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77年 町医者が私財投げ打ち教会開設・大阪府最北に

「病気の治療だけでは人間は本当には幸せになれない」と、大阪府最北、京都と県境を接する三島郡島本町で町医者を営んでいる医師・上田昌司さんが、自分の経営する上田医院の隣に、私財をなげうって教会堂(島本福音キリスト教会)を建てた。

この77年3月の記事の段階では、これから「8月には、これまで貯金してたお金をなげ出して教会堂を建てるという」との記述だが、実際にそれが実現し、現在も上田医院の隣に、島本福音キリスト教会が建っている。

そして同教会は現在も、インターネットで常に、最新の礼拝メッセージや教会催し物情報を更新し、活発なリアルの活動が継続していることがうかがえる。牧師さんの名前も掲載されている。

島本福音キリスト教会WEBサイト

また、上田医院のWEBサイトには、医師として上田さんの名前や、診療科目、診療時間、内視鏡検査、腹部超音波検査、胃内視鏡検査についての案内などのほか、「アクセス」として地図、最寄り駅案内と共に、「隣の教会の十字架を目指してお越しください」と記し、島本福音キリスト教会の写真を堂々と掲げている。

上田医院WEBサイトより

上田さんは京都福音教会(当時、藤林邦夫牧師)の教会員で、会計役員も長く勤めた。地元に教会ができればその母教会に行けないのは寂しいと語っている。「でも、自分の“肉”を親しませるために信仰生活しているんじゃないですから……。恵まれるだけの段階から、人々に“食物”を与える段階に進まなければ、クリスチャンは成長しませんからね」

これまで診療所で週日、集会を開いてきて「日曜日の集会も開いてください」と、出席者から強い要望を受けていたその帰結でもある。

クリスチャン新聞記事は、「医院も引き続き開きながら、“霊”“肉”ともに地域の人々の病をみる医者として奉仕していくことになる」と締めくくっている。

クリスチャン新聞1977年3月27日号





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