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薬剤師国家試験109-26解答解説

109-26

禁煙補助薬として用いられるニコチン性
アセチルコリン受容体部分刺激薬は
どれか。1つ選べ。

1 シアナミド
2 ナロキソン
3 ニコチン
4 バレニクリン
5 フルマゼニル




1 シアナミド

アルコール依存症の治療薬です。
肝臓のアルデヒド脱水素酵素を阻害して
飲酒時のアセトアルデヒドの分解を阻害します。

結果、少量の飲酒でもアセトアルデヒドが
蓄積して、酷い二日酔いの様な状態になるので
飲酒する気力を奪い、断酒に誘導します。



2 ナロキソン

オピオイド受容体に競合的に拮抗して、
麻薬性鎮痛薬の呼吸抑制の改善に
用いられます。



3 ニコチン

タバコの離脱症状を軽減させる
目的で用いる禁煙補助薬です。


4 バレニクリン

α4β2ニコチン性アセチルコリン受容体に
対する部分刺激薬です。

部分刺激薬なので、受容体への
刺激作用と遮断作用の2つの作用を
持ち合わせます。

タバコのニコチン作用と拮抗して
タバコ由来のニコチンによる
満足感を軽減させます。

同時に刺激作用も有るので、
ニコチン摂取よりも、少ないですが
ドパミン放出作用もあります。

これによって禁煙に伴う離脱症状や
タバコへの渇望感を軽減させます。



5 フルマゼニル

γ-アミノ酪酸GABA-A受容体の
ベンゾジアゼピン(Bz)結合部位を遮断して、

ベンゾジアゼピン系の薬剤による
呼吸抑制を改善する薬です。

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