続きのない話#89:海へ行くつもりじゃなかったつもりじゃなかった(373/1000)
海の近くに住んでいいことの一つは海にすぐ行けること。
といっても歩けば30分くらいはかかるんだけれどね。
梅雨の晴れ間。大雨が降ると天気予報では言っていたものの、ぐわーんと晴れました。
絶好の散歩日和。
うちからとろとろ歩いて海まで行こう。
Tシャツに短パン。すっかり海辺に住む人のように歩く歩く。
途中の店でお酒とパンを仕入れましょう。
湘南の海はにぎやか。といっても通常の2割くらいの人ですねー。
日差しも強くてビールにはうってつけの日。
のんびり海を見ていると、なにやら空が騒がしい。
どうもトンビが剣呑な感じですぞ。
いつもは人がたくさんいるから潤沢なおこぼれに預かっているのに、昨今は人が少なくてお腹を空かしている模様。
以前、こうして座ってハンバーガーを食べていたら、もののみごとにトンビに攫われたことがあります。空高くから急降下して獲物を足で挟み、急上昇。手に持っているハンバーガーなのに取られちゃった。しかも人体にはまったく危害を与えずに。
その神業たるや凄いもんです。
今日も気を付けてパンをもぐもぐしていたのに、包んでいたビニールをスパッと獲られちゃった。でも、パンが入ってなくて残念だったね。
そのままぼうっと海を見ていると、目の前でカラスが集っている。
どうやら誰かが置いて行った荷物をガサゴソしているよ。
そーっとのぞいて見てみよう。
どんどん集まるカラス軍団。(ほんとに軍団と言いたくなるほどある種の統率が取れていて、我勝ちにとはならないんですよ)
どうやらなにか袋菓子のようなものを見つけたようです。
あっ! と思ったときにはすでに遅し。追い払う前に食べちゃってた。一瞬の出来事。
と、そこへ。海岸の王者トンビが舞い降りてきました。
あっという間にカラスを蹴散らし、獲物を横取り。鳥だけにね。
それを見ていた子どもたち。
「ひゃあ、逃げろ逃げろ~」
そしてトンビは悠々と空を舞う。
トンビは滑空するので気持ちよさそうなんですよねえ。ただ翼を広げて気流に乗る。見るからに楽しそう。本人たちも遊んでいるんだと思います。
ビールを飲み干し、カラスとトンビの闘いを見て、身も心も満腹じゃあ。
では、そろそろ帰りますか。
帰り道に小さなヘリポートらしきものを発見。
どうやらなにかが降りてくるようですよ
車体にはFLYING BEACH GUARDIANSとあり、果たせるかな空からドローンが降りてきました(という一部始終を10分くらい見ていたヒマな人)。
海までは散歩したけど、ビールを飲んでパンを食べ、お腹がくちくなったので帰りは電車だ。
建て替えてきれいになった竜宮城。
さあ、ここから電車で帰りましょうらしま。
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