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続きのない話#17:出逢いはいつでも偶然の風の中のすばらしい書店(110/1000)

物心ついたときから本を読んでいる。
たいていのことは幼稚園の砂場じゃなく、本から、書店から学んだ。

本を持たずに家を出ることはない。

って、つい書いちゃったけどちょっぴりウソです。近所に買い物に行ったりするときはさすがに持って歩かないな。なにしろ読むヒマがないからね。

電車に乗るときに本を持っていないことはない。
こちらですね。二重否定は強い肯定。

起きてから1ページも本を読まないで寝ることもない。

というわけで、この50年くらいは日々なにかを読んでいます。
好きな本も作家もシリーズもたくさんあって。

でも、それと同時に今まで読んだことのない話、聞いたことのない作家と巡り会いたいといつも思っている。
だって世の中にある本のどれほどを手にする/目にすることができるのか。
知らない本の中に、生涯読み続ける本がきっとあるに違いない。そんなことを思わない読書好きはいないでしょうね。

好きな本は、たまたま家にあった、クラスの本棚にあった、友人が読んでいた、そんなちょっとした偶然で出会ったに過ぎない。
そうしてちょっと前までは、圧倒的に書店店頭でしたね、知らない本と出会う場は。

自分とは違う目で選書された棚は、馴染みの本の隣に思いもよらない本が並べられてあり、めくるめく思いをしたものでした。

そんな懐かしくも楽しい思いをしたので、noteにレコードしておこうと思った次第です。

以前、台湾の誠品書店に行ったことがあり、面白い棚を作るなあと思ったことがありました。そのうちにアジアで最も優れた書店に選ばれたりもして、関心をもっていたら、なんと日本橋に出店したというではないですか。
しかも書店のみならず、雑貨やレストランも併設するという。店名も書店ではなく、誠品生活。
本を軸にライフスタイルを提案する店、っていうことですよね。
そりゃなおさら興味深い。

ということで、足を運んでみたわけです。

本の向こうに台湾のお茶が並んでいたり、

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台湾の人の暮らしぶりを彷彿とさせるグッズがあったり。
タピオカを飲めるティースタンドや工房もあったり。
何度か行ったことある台湾の良き風情がそこかしこににじみ出ていて、こりゃたまらん。

会社の先輩が偵察というか見学というか研究しにきていたのにばったり会ったりしたのも面白い。
本以外のものや人との偶然の出会いもたくさんありそうな場です。

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選書は日本の書店と微妙に違うアプローチで、2時間以上いたけどまったく飽きない。

長田弘の詩集とか、1960年代の東京の写真集とか、台湾の占いの本、川本三郎の映画の本、美学校の記録などなど、ふらっと見て回るだけで、これまで視界に入ってこなかった本にたくさん出会えました。

いやホントいい書店。
本好きのあなたは絶対行かなきゃ。
オススメです。



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