今年の先発メンバー
わたしは
文具、特に紙とペンが好きだ。
紙、とひとことで言っても
その世界は奥深く
知れば知るほど沼にはまっていく。
今年の先発メンバーは
こちら。
紙はミドリの
ミドリペーパーを使ったMDノート。
昨年初めて使ったのだけど
その書きごこちのよさに感動。
今年も迷わずリピートした。
万年筆は
LAMYのサファリ
kawecoのパケオ
SAILORの星屑
今年もたくさん
手書きで書いて手紙も書いて
自分なりにお客様に
伝えていきたいなと思う。
紙が好きなことに気づいたのは
前職の印刷会社に入社したばかりのころ。
その会社が編集から印刷、出版までを
自社でやっている雑誌の
編集部に入ったことがきっかけだ。
その会社は
印刷物の制作が主体で
チラシやポップ、それに付随する
さまざまな印刷物の商材を作っていた。
大きな工場が2つあり
その内の雑誌が印刷される工場で
紙とDTPについての新人研修が
丸一日行われた。
さまざまな印刷機や加工機
紙のでっっかいロールなど
今まで知らなかった世界について
一気に頭に詰め込まれた日だった。
研修室では
印刷課の課長からさまざまな紙の見本が配られ
これはこんな印刷に向いている
こんな加工がしやすい
などと説明を受ける。
課長はEXILEにいそうな風貌の若い男性で、
正直、怖そうだな…と思っていた。
それまでの研修ではいたって冷静で
必要なことを必要なだけ言う、それ以外は真顔
みたいなトーンだった。
しかし、
紙や印刷の話になると
ああ、この人は本気で好きなんだな
とみんなが思うような
楽しそうな表情でいきいきと話してくれた。
同席していた印刷課の人は
この人は変態だからね
なんて言っていたけど
本当にそうだなと思った。
そして、その時わたし自身も
めちゃくちゃわくわくしていて
紙の話をもっともっと知りたい
などと思いつつ説明を聞いていたため
かなり身を乗り出していたらしく
課長から名指して
「目が輝いてるね。紙好きなの?」
と聞かれた。
わたしは緊張と恥ずかしさが入り混じりつつも
「はい!好きなんです!」
と答えていた。
社会人になって
こんな勉強ができると思わなかったが
勉強してみて初めて、
ああ、私は紙がこんなに好きなんだな
と気づいた。
自分の好きなものがはっきりすると
進むべき道がわかるようになる。
これは最近ある人に言われてから
自分でも腑におちた考え。
わたしが好きと自覚すると
もう自信を持ってその道に
まっすぐ進めるようになる。
何も気にせず楽しめるようになるし
好きだから仕方ない
と、ある種自分に言い聞かせるために
諦め文句を都合よく使いながらも
惜しみなく愛を注げる。
好きを自覚することは
世界が広がる合図だ。
わたしは今年も、これからも、
好きなもののために
まっすぐ突き進んでいくし
そうすることでしか保てない
自分の中の熱を
大切にしたいと思う。
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