眼福耳福#14:日々の日々(1867/1000)
舘野鴻さんの日本絵本賞表彰式で、かつての同僚K乃子さんに再会した。
のは1年前のこと。
いやぁこれはめでたい、と、絵本の担当者のW邉さんとかつての同僚M定くんも誘ってご飯を食べたのはその1ヵ月後。
そして今年も、舘野鴻さんの日本絵本賞表彰式で、W邉さんとM定くんに再会した。つまり舘野さんは2年連続で日本絵本賞を受賞したのですね。たいしたもんだ。
で、もちろん、これはめでたい、と再び4人でご飯を食べることになったのは自然の摂理というものでしょう。
そして私が選んだ街は西荻窪。
なにしろ行きたい店がたくさんあって、よりどりみどりですからね~。
わくわくして電車に乗ったら、予約した時刻よりかなり早めに着いちゃった。せっかく西荻窪に来たのだから、ヨロコビtoに行ってみようか。
ただいま展示されているのは、第1回ヨロコビtoライフアートアワード大賞を受賞した、河嶋菜々の「日々」という企画展。
左の絵のタイトルが「さかなと化粧水」。
案内状に使われている絵なのですね。
ボトルはてっきりクラフトジンだと思っていたから、2割増しくらいにいい絵に見えていた(酒好きだからね)のだけれど、化粧水なのか。思い込みってこわい。
まあでも、素敵な絵であることにかわりはないけれど。
企画展のタイトルが「日々」なのは、次のような意図があるそうです。
生き物のようなチューリップ、蝶のような二連星、宇宙のような庭。昔の人が星のつながりを身近なものや神さまに例えたように、河嶋菜々は、日々、目に映るものから様々なイメージを感じることがある。目の前にあるのになんだか別のものに思える感覚を楽しんで絵を見ていただければ、と彼女は話す。卓上の静物が落とす影は連なって新しい形を成す。植物や二連星の色彩は響き合い、軽やかなリズムをみせる。ざらりとした質感の岩絵具の粒子の中に、作者の日々の喜びがささやかに光る。
日常の中で見つけた、解剖台の上でのミシンとこうもりがさの不意の出会いのように美しい取り合わせ。
「さかなと化粧水」だけではなく、
という取り合わせもありました。
じっくり見ていると、しっくり見えてくるから不思議。
ギャラリーの方によると、静物を描き始めたのは最近、ということでしたが、そこにすでにオリジナリティが出ているのがいいですなぁ。
私がいちばん気に行ったのは「ししゃも」でした。
どうです、この爽やかなこと。
美味しそうか? と聞かれると答えにつまるけど、好きか? と尋ねられたら、満面の笑みを以て首肯しますね。酒肴だけに。
時間があったので、たっぷり絵を観ることができて、まさに眼福眼福。やはり西荻窪はいい街だ。
「日々」は8月25日(日)まで開催しています。
23日(金)、24日(土)、25日(日)は作家が在廊しているそうだから、絵にも作家にもお会いしに行ってみてはどうかな~。
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