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オリンパスワイドで、撮影したウィーンの街

ウィーンに暮らしていた20代後半から街のスナップショットに多く使っていたのはオリンパスワイドであった。ライトカメラの場合は、ぶつけたり取られたりするのがやはり怖いのである。

高いカメラの存在に気をとられていると、やはり卒園の方がおろそかになってしまうと言う事はあると思う。考えてみたら、その前の日本デザインセンターで広告の仕事をやっていた時に、トヨタ自動車の車を拭いたり、磨いたりするときにスプレーとか雑巾とかを入れて多く、段ボールの箱があって、そのスペースに私はオリンパスワイドを入れていたのであった。

要するに、歩杯子として自由に使えて、その存在に全く注意を払わなくて良いと言うのはカメラの重要な要素であると思う。気楽にスナップショットができると言うところが非常に大切なのだ。

このショットはウィーンの中心部のギリシャ協会の脇の細い道である。縦画面で正面の壁に見えているのは、大昔のクリーニング屋さんの広告であるが、かなりはげはげになっている。細い道の右手には古い喫茶店があった。が、ある時喫茶店が廃業すると言うので、有名なブランドであるThonetの椅子が大量に出た。そういう歴史的な椅子をいちどに捨ててしまうと言うところも、1970年代のウィーンのおっとりしたところだと思う。もちろん、あっという間に捨てられた椅子はなくなってしまった。


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