ここはどこかの旅の空#199:明石名物(1735/1000)
明石と言えば? うん、思いつくものはいくつもあるぞ。
せっかく訪れるのだから、いろいろ見てみようとあちこちへ。
三ノ宮から移動して、まず見に行ったのは海。
その向こうにかすむ明石海峡大橋は、文字通り明石海峡を横断して右手に見える淡路島までつなぐ大橋。遠目に見てもその巨大さに圧倒される為五郎。
潮風に吹かれると思い出す~と口笛を真似しながらしばし雄大な景色を楽しむ。茫洋と広がる海もいいけど、瀬戸内海のように手を伸ばせば届きそうなところに島影が見える海もいいですね。大きな箱庭みたい。
私の中では、明石といえば子午線。
東経といっても東洋経済新報社ではない東経135度を通る、正式タイトルは日本標準時子午線という立派な子午線。
なんでもその子午線上に建っている天文科学館があるというから、これは行かねば。そして子午線を思いっきり踏みしめるんだ。
開館まで時間があったので明石駅から歩いて近づく。
時計台が立派なのは、やはり明石が時のふるさとだからかな。
近くの公園には日時計も設置されており、時のふるさと感はいや増すばかり。
さて、天文科学館に入ってみようか。
おお、屋外に135°E Japan Standard Time Meridianがある!
そのプレートの上にある白いモノが子午線らしき。
右手を見ると。
立ち上がる子午線。
その下にある段々物体は、漏刻だから念が入っている。
天智天皇が671年6月10日、初めて人々に時を知らせたときに使ったのが、漏刻という水時計ですからね~。さすがは時のふるさと。
海側にも子午線マークが記されており、どこを見ても東経135度が分かるのが嬉しい。
世界各地の標準時が示され、
明石市内を通る子午線地図も展示されている。
いやぁ日本標準時子午線を十分堪能することができたよ。
135度バンザイ!
天文科学館にはプラネタリウムがあり、ほどなくして始まるよと言われたら観るでしょう~。子どもが小さいころに地元で何度か観たことあるけれど、一人ではなかなかいかないものね。
思ったよりも重厚な機械に俄然興味が深まるワタシ。
本日のお題は「北斗七星で星空入門」。
なかなか夜空を見上げることはないし、そもそもそんなに多くの星を見ることもない。入門編でちょうどいいナと思いながらシートをリクライニング。
プラネタリウムに映される空はだんだん暗くなり、天空に星が瞬きだす。
すると。
暗がりに心地よいBGMと柔らかな声の説明が流れだし、なんといいますかα波があふれてくるのですね。
そうしてまぶたがそっと近づいて。
このうとうとがとても心地よくって。
何度も覚醒してお姉さんの説明を聞くんだけど、いつのまにか意識が薄れ。
しかも投影時間が50分もあるので、たっぷりリラックスできました(って全然入門してないじゃん!)。
ここちよくすっきりしたあとは、明石といえば明石焼き。
昨日ダンさんに教わった魚の棚商店街へ。
「魚の棚」と書いて「うぉんたな」と発音するのが、どこかかっこいい。
「うおのたな」というより威勢がよくていいですな。いなせだ。
活気ある商店街の中には、いくつも明石焼きあるいは玉子焼きの店がある。ふらりと歩くと人気店は行列しているからすごい。
そこそこ人が入っているけど行列まではない、そんな店を見つけて入ってみたよ。
じゃじゃーん!
これが本場明石の明石焼き(玉子焼きという表記もあるようですが、こちらの店は明石焼きだった)。
むか~し渋谷にあった「銭函」という店で明石焼きをよく食べたことがあったけど、おそらくそれ以来数十年ぶりの明石焼き。
温かい汁にタコ焼きを漬けて食べるのだけれど、ふわふわして頼りないのがいい感じ。カラッと焼き上げたものとは、また異なる味わいが楽しい。
ダンさんから、ちょっとソースを乗せて汁に漬けるのもいけますぜ、と教えてもらったのでやってみた。
「邪道と思われるかもしれないけど、案外いけますよ」
おお、たしかに汁オンリーよりも味が複雑化する。さほど邪道感を感じることなくいただけました。
汁、汁、汁、汁ソース、汁、汁ソース、汁、ソースのみ、汁、汁ソース、汁、ソースのみ、汁、汁ソース、汁。
おおよそこんな組み合わせでいただきましたよ旨かったな。
明石と言えばあれだろツアー、かなり楽しく過ごすことができました。
いい街だな、明石。
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