送)。
脚本は宮藤官九郎、主演は長瀬智也・岡田准一。「落語」と「ヤクザ」を掛け合わせたストーリーで、毎話1つの古典落語作品を取り上げ、作中で起こった出来事と組み合わせながら、最終的に1作のアレンジ作品として完成される、という作りが特徴的。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0B8SVVJYM/ref=atv_dp_share_cu_r

【履修したきっかけ】
ドラマ版「池袋ウエストゲートパーク」の脚本・主演が手掛けた作品として。また、先述のとおり筆者は「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」のファンであるが、作品内の楽曲「Double Trouble」は本作のオープニングテーマにもなっているクレイジーケンバンド「タイガー&ドラゴン」をオマージュしている。オマージュ元を見るのは大切なことである。

【感想】
ヤクザものが主人公ではあるが、こちらはあまりバイオレンスな方向性ではなく、むしろヒューマンドラマに近い。主人公・山崎虎児(演:長瀬智也)は悲惨な幼少期の体験、笑いのセンスのなさから「歌舞伎町一冗談が通じない」と言われたヤクザものである。彼がたまたま落語家・林家どん兵衛の高座を見、落語に目覚めるところから物語が始まる。

筆者個人のキャラクターの趣味を除いて話すということであれば、2023年に履修した作品の中でもトップクラスに「面白い」「おすすめ」と言える作品である。まずは2時間ドラマである1話を見てもらって、話はそれからです。

ちなみに、こちらにも1話からたくさんの男を振り回す魔性の女が登場する。彼女に惚れた男たちがこぞって彼女と揃いのタトゥーを入れたがるのだから、その魔性っぷりはとんでもないものだ。クドカンってドMなのかも。

こちらについては「御託はいいから見てくれ」の次元に至っているので、あまりあれこれ話すことがない。ネットフリックスにあるので、見てください。

2月:東京リベンジャーズ

履修媒体:アニメ(2021年放送)
原作は「週刊少年マガジン」に連載された漫画。「東京卍會」をめぐるヤンキー漫画的な要素と、「タイムリープしてヒロインの運命を変える」というSF漫画的な要素を組み合わせた展開が特徴的な漫画である。

【履修したきっかけ】
こちらはあまりよく覚えていないが、ヤンキーものが好きならとりあえずトレンドを押さえておくか、というくらいの気持ちであったと思う。一時は東京リベンジャーズの二次創作が周辺にあふれていたが、見始めたころにはそうした波も止み、あまり話題に上がらなくなっていたと思う。

【感想】
タイムリープ×ヤンキー漫画という発想は面白いのだが、なぜかいまいち乗り切れなかった。「ヒロインを救う」という目標があまりにも明確であるからか、主人公がどれだけ過去の世界で頑張っても、結局現代に戻ってくるときにはヒロインは惨殺されているという、こうした作品であれば仕方のない部分に対して、どうにも虚しさを感じざるを得なかった。

ちなみに、顔だけで考えると場地圭介くんが好きだが、自分の趣味が悪いことは自覚しているので指摘しないでいただきたい。
あと、武道くんはあんなに橘日向一筋なので、日向以外の人間と交際する二次創作を見ると首をかしげてしまいます。別に構わないのですが。

2月:HiGH&LOW THE MOVIE

履修媒体:映画(2016年上映)。
EXILE TRIBEによる総合エンターテインメントプロジェクトとして企画された、荒廃した町・SWORD地区を舞台に5つのチームの争いを描くドラマ・映画作品。

【履修したきっかけ】
筆者が「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」のファンであることは再三記載したとおりであるが、この「かつて伝説のチームが支配していた土地で、解散後に複数のチームが縄張り争いをする」という内容はどう考えても本作のオマージュである。あとは、察してください。

【感想】
本作は「HiGH&LOW」シリーズの映画第1作目であるが、これ以前に2作のドラマが製作されている。ドラマ版の動画配信がないため、映画から見始めてしまったが、映画版はあまりキャラクターの説明・紹介がなく、しかし5チーム分のキャラクターが登場するため、序盤から置いてけぼりになってしまったような気がする。また、オタクは普段髪の色や着ている服でキャラクターを見分けているが、どうしてもLDH所属の皆様は似たような顔をしていて、オタクにはなかなか見分けがつかない。ドラマ版を見てから、ゆっくりと鑑賞すれば、また違った印象を受けるのではないかと思う。

そのほか、とにかくエキストラも含めてたくさんの人が出演している分、「乱闘」のシーンのクオリティが高いという印象を受けた。これは個人の感覚ではあるが、どうしてもアニメにおける「乱闘」は動きや人数が少なくなりがちで、派手な乱闘を書きたければ製作スタッフに無理を強いざるを得ないというイメージがある。一方で、実写作品は出演者を増やすことで、大人数での派手な画面を演出することが比較的やりやすい、という良さもあるのではないか、と思う。とにかく「実写」というとぼろくそに言われることも多いが、特にヤンキーものはこうしたメリットも大きく、むしろ好評を博すこともある印象である。

ドラマ版の配信が開始されたら、改めてゆっくり見たい作品である。

2月:ペルソナ4

履修媒体:ゲーム(Persona4 ザ・ゴールデン 2012年発売)、アニメ(2011年・2014年放送)
アトラスの人気ゲーム「ペルソナ」シリーズのナンバリング第4作。1年間だけ田舎の親戚の家に預けられることになった主人公が、田舎で出会った友人たちとともにオカルテッィクな連続殺人事件の謎に立ち向かう物語。
プレイした「ザ・ゴールデン」は原作ゲーム(2008年発売)に新たな要素を追加したもので、PS Vitaソフトの中でもかなりの売り上げを誇る1作である。

【履修したきっかけ】
Xのフォロワーに「〇股する男が主人公のゲームありますよ」と勧められたため。元々とある作品に出てくる、声が森久保祥太郎の金髪の男(友人への執着が強いので、受け)を愛好していたのだが、彼の二次創作を描いている同人オタクの多くがペルソナ4の花村陽介のファンだったので、存在は知っていた。

【感想:ゲーム版】
まずはゲームを遊んでからアニメを見ようと思ったのだが、苦戦しているうちに2か月ほど経ってしまった。筆者はあまりゲームが得意ではなく、一人称視点でカメラを動かすタイプのゲームを遊んだことがほとんどないのだが(具体的には、ポケットモンスターブラック・ホワイトの立体的なマップについていけなくて逃げたくらいのゲーム音痴である。老人というよりも経験値が少ないだけ)、序盤は化け物にゴルフクラブを当てるというだけの行為にすら苦労していた。それでも1周目が終わるころにはなんとか動かせるようになったので、やはり経験に勝るものはないようだ。

物語については、こちらは一応謎解きものなのであまり展開に触れるべきではないのかもしれない。主人公は「番長」とファンに呼ばれてはいるものの、これまで見てきた作品ほどバイオレンスな描写はなく、むしろ友人たちの「見たくない・見られたくない」欠点を認めてくれる善性と包容力が、彼をそう呼ばせるに至らしめているのではないか、と思う。

主人公くんについて、「銀髪マッシュだから絶対女殴ってるよ」「休養中の人気アイドルが銀髪マッシュの男とつるんでたら絶対炎上するだろ」「ペルソナシリーズの歴代主人公同士の越境二次創作で、便利なハイスペック執着溺愛攻めにされてそう」等、多種多様な悪口を言ってしまい、すみません。
(ちなみに、某〇〇王シリーズとは違い、ペルソナシリーズの越境二次創作はあまり多くなく、特に「女神異聞録ペルソナ」「ペルソナ2 罪・罰」の主人公が登場するものはさらに少ないようだ。)

【感想:アニメ版】
無印は、ゲームの内容を圧縮しながら、本筋を忠実になぞったアニメである。一方で、「ゴールデン」版は、追加要素となるヒロイン・マリーのコミュをなぞるように展開される。無印を見ていない人、ゲーム本編を見ていない人は気にしない、というスタンスは、ある意味振り切れていて好感を持った。ただし、マリーはかなり好き嫌いの別れそうな性格のヒロインであり、ファンの中には様々な意見があるだろうな、とも推察される。

ちなみに、アニメ未放送話があるらしい、ということはWikipedia情報で知っているのだが、これを見る手段が見つからない。何か知っている人はぜひ教えてほしい。

6月:NEEDY GIRL OVERDOSE

履修媒体:ゲーム(2022年発売、Steam版をプレイ)
「インターネットやめろ」で話題になった、顔面だけが取り柄の女の子の「ピ」となって、彼女を大人気配信者に育てていくゲーム。

【履修のきっかけ】
これは最初からDiscord(ゲームする部)で配信プレイをするために購入した。自分も配信者のまねごとをして承認欲求を満たしたいし、これを機にSteamの世界に触れてみたいと思ったため。

【感想】
初めは攻略情報等を見ずにプレイしたのだが、筆者が「やみ度」に過剰反応した結果、頻回な通院、適正量の服薬、適度な睡眠を繰り返させ、配信者をやめさせてしまった。「ピ」は彼女をインターネットエンジェルにするための存在であって、精神的な不調の治療に寄り添い、共に寛解を目指すような存在ではないのだが、どうにも割り切れなかったらしい。

その後は開き直って彼女に過激な配信をさせまくったところ、逆に精神的に追い詰められてしまうエンディングに至った。いつか真のエンディングにたどり着きたいと思っているのだが、毎回追い詰めすぎて精神崩壊を起こすか、メッセージを未読無視してしまうか、適正な治療に結びついてしまうかのどれかになってしまうので、どうしてよいか困っている。
途中の立ち回りについてアドバイスをお待ちしています。

6月:Fate/Staynight [Realta Nua]

履修媒体:ゲーム(2012年発売、Vita版をプレイ)
TYPE-MOONのアダルトノベルゲーム「Fate/Staynight」を、アダルト要素を削除してコンシューマーに移植したもの。アニメ化、映画化、ソーシャルゲーム化等のメディアミックスを果たした、言わずと知れたPCノベルゲーム界の名作である。

【履修のきっかけ】
Fateシリーズは両親もファンであり(母親はモードレッドが好きらしい)、また周囲でもFate/Grand Orderをプレイしている人も多いことから、作品自体は知っていた。また、間桐桜が大好きなフォロワーから桜ちゃんの魅力を熱く語られたこともあり、一度見てみたいと思っていたため。

【感想】
履修した感想の記事ではあるが、筆者はまだ本作を遊び終わっていない。
Unlimited Blade Worksの中盤で止まってしまっており、まだ凛とアーチャーの愛の行く末、桜ちゃんの愛を見ることができていない。本作を完走し、Fate/Zeroやその他作品に手を出したいと思っているので、ぜひ応援してほしい。Zeroのランサーくんが気になっています。

ここから急に時期が飛ぶが、手を抜いているわけではなく、Fate/Staynightのプレイに時間が掛かっていたのと、この頃ちょうど「ヒプノシスマイク」の舞台のライブがあり、名古屋、羽田、品川、横浜と月に1回のペースでライブに行っていたため、コンテンツの履修が進まなかった。
アサクサ・ディビジョンの1番手、善意で他人の地雷を踏み抜いてしまい舞台1回分の記憶を丸ごと消されている、大工のお兄さん、鬼灯甚八くんをよろしくお願いします。

9月:呪術廻戦(2期)

履修媒体:アニメ(2期、2023年放送)、映画(2021年上映)。
現在の「週刊少年ジャンプ」の看板作品。人の負の感情から生まれる「呪い」と、それを祓う「呪術師」の戦いを描いた作品。いまさらあらすじを説明するまでもないので、割愛する。

【履修のきっかけ】
実は、1期を既に履修済みである。大学時代に友人の勧めで1期を見、順平くんの話(幼魚と逆罰編、というらしい)あたりまでは面白く見ていたのだが、交流戦編で急にキャラクターが増えてしまい、話がよくわからなくなっていた。
そんな中、たまたまLINEのオープンチャットで話していた女子中学生が本作の二次創作カップリングを布教してくれ、何作かpixivを見たらエロくて面白かったので、本編を見ることにした。

【感想】
上記のきっかけを読んで、特に本作の二次創作腐女子の皆さんは察してくれたと思うが、勧められたのは伏黒父と直哉くんのカップリング二次創作である。五条と夏油のカップリングではないのが、とても筆者の趣味を理解していると思う。

先にエロ同人を見てからアニメを見るのはよろしくないことは承知であるが、確かに親父はバカみたいに強くて、素行が悪くて、ピザを縦に、インド人を右にするタイプなので、これを勧めてくるのはわからないでもない。とはいえ、二次創作ありきでコンテンツを見てしまったからか、初めから視聴のモチベーションが偏ってしまったと思う。特に途中退場するキャラクターを視聴のモチベーションにするのは危ない。
ちなみに、1期を勧めてくれた友人にこの話をしたら、「面白いから好きそうだと思っていた」と言われた。悔しい。

とはいえ、エロ同人を読んでいる身で偉そうなことは言えないのだが、「渋谷事変」にいまいち乗り切れていない。映像美は理解できるのだが、そもそも筆者は映像美にこだわるタイプではなく(でなければ、ホビーアニメは見られない)、物語の展開としては全体的に暗く、個別の戦術的勝利こそあれ、戦略的には呪霊側が勝利し続けている展開を続けているような印象を受ける。ここから、どこかで大きくカタルシスを浄化できる展開があればよいのだが、Xで流れてくる限りの話では、どうもそうなっている様子はない。
キャラクター単体では他にも気になっている人もいるのだが、一方でこの先を追い続けられるかどうかは未知数である。2期の終わりまでは追い続けたい。

10月:デジモンセイバーズ

履修媒体:アニメ(2006年放送)
「デジタルモンスター」シリーズの第5作。前作「デジモンフロンティア」から3年の休止を経て、意図的に「シリーズのお約束」から離れ、新路線を模索した意欲作。

【履修のきっかけ】
悪いフォロワーに本編のスクショを見せられ、「YouTubeで無料配信中なので見てください」と言われたため。
父親がデジモンシリーズの大ファンで、特に第1作「デジモンアドベンチャー」については「もうあと数話で終わるっていうタイミングで、ちょうど放送時間にかぶる日曜朝9時にお前が生まれたから、その回を見逃してしまった」と言われるくらいである。実家のグランドピアノの上には太一くんのアグモンのぬいぐるみが鎮座していたし、祖母はいまだにデジモンフロンティアの水筒でお茶を飲んでいる。
むしろこれまで見たことがなかったのが不思議なくらいには、筆者とデジモンシリーズには縁があったと言えるかもしれない。
ちなみに、無料配信中とは言われていたが、これは「次の回を配信するたびに前の回が非公開になる」タイプの無料配信であり、後から追うことはできなかったので、素直にバンダイチャンネルに課金した。

【感想】
ホビーアニメに戻ってきたぞ。
大学時代に視聴してハマったアニメがカードファイト!ヴァンガード(話はG期が一番好き)遊戯王5D's、シャドウバース(1期)だというところで察してもらいたいが、筆者はホビーアニメが好きだ。ホビーアニメに出てくる、年齢設定の割に大人びた中学生~18歳くらいまでの男の子が好きだ。
というわけで、「強くて家族思いの男の子が敵を殴りますよ」と言われたら見てしまうのは性というものなのだが、本当に見たら思った以上に拳で語っていたので嬉しかった。

とはいえ、派手な戦闘ばかりが印象に残りがちな本作であるが、振り返ってみるとストーリー展開としてはこちらも「戦術的には勝利しても戦略的には敗北する」展開が中盤から延々と続いていたように思う。個々の戦術的な勝利によって確かにメインキャラクターたちは成長するのだが、敵の企みを出し抜くほどには至らず、主目的の達成は阻めない展開が続いていく。実はあまり明るい話でもないのかもしれない。

それはそれとして、主人公の顔がめちゃくちゃ好みだったので、デジモンシリーズ20周年記念のときに発売されたアクリルスタンドを購入した。そして視聴を勧めてくれたフォロワーにこの話をし、通販リンクを共有したところ、筆者が購入したのが最後の在庫だったのか、売り切れになっていた。オタクには速さが大事である。
最近は毎日アクリルスタンドに話しかけるか、X上で「マサル兄ちゃんの『女』になりてぇよ~」と発言するか、カップリングの話をするかになってしまった。しばらくしたら落ち着くと思うので、放っておいていただきたい。

11月:法廷遊戯

履修媒体:映画(2023年上映)
原作は同名の小説。永瀬廉(King&Prince)主演。主人公・久我清義、幼馴染のヒロイン・織本美鈴、主人公のロースクール時代の友人・結城馨の3人の間に起こった事件を巡るミステリー。

https://houteiyugi-movie.jp/

【履修のきっかけ】
中学以来の友人が永瀬廉のファンであり、「見て感想を聞かせてほしい」と言われたため。彼女はちょうどこの頃から「朝6時半に筆者とLINE通話を繋ぎ、朝の筋トレをする」というルーティーンをこなしており、その通話の中で「面白かったから」と話題に上がった。筆者は普段映画館になど行かないのだが、わざわざこのために映画館に向かったくらいには、彼女の布教への熱量は大きかった。

【感想】
筆者は普段「心も体も強くてかっこいい」キャラクターを好きになりがちで、今回はちょうどそうしたキャラクターが活躍する作品を見ている最中だったためか、主人公・清義の苦悩にはあまり寄り添うことができなかった。一方で、事件の被害者でありながら「仕掛け人」でもある馨の、どんな手段を使ってでも目的を達成したい、という思いにはとても感情移入ができてしまった。友人は清義に感情移入していたようなので、視聴後にはかなり感想トークが盛り上がったのを覚えている。

ミステリーに対してあまり「感想」を述べるのも望ましくない。どのキャラクターに感情移入して見るかで感想の変わる、面白い作品だったと思う。
ラストに主人公が憑き物の落ちたような顔をしていることだけは、ちょっと納得していないが。

11月:スクライド

履修媒体:アニメ(2001年放送)
「漢の義務教育」と称されるサンライズの往年の名作。日本本土から隔絶された土地、ロスト・グラウンドを舞台に、異能力者同士の戦いを描いた作品。

【履修のきっかけ】
筆者に「デジモンセイバーズ」を勧めてきた悪いオタクから「こっちもどうですか?」と勧められたため。彼女のおすすめは信用できるが、このまま彼女を信用し続けているとデュエル・マスターズVSを見ることになってしまうので、悩ましい。

【感想】
自分からはサンライズ作品を漁ることなどないので、こうして勧めてもらえたことにはとても感謝している。主人公・カズマは確かに強くてすごいし、制作陣がカップリングにして欲しがっているのでは?と誤認するほど彼と劉鳳のライバル関係が強烈である。逆に腐女子の二次創作があんまり見つからないのが謎だが、当時は主人公受け覇権の時代、全員逆カプってことなのだろうか。

そんな二次創作周りの環境はさておき、このストーリーを盛り上げているのは間違いなく周囲のキャラクターたちによる群像劇の部分である。全体的に死人の多いアニメではあるのだが、どのキャラクターも自身の生きざまを全うして死んでいく。正直なところ、途中の盛り上がりに比べてラスボスが小物すぎるとは感じたが……、本作においてはラスボスとの決戦はあくまで通過点であり、最終話の拳こそが本質なのだろう。

個人的に気になっているのだが、本作のファンの男性は「女には分からないだろ」といった発言をしがちな様子が見受けられる。確かに腐女子の感想は100%純粋なものではないのかもしれないが、だからと言って良さがわかっていないとは限らない。令和の新規ファンらしく、こうした発言には下から疑問を呈しておきたい。


総括

2023年は古いものから新しいものまで手広く履修を進めることができたと思う。Xでおすすめを聞くと「好きそうなキャラ」としてヤンキーっぽいキャラクターを勧められることが多いのだが、一方でオープンチャットやリアルの知人などにお勧めを聞くと、また異なる世界に触れることができ、自分の価値観や趣味が広がるのを感じる。
自分一人ではどうしても同じ作品の同じキャラクターばかりを擦り続けてしまうが、こうして視野を広げることも、オタクには大切なのではないか。

なお、2023年内に勧められたもののまだ感想を書ける段階に至っていない作品、これから履修したいと思っている作品を以下にリストアップしておく。

  • 木更津キャッツアイ
    (HiGH&LOWの反省から、ドラマから映画化した作品はドラマから見るべきだと思い、ドラマ版の配信を待っている状況。)

  • 文豪ストレイドックス
    (こちらもオープンチャットのオタクからの勧めで、1期を見ているところ。立原道造の顔が気に入っているが、彼の活躍を見られるのは5期らしく、二の足を踏んでいる)

  • バトルスピリッツ 少年激覇ダン/ブレイヴ/サーガブレイヴ
    (実はヴァンガードを遊んでいたころに同じカードショップの常連から勧められたことがあり、成長した馬神弾の顔が良いことだけは知っている。)

2024年12月に、ボリュームアップした振り返り記事を投稿できるようになっていることを祈念して、本記事を締めくくりたい。
また、これを読んだ皆様にも思い当たるものがあれば、任意の「強くてかっこいい若い男」が活躍するアニメを教えていただきたい。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?