1月読んだ本

今年の目標「1カ月に最低1日本を読み、何か書く」と決めたので、1月の本を3つ紹介したいと思います。ぜひ読んでほしいです!(ネタバレはしてないつもりですが読む前っていう人はご注意を)

なんだかんだで3月に投稿してしまいました。反省。

1.我孫子武丸著「殺戮にいたる病」

この本は兄と本屋でミステリー小説の所を徘徊していた時に目に止まった本です。兄は何かと本を読んでいる人で、東野圭吾や山田悠介などの本を何冊か部屋に置いていたので私は勝手にとって読んでいました。その兄がこの本を読んだことあるというので即決で買いました。

買ったのが1月のはじめでしたが、忙しかったので読み始めが1月23日でした。ミステリーを読むのが嫌いではないですが、いざ読むとなると一気に読んでしまいたい性格なので、夜中に3時間くらいかけて読みました。

それはさておき感想なんですが…

読者は衝撃のラストに絶対に騙されます!

はい。そうなんです。私はこの本を読んだ後、頭が真っ白になりました。ラストのある段落だけで「は??どうなってるの?」と困惑します。言い換えるとラストの段落を読んで初めて小説の設定が目の前に明らかになります。そして読み返すと初めてそのトリックに納得します。

ずっと前に読んだ綾辻行人の「十角館の殺人」も"たった一行"で読者は騙されたことがわかる、そんな本でした。この本もそれに近く、たった一段落で騙される、そういう本です。しかし「十角館の殺人」は推理小説ですが、この本はそうではなくミステリー系です。

本の後ろにあるあらすじみたいなやつの表現を借りると、”凌辱をの果てに猟奇的殺人を重ねる人物の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇、平凡な中流家庭の孕む病理を鮮烈無比にえぐる”作品です。私はこの本を読んでほしいのでこれ以上は書きませんし、拙い文章力では伝えられません。しかし非常に内容が凄惨であり、またこの小説が映す現代像もなかなか鮮烈であることだけ言っておきます。

2つ目

2.法月綸太郎「カニバリズム小論」

これは「法月綸太郎の冒険」という短編小説の一作品です。この本の短編小説はどれも面白いです。ほとんどの話が小説家(役割的には探偵)の法月綸太郎が事件を解決していくというものなんですが、どの事件も難解でラストが全く予想できません。そして奇想天外な結末と共に、「殺人を犯す動機」(全部の物語が殺人ではないです)がかなり入り込んでいるものであるため読んだ後とてもお腹いっぱいになります。

さて、この「カニバリズム小論」はちょっと異なっていて、ある殺人犯の動機を2人で推察するという物語です。具体的にはその殺人犯は被害者を殺した後食べており、なぜ人肉を食べていたのか、それについて推理するという流れです。ああでもないこうでもないと2人が深い議論を交わしていたので私は常に踊らされてしまっていました。
しかし少し難しい表現が多かったので読むのに苦労しました。

カニバリズム自体あまり身近ではないので興味深かったです。確かに過去には飢餓状態のために仕方なく人肉を食べたという事例を聴いたことがありますが、もちろんこの話は全然関係ないです。それよりももっともっと深い理由、普通の人間には思いつかないであろう発想がありました。読んでほしいと思ったのはこのためです。こんな発想が!ってなってほしいからです笑

因みに物語には関係ないですが、Wiki先生によると、パプアニューギニアのフォレ族は遺体を食す習慣があったそうです。しかしそのせいでクールー病という風土病が発生しました。クールー病は治療困難な神経病で、歩行や会話ができなくなるらしいです。カニバリズムにはこんな歴史があったんですね。

次。


3.二宮敦人「僕が殺しました」

またもや表紙に興味を惹かれて衝動買いした小説。巻末曰く「最後の告白が終ったとき一転。驚愕の結末があなたに襲い掛かる。」らしいのです。どういうどんでん返しが待っているのかと、買ったその夜に3時間弱かけて読破しました。

かるーくあらすじを。あるペンションに主人公の「僕」を含め、7人の男女が何者かによって集められました。その7人は全員、「私がリエを殺しました。」と供述しているのです!全員が混乱していると真犯人を見つけろというアナウンスが聞こえてきます。いったい誰が真犯人なのか?というミステリー小説です。

設定自体、突飛だと思いませんか?普通、私はやってない!という軸で物語が進行していくものですが、この話はてんで逆です。こんな設定の小説は初めてだと心躍らせながら読んでいました。

以上おすすめの本でした。しかし本を読む時間は安寧の時間ですね笑。まるで穏やかな時間を過ごせるかのようです。面白いミステリーや推理小説があれば教えて欲しいです。





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