合唱・発声Q&A vol.1(Q1.-Q20.)
黒川がこれまでにツイッターなどでお答えした合唱や発声に関するQ&Aをまとめた記事です。
vol.1は20題、掲載しています。
Q1. 声の方向が下がり、響きが下に垂れ下がったようになってしまいます。
A. 声に含まれる3000Hz周辺の音が不足しているのが原因です。表情筋を持ち上げてラララで歌ってみてください。ラララがナナナに聴こえる場合は軟口蓋が弛んで響きが下がっています。
Q2.初見の力を鍛えるためにはどうすればいいですか?
A. すでに歌える曲に階名を振って歌うのがおすすめです。例えばこれまで歌ったことがある曲を階名で歌ってみましょう。
Q3. [z]で歌えばレガートになるとはどういうことですか?
A. レガートに歌うには支えを習得する必要がありますが、z子音で歌うとアッポッジョの呼気と吸気がせめぎ合う感覚を意識することができ、ゆえにz子音で歌う練習をすると支えの感覚が身につきレガートで歌える可能性が高まります。
Q4. 男声の発声の際の喉の開け閉めや喉の使い方を知りたいです。
A.
1.喉を開ける
胸を張って顎を引くと喉頭の位置が下がり喉(=咽頭腔のスペース)が開きます。
2.声門の開閉
まれに声門の開閉のことを喉を開けると言うか指導者がいます。実声では声門は閉じている必要があります。裏声では声門は緩みますが、ミックスボイスでは裏声より緊張気味になります。
Q5. 良く言えば柔らかい、悪く言えば芯がなく通るような響きもないくぐもって滑舌の悪い声になっており治りません。
A. うなじの筋肉を鍛えることをオススメします。喉頭の位置が安定して芯のある声になり、高音も安定します。懸垂や腕立て伏せで鍛えることができます。
Q6. アッポッジョ(ラ・ロッタ・ヴォカーレ)の「呼気と吸気がせめぎ合う感覚」の部分がわからないのですが、少しかみ砕いていただけますでしょうか…?
A. 吐きたいけど吐けない感覚、例えば咳をこらえる、浮き輪を膨らます、細いストローに息を吹き込む感覚です。
Q7. pで歌おうとすると声がかすれてしまいます。
A. 声がかすれると声帯に炎症などの問題があると考えがちですが、実際は呼吸管理(支え)と共鳴(声道の調整)が原因のことが多いです。支え(適度な緊張)と、口の開けすぎ、閉じすぎ、および表情筋(声道)をチェックしましょう。
Q8. 弦のように入りたいのにアタック気味になってしまいます。
A. アタック気味になるときは、呼気よりも先に声門が閉じています。haやsaなど、無声子音+母音のシラブルで歌いだしの練習をして呼気の後に声門を閉鎖する(母音を発語する)感覚をつかみましょう。
Q9. フレーズの終わりでブツっと切れてしまったりするのが悩みです。
A. フレーズ終わり瞬間に支え(鼻をかむときの腹圧)を緩めると声門が閉鎖してしまいブツっと切れてしまいます。フレーズ末の音符の次の休符まで支え(腹圧)を緩めないようにしてみましょう。
Q10. 息漏れが多く、響きが少ないのが悩みです。
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