初めて大会に出るポケカジュニアに知ってほしいルールやマナー
【2023.3.30追記】2023.4.1からの相互カット/シャッフル解禁やフロアルール改定に伴い、記事の内容を見直しました。相互カット/シャッフル解禁につきましては、以下の公式の発信をご参照ください。
***
<この記事は、ポケモンカードをはじめたばかりの方や、初めて公式大会に出場される方に向けての内容です>
昨今、ポケモンカードを楽しむジュニアプレイヤーについて、ひと昔前では考えられないほど増えました。この記事をご覧になられている方の中には、初めてCLやシティリーグに挑戦されるプレイヤーもいらっしゃるかと思います。
ところで、わが家が初めて公式大会に出た時、細かいルールやマナーを事前に把握できていなくて苦労した記憶があります。ウェブを探しても情報に辿り着かない… ただ、しばらく大会に参加し続けると、たくさんの暗黙知があることに気づきます。
なんでこれって情報としてウェブで公開されてないんだろう?
ただ、その当時は全体も新規の参加者も少なかったので、ジャッジや運営の皆さまにサポート頂いたり、対戦相手の方にリードしてもらったりで、何とかやれていた所もあったのかなと、恥ずかしながら感じています。
状況は大きく変わって、CLのジュニアの定員はかつての3〜4倍となり、なお抽選落ちが発生する状況にまで規模が膨れ上がっています。ただ、公式がウェブで公開しているルールやマナーに関する情報の質・量自体は、わが家が公式大会に参加し始めた当時と大きくは変わっていない気がします。その結果、細かいルールやマナーがわからないジュニア同士が対戦しているかもしれません…。
そこで、特にはじめたばかりの方・初めて大会に参加する方を対象に、そういった情報がまとまっていれば参考になるのでは?と思い、わが家が実践している内容をベースに、noteで整理してみました。
この記事の内容のいくつかは、CLやシティリーグの大会の場でアナウンスされるものもあります。でも、子どもがその場ですべてを聞き取って理解するのは、正直言ってかなり難しいです(少なくともポケカ歴5年のうちの子は難しいと言っています)。
そういった点を踏まえても、いちばん重要なのは、家庭内や仲間内での普段の取り組みだと思います。参考になった内容があれば、ぜひ取り入れてもらえればと思います。
敷居が高く感じられるかもしれませんが、大前提として、ポケカをされているプレイヤーや関わっていらっしゃる方々は、みなさんよい方たちばかりです✨
不安を感じておられる保護者の方もいらっしゃると思いますが、まずは飛び込んでみましょう!きっとたくさんの方々が助けてくれますし、行ってよかった・また行きたいなと思える体験が待っていると思います。
このnoteに関して気になる点がありましたら、ぜひお問い合わせ頂けたらと思います。可能な範囲でアドバイス等させて頂きます。
■対戦
まず、いちばん大事なことです。
少しでも「あれ?」「おかしい?」「わからない」事があれば、プレイを止めて速やかにジャッジに相談しましょう。ただ、CLのような広い会場では、なかなか気づいてくれません。
大きく手を上げて、「ジャーーッジ!!!」と呼びましょう。
事前にジャッジを呼ぶ練習やイメトレをしておきましょう。
準備の前に
対戦時にテーブルに出してよいものは、
デッキ60枚
コイン(またはコインサイコロ)
ダメカン(とそのケース)
各種マーカー(どく・やけど・VSTARマーカー)
です。
ダメカンや各種マーカーは、公式が販売しているものを使用するのが無難ですが、例えば、ダメカンをダイスで代用する場合や、非公式のusedマーカー等を使用する場合は、対戦相手にひと声かけましょう
コインまたはコインサイコロは、必ず公式が販売しているものを使用しましょう。また、コインとコインサイコロのどちらを使うかは、対戦前に会話しておきましょう
万が一、これらを忘れた場合・紛失した場合は、ジャッジまたはジャッジステーションに相談しましょう
対戦で使わないものはバッグにしまい、椅子の下に置きます。デッキケースも対戦では使いませんので、バッグにしまいます。飲み物をのみたい場合は、この準備の際に行うようにしましょう。
時計を使用することはできますが、電子機器の使用は禁止されていますので、スマートウォッチやスマホは使用できません。また、花粉症などでティッシュを使いたい場合は、ジャッジに声をかけて、テーブルの上に置いてよいかを相談しましょう。
対戦相手やジャッジとのやり取りが必要になりますが、それも対戦の一部です。緊張して難しい等もあるかもしれませんが、事前に少しでも会話をしておくと雰囲気も和らぎますし、何かあった時に声をかけやすくなると思います。
対戦準備
対戦前のデッキのシャッフルは、以下のような手順になると思います。
ファローシャッフル(横入れのシャッフル)を複数回行う
ディールシャッフル(カードをいくつかの山に1枚ずつ順番に分ける)を行う
それを重ねて山札にし、ファローシャッフル(横入れのシャッフル)や、ヒンドゥーシャッフル(右手から左手にカードを移しながら行う一般的なシャッフル)等の複数の方法を織り交ぜて、十分な回数を行う
相互カットまた相互シャッフルを(相手に自分の山札をカットまたはシャッフルしてもらうよう)お願いする
2.のディールシャッフルだけでは、デッキの中身を十分にランダムにすることはできません。1〜4まで必ず行います。
また、こういったことは普段の対戦から必ず取り入れ、自然とできるように心がけることが大事です。
ひょっとしたら、1.すら行わずにいきなり山札から7枚を取って、対戦を始めるプレイヤーがいるかもしれません。極端な例だと思われるかもしれませんが、実際にそういった事はあり得ます。
そういった事態が想定できていないと、呆気に取られて対戦が始まったりします…。
その山札、十分にシャッフルされた状態か、わからないですよね?
こういった事も頭の片隅において、きちんと相手に指摘できるように心の準備をしておくのも大事です。そして、もしもの時は、落ち着いてジャッジを呼びましょう。
<ポイント>
対戦前の(対戦中も)シャッフルは、セルフシャッフルだけで済ませず、対戦相手と相互にカットまたはシャッフルまで行う
シャッフルを行う際は複数の方法を組み合わて、デッキの中身が十分にランダムになるようにする
相互シャッフルのやり方がわからない場合は、公式chのマナーアップ講座で例が上がっています [4分20秒付近]。とてもよい動画だと思うのでぜひ視聴してみてください
また、シャッフルの種類について公式chを調べてみましたが、いにしえの「ドラマでわかるポケモンカード」しか無かった…。気になる方はチェックしてみてください [3分28秒付近]
さらに、以下も注意しましょう。
バトル場に出しているポケモンは、たねポケモン(または特性の効果等によりスタートできるポケモン)である。手札にたねポケモンがない場合、相手に先にサイドを置いてもらった後、手札を公開してシャッフルからやり直す
お互いのサイドに正しく6枚置かれている・手札の枚数が合っている
シャッフル・じゃんけん・バトル場・サイドの準備の手順を正しく理解する
対戦をはじめる際の手順については、公式サイトに詳しい記載がありますので、そちらをご参照ください。
相手を見る
CLやシティリーグのような大会では、すべての対戦卓の準備が終わるまで試合は始まりませんし、運営からのアナウンス等が入ると、準備から開始までさらに時間が開きます。この時、気が散ったり辺りをちらちら見がちです。対戦中の相手の番が長い時も同様です。
目をそらしている際に、万が一、相手が都合の悪い手札を別のカード(例えばサイドに置かれたカード)にこっそり入れ替えたとしても、あるいは、トラッシュのカードを手札に加えたとしても、気づけないかもしれません。
また、横のテーブルをじっと見るなどをして、対戦の内容を不当に知ることはマナー違反ですし、不正を疑われる可能性があります。
対戦中は、自分と対戦相手に集中しましょう。
<ポイント>
対戦準備から対戦後の結果報告まで、相手から意識をそらさない
脇見をしていると自身の不正を疑われる危険もあります。気をつけましょう
対戦中の宣言
公式のフロアルールにはこう記載されています。
対戦中の宣言を十分に行わずに処理を進めると、プレイエラーや互いの認識の食いちがいによるトラブルの原因になりやすいです。正しい宣言は、互いに信頼してプレイするための第一歩です。
<ポイント>
対戦中の宣言は、対戦における重要なコミュニケーション
気持ちよく対戦ができるように、はっきりと相手に伝わるように宣言を行う
山札
「アクロマの実験」やキュワワーの特性「はなえらび」の効果のように、山札からカードを引いて手札に加える処理があります。
「アクロマの実験」のテキストの内容を見てみましょう。
手札に加えることができるのは、5枚の内の3枚のみです。誤って5枚すべてを手札に完全に加えてしまい、自分と相手のいずれか一方でも、手札の中でその5枚が判別できなくなったとしたら、「サイドペナルティ」と言って、相手が相手のサイドを取ることができるというペナルティを科せられる可能性があります。
わが家では、安全に山札を引く方法として、以下を実践しています。
手札を、場のサイドやベンチ等と混ざらないように、空いている場所に置く。または、片手だけに持った状態で体から少し離す
山札からカードを引く際、テーブルの空いた場所向けて、必要な枚数を1枚ずつ引いてを置く。片手に手札を持った状態の場合は、もう一方の片手のみで1枚ずつ引いて置く
テーブルに置いたカードを見て、枚数が間違っていないことを確認する。(相手にもわかるように)
テキストに従い、必要な処理を行う
テキストの処理後、手札に加える
誤って山札からカードを引きすぎたとしても、2.の時点で気づくことができれば、手札には混ざっていないので、ある程度処理を巻き戻すことが可能です。引きすぎた事自体はプレイエラーですので、ジャッジを呼んで裁定を仰ぐのは必須ですが、サイドペナルティのリスクを抑えることになるでしょう。
<ポイント>
山札からカードを引くとき、処理中に手札等と混ざらないように、ひとつひとつの動作を丁寧にこなす
プレイエラーが起きたら・目にしたら、自己判断で済ませず、必ずジャッジを呼ぶ
手札
対戦中の自分の手札について、相手の番の時、どうしていますか?
ずっとハンドに持っていてシャッフルしているプレイヤーもいれば、テーブルに置いているプレイヤーもいるでしょう。
個人的には、テーブルに置いている方が望ましいとは思いますが、大事なのは、双方で手札の枚数を示し、把握できることだと思います。
枚数を把握できていなければ、例えば「ゲノセクト」の特性「フュージョンシステム」や「ビーダル」の特性「はたらくまえば」を使用する際・される際に、山札からカードを引きすぎていることに気づけないかもしれません。(プレイエラーか故意かはともかく)
また、手札をテーブルの下に隠す行為もマナー違反です。こういう癖がある場合は必ず直しましょう。
相互の手札枚数の把握は必須です。そんなに細かいこと…と思われるかもしれませんが、真剣勝負の場だからこそ必要な事だと考えます。
<ポイント>
対戦中は、自分の手札の枚数をわかりやすく提示する
同様に、相手の手札の枚数を常に把握するよう努める
相手の手札の枚数がわからないときは、わかるように要求する
シャッフル(その1)
公式のフロアルールには、シャッフルの定義がされています。
対戦中のシャッフルについて、前述の複数のシャッフルの方法を2つ以上を組み合わせるプレイヤーも入れば、軽くヒンドゥーシャッフルだけを行うプレイヤー等もいて、様々です。
「十分ランダムになる」を行うには、2つ以上のシャッフル方法を組み合わせた方がよいと考えます[※注1]。なぜなら、
ファローシャッフルだけでは、手に持った山札のトップとボトムが入れ替わらない可能性がある
ヒンドゥーシャッフルだけでは、手に持った山札の上下の順序が入れ替わるだけで、十分にランダムとはならない可能性がある
からです。
慣れないうちはスムーズなシャッフルを行うことは難しいかもしれませんが、大会の場では、ジュニアだからと言って不十分なシャッフルが許容される訳ではありません。スムーズにできるように普段からの取り組みが大事かと思います。
さらに、フロアルールにはこのような記載もあります。
対戦前の準備と同じく、ここでも相互カットまたは相互シャッフル[※注2]を、手短に行います。
プレイヤー相互の了承のもと、残り時間が少ない状況や残りの山札の枚数が少ない状況等でスキップする場合もありますが、原則必ず相互カットまたは相互シャッフルまで行ってください。
特に、相手のシャッフルが十分でないと感じたら、相互シャッフルを必ず要求しましょう
<ポイント>
シャッフルの目的は、デッキのカードの並びが十分ランダムになること
シャッフルを行った後は、相互カットまたは相互シャッフルを手短に行う
適切な時間内でスムーズにシャッフルを行えるよう、普段から取り組む
シャッフル(その2)
これまでシャッフルの方法について述べましたが、さらに掘り下げたいと思います。
再度フロアルールからの引用です。
この「不正な操作」に該当するものが何か、フロアルールではこれ以上述べられていませんが、よくある事例のひとつとして、デッキの中身(カードのオモテ面)を見て、特定のカードの位置を変えてから、シャッフルを行うといったものがあると思います。
この行為が「不正な操作」に該当するか、公式に問い合わせました。以下、公式からの回答の引用です。
「オモテ面を見ながら、カードの位置を入れ替える」操作について、具体的に何が該当するかまでは、明確な回答は得られませんでしたが、以下のような操作はそれに当たる可能性があります。(該当するかはジャッジの判断を要します)
対戦中、トレーナーズ等の効果で山札を見た後で、"中身を見ながら意図的に特定の位置で1度カット"し、シャッフルを行った
対戦中、トレーナーズ等の効果で山札を見る際に、"中身を見ながらエネルギー等のカードの偏りを意図的にバラした"上で、十分なシャッフルを行った
対戦がはじまる前に、"デッキの中身のカードを意図的に並び替えて"、対戦準備を開始した
ファローシャッフルを行う際も同じで、カードのオモテ面を見ないようにシャッフルを行う必要があります。相互カットまたは相互シャッフルで相手のデッキを切る時も同様です。
不正の意図はなくとも、知らず知らずにこういったことを行っているケースもあり得ます。保護者のみなさまは、お子様にこういう癖がないか、チェックすることをおすすめします。
また、対戦中にこういった行為を見かけたら、ジャッジに申告しましょう。
シャッフル(その3)
もう1つシャッフルについて、フロアルールから引用します。
いつかのCLの配信卓で「ヒスイのヘビーボール」を使用後、ジャッジがサイドのカードを切って、サイドに置いていたことがあったと記憶していますが、その事例はこれに該当します。
また、デッキが十分にランダムになっているか疑問を感じた時は、ジャッジに相談してシャッフルを求めることも可能ですので、覚えておくとよいでしょう。
コイン
コインかコインサイコロを使う際に、わが家では以下のように行なっています。
コイン: コインの表面を下向きにし指に当ててはじく
コインサイコロ: 両手でサイコロを包み、観音開きのようにサイコロを落として振る
コインもサイコロもその確率が一様でなければ意味がないので、そのようにプレイします。故意に表を狙ったのでは?と疑われないよう、自衛の意味もあります。
カードを落とした時
大会前にも必ずアナウンスがありますが、手札や場のカードをテーブルから落とした時は、必ずジャッジを呼びます。自己判断ではそれを拾ってはいけません。床ではなく膝の上に落とした時も同じです。自衛の意味でも、不正を抑制するためにも必要です。
対戦後
対戦が終わって勝敗がついた時に、いちばん最初にすることは、対戦結果の報告です。 必ず盤面を片付ける前に、先に結果報告をします。
勝敗がつくとすぐに盤面をぐしゃっと片付けてしまうケースが見受けられるように思いますが、結果報告の前に片付けてしまうと、結果に対して何か不服が生じた時、もしくは相手側から何か異議があった時、ジャッジ側でそれを判断できなくなるからです。
ですので、何よりも先に結果報告を優先してください。また、報告の内容が間違っていないことを、必ず両者で確認します。
報告が終わって、ここで試合終了、くらいの気持ちでいいと思います。
また、わが家では、盤面を片付けてデッキをケースに戻す前に、1度だけディールシャッフルを行ないながら[※注]、
60枚揃っていること
スリーブ(デッキシールド)に破れや目立つ傷・折れがないこと
を確認するようにしています。スリーブに問題があるようなら、必ずジャッジを呼んで、交換してよいかを訊ねましょう。
また、対戦が終わった後は原則着席したままなのか、離席してよいかは、大会によってルールが異なる可能性があるのでここでは述べませんが、他の対戦中のプレイヤーに声をかけたり、他の対戦卓を覗き込むような行為をしてはいけません。不正の意図はなくとも、疑いをかけられる行為ですので控えましょう。
<ポイント>
対戦が終わったら、盤面を片付ける前に、速やかに結果報告を行う
片付ける際は、60枚揃っていることやスリーブの破れ等がないか確認するよう心がける
対戦後の離席については、運営やジャッジの指示に従う。(大会開始前に説明があるはずなので、よく聞いておきましょう)
■備えておくもの
次に大会前に備えておくべきことです。
デッキ登録
公式大会はデッキリストを事前に登録する必要があります。また、登録したリストと実際のデッキの内容が異なる場合は、厳しいペナルティを科せられることになります。間違わないように余裕を持って準備しましょう。
スリーブ
大会前はスリーブを60枚すべて新品に交換しておくのがベストです。さらに、同じ新品の袋に入っていた余りのスリーブを予備として持って行きます。
予備のスリーブはいつでも交換できるように、プレイヤーに持たせておきましょう。また、大会中にスリーブを交換する際は、ジャッジに声をかけて許可を貰ってからにしましょう。
さらに、予備のスリーブが足りなくなる可能性もあるので、もう1セット新品を用意しておく方がよいでしょう。
もう少し細かい話として、同じ商品でも異なる袋から出たスリーブでは、その裁断や色味が若干異なり、マーキングとなるリスクがあります(それに対する明確な基準は現時点ではないようですが…)。
そういったリスクを回避するために、同じ袋から出たスリーブのみを使うようにしましょう。また、使用前に裁断や色味に違いがないかを確認しましょう。
予備のカード
大会中のデッキチェックで、カードの傷や反りにより交換を求められることがあります。
カードショップで開催されるシティリーグであれば、その店舗でシングルで購入することも可能でしょうが、CLやポケモンセンター開催のシティリーグではそういった事もできませんので、カードの予備を持ち合わせる方が無難です。
参考までに、私自身がシティリーグのデッキチェックにて、傷扱いで交換対象となったカードの画像を載せておきます。微かな傷でも対象になり得ます。
ルールブック
ポケモンカードのルールについて、基本的なルールの他に、
「上級プレイヤールールガイド」(「上級者向け」ではなく、ルールやテキストの詳細な解説が書かれたもの)というテキストがあります。
https://www.pokemon-card.com/assets/document/advanced_manual.pdf
ジュニアプレイヤーがこれを読み切って理解できるかというと、なかなか難しい(わが家もそう…)と思いますので、保護者の方で目を通して、細かいルールを伝える必要があるのかなと思います。
また、知られているのかどうかよくわからない(?)テキストとして「フロアルール」と「ペナルティ クイックチャート」があります。
フロアルール: https://www.pokemon-card.com/assets/document/rules/floor-rule_20230401.pdf
ペナルティ クイックチャート: https://www.pokemon-card.com/assets/document/penalty-chart.pdf
「フロアルール」は、イベントや対戦を正しく進行するために、イベント参加者・プレイヤーは目を通すべき資料です。
例として、「サイドペナルティ」の基準の文言を引用します。
ペナルティの具体的な事例は「ペナルティ クイックチャート」にも記載されており、プレイヤーの観点でも参考になります。
もうひとつ、ジャッジコールについても引用します。
プレイヤーの要求や裁定の決定権はジャッジ側にあるのは当然のことですが、プレイヤー側もそれに不服な場合は、別のジャッジによる見直しをリクエストできます。(「上告」という言い方もされます)
ただし、裁定を下したジャッジがマスタージャッジである場合、マスタージャッジは最終決定権を持つため、その限りではありません。その点も含めて留意が必要です。
大会のキャンセル
CLやシティリーグは、PJCSやWCSの出場権をかけた大会でもあります。 大会に出場できない場合は、速やかにキャンセル処理を行いましょう。
「リザーバー制度」が運用されている大会であれば、リザーバーで控えているプレイヤーが繰り上げで出場することができます。なるべく多くのプレイヤーが出場できるように、心がけてほしいと思います。
■むすび
フロアルールにはこう書かれています。
大会やイベントが気持ちよくポケモンカードを楽しむ場となるには、主催者や運営・ジャッジ・プレイヤー全員が協力し合って成立するものと考えます。そのために、プレイヤーが守るべきルールやマナーは実にたくさんあります。
ジュニアプレイヤーがこれを把握し実行するのは大変だなと、ここまで書き出して改めて思いますが、実際にこれをできている・できるように努力しているプレイヤーがたくさんいるのも事実です。
勝負へのこだわりも大事ですが、こういう点にも少しだけでも目を向けてもらえたらと思います。少なくとも私自身は、思いやりを持って接することができるプレイヤーであることが、勝負に勝つこと以上にずっと大切であると考えます。
末筆ながら、多くのジュニアプレイヤーまたはその保護者様に、何かの参考になれば幸いです。
■付録
この記事の本質とは少しずれるものの大事と思ったトピック、または、個人的な見解を多く含むトピックを、以下に記載します。
対戦準備のディールシャッフルの前にファローシャッフルを行うべきか?
この記事の執筆前後(2023CL愛知前後。相互シャッフル解禁前)で、対戦準備の際に「ディールシャッフルからいきなり行うのNG」といった主旨のツイートをいくつか見かけるようになりました。
気になったので、Twitterで以下のアンケートを実施してみました。投票数は少ないので、あくまで参考程度かと思いますが、
といった結果になりました。
筆者個人の意見としては、ディールシャッフルの後のシャッフルを十分に行っていれば、A,Bもどちらも同等であると考えています。(極論すると、ディールの後に一万回・十万回のシャッフルをすれば、A,Bどちらも変わらないはず)
アンケートの結果にばらつきが生じるのは、
事前の「積み込み」(デッキ内のカードの順番を意図的に並び替えておくこと)を前提とするか否か
「十分」というのが、人よって認識が異なる
という意識の差を表していると考えます。おそらくですが、ポケモンカード界隈で不正・イカサマの認識が拡がるほど、「Bの方がよい」という割合は増えていくでしょう。
公式chの動画等を見る限り、Aの手順で対戦準備を行っていると思いますが、現状の雰囲気では、ディールシャッフルの前にファローシャッフル等を行った方が無難、と言えるかもしれません。なお、相互シャッフルが復活すれば、このあたりの意識の差は変わってくるのかもしれません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?