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キュビズム展 美の革命

こんにちは。
連続投稿をモチベに月1でツラツラ記事を
書いている、幽霊ブロガーChris です。

今回は先日、京都京セラ美術館にて
開催されていたキュビズム展に行ってきた
ので、その感想を少しだけ。
それでは…


Ⅰ,久しぶりの鴨川

開催場所の京セラ美術館へは、四条河原町を
経由して地下鉄を利用するのですが、
地下鉄の駅へ向かう途中
鴨川の綺麗な眺め❗

鴨川はいつ来ても綺麗です

水の透明感が半端ないですね~
京都の街並みはどこを歩いても美しい。
街全体が一つの伝統工芸品のような趣が
あります。

以前、北山の方に訪れた際は上流の方からの
眺めだったのですが、今回は川下から。
どこを切り取っても洗練されています。

川上から

さて、地下鉄で東山へと向かい
しばらく歩くと京セラ美術館がお出迎え。

Ⅱ,画像は少ないですが…

すみません。
画像はほとんど無いのですが、数少ない手持ちからコメントと共にお届けします。

Ⅲ,ジョルジュ・ブラック

ピカソとブラックはキュビズム初期の代表的な
画家です。
彼らの作品はどれもコラージュ画像のように
連続性が無く、全く異なる角度からの眺めを
同じ絵の中で、展開します。

例えば、

ジョルジュ・ブラックの「円卓」

この「円卓」。
イメージは机の上に物が乗っかっている様子を描いているものですが、
本来の西洋絵画的な作風であれば、
物とモノの間に遠近法で距離感を持たせたり、
陰影をつけて立体感を表現してより写実的に
描こうとするのが主流ですが、

この作品にはそういった物理的な表現が
端折られ、大量の紙切れのようなものが
向きも置き方にも
何の秩序も決まりもなく、無造作に
積み重ねられているように描かれています。

物理法則を無視しており、全く現実的ではありません。

Ⅳ,キュビズムへの考察

私が思うに、この作品は机上に置かれている
ものではなく、それを眺めている者
(それが作者自身なのか架空の人物なのかは分からないが)の脳内の思考を表現しているのでは
ないのか?と思うのです。

無造作に積み重ねられている大量の紙切れは、
その人がやらなければならない仕事や用事。
そして、積み重ね方がバラバラで整頓されて
いないのはその人の疲弊を暗に示している…

そんな気がします。
キュビズムの作品はこのような直接的ではない非常に複雑な構図の作品が乱立しており、
今回の展示はそれらを、発表された時代毎に
丁寧に追って行くような仕掛けでした。

後期になると、色彩の豊かさがより際立つ
ような作品が目立ちます。

Ⅴ,後期キュビズム


ロベール・ドローネーの「円形、太陽」


絵の写真は無いので、展示の最後に設置されている物販コーナーで購入したクリアファイルで失礼して。

コラージュ的な配置は顕在ですが、
ピカソやブラックの活躍した初期に比べると
色彩の豊かさやコントラストを
より強調する作風が増えていきます。
この作品自体は1913年のもので、初期に近い
時系列なのですが、段々とこういった作風が
席巻していきます。

ここらへんは、表現主義や
ロシア構成主義の影響も見られる模様。

色面の構成

フランティシェク・クプカの「色面の構成」
1911年の作品です。

女性が腰に当てていた手を動かす時の運動を
陰影ではなく色面のグラデーションにより表現しています。
よく見ると、絵の中でコマ割りがなされており
女性が手を動かす瞬間が1コマごとに
色を変えながら描かれています。

展示を見ている限りだと、キュビズムは
コラージュ的な表現から徐々に
色彩による表現を中心に据えるように変遷していったような印象を受けました。

無論、作家ひとりひとりの個性を
度外視して語ることは出来ませんが。

Ⅵ,終わりに

いや~、楽しませて貰いました。
ただ単なる絵画鑑賞に留まらず、美術史という
大きな展望から作品を点ではなく
線で捉えることで深く味わうという楽しみ方も出来ました。

中庭の様子です。

余り詳しくないので、なんとも言えませんが
非常に面白い展示だったように思います。
これを機に、もっと美術の世界に
足を踏み入れてみようかな…

ここまでご覧頂き有り難うございました。


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