論理的整合性と対偶について
1. 論理的整合性 とは
論理的整合性とは、ある命題集合の中で矛盾が生じないことを指します。
つまり、その命題集合の中で一つの命題が真であれば、他の命題も真となるような関係性を持っていることです。
論理的に整合的な命題集合は、矛盾する要素が存在しないため、その命題の中には真実の価値が存在します。
そしてそれを検証するために便利なのが対偶を用いるという手法です。
2. 対偶とは
ある命題 、AならばBの対偶はBでなければAでもないと表現されます。
これは、元の命題が真であればその対偶も真となる、という論理的性質を持ちます。
例えば、「天野屋利兵衛は男でござる」という命題の対偶は、「男でなければ天野屋利兵衛ではない」となります。
確かに、ある人を調べたら女性だったという時、おそらくその人物が天野屋利兵衛である確率はない(たぶん)と考えていいでしょう。
その逆に例えば、「男であれば天野屋利兵衛である」という命題はどうでしょう。
その対偶は「天野屋利兵衛でなければ男ではない」となります。
いかがでしょう?
違いますよね。天野屋利兵衛さん以外の男は、世界中に“35億”いるわけですよね。
したがってこの命題は偽ということになります。
両者の関連性としては、論理的整合性を維持しながら命題の真偽を調べるためのツールとして対偶が用いられることが多いです。
対偶を利用することで、ある命題の真偽を別の角度から検証することができ、それによって論理的整合性の確認が容易となります。
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