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クリスマス音源リスト#8「The Sinatra Christmas Album」(Frank Sinatra)

大晦日もある意味聖なる夜といえましょう。
あふれるほどの温かさと誠実さ、そして寂しさを持つ声に相応しい夜。

それほどの歌声を持つボーカリストは、フランク・シナトラを措いて他にいません。
敬虔なる声に、果てしなくドリーミーなゴードン・ジェンキンスとネルソン・リドルのアレンジによる伴奏が加わるのだから、人類史にまたとないクリスマスアルバムとなるのは当然必然当たり前。

8.「The Sinatra Christmas Album」(Frank Sinatra)
発売:1957年
評価:☆☆☆☆☆
曲目:
1.Jingle Bells
2.The Christmas Song
3.Mistletoe And Holly
4.I'll Be Home For Christmas
5.The Christmas Waltz
6.Have Yourself A Merry Little Christmas
7.The First Noel
8.Hark! The Herald Angels Sing
9.O Little Town Of Bethlehem
10.Adeste Fideles
11.It Came Upon A Midnight Clear
12.Silent Night
13.White Christmas
14.The Christmas Waltz

冒頭。
シャンシャン、シャンシャン。
遠くから聞こえてくるそりの鈴の音。
「ジェイアイエヌジーエルイー ベルズ」とコーラスが入って、シナトラの深く温かな歌が始まる。
これだけでクリスマスを迎えるワクワクが醸成されるなー。

そしてクリスマスソングの大定番、2.The Christmas Song。
今調べたらこの曲のカバーを230バージョンあったけど、その最高峰の一つですね。
「クリスマスの持つ『おごそかさ』と『まっとうさ』、そしてシナトラの得意の『寂しさ』の表現が、彼をしてクリスマス・ソングのベスト・シンガーにしているのではないか」と馬場啓一さんが書いているけど、けだし名言。
シナトラの声が持つ温かみと切なさがぴったりはまっているよね。

4.I'll Be Home For Christmas
コーラスが「きよしこの夜」を歌っているところに、この曲を乗せると言うアイディアが素晴らしい。切なさ×切なさ。寂しさが際立っているもの。

6.Have Yourself A Merry Little Christmas
独唱で始まるこの曲も敬虔さと温かさのミックスが素晴らしい。

11.It Came Upon A Midnight Clear
なんかもう出だしを聴くだけで心が震える。クリスマスの聖性を音楽にするとこうなる、という見本のよう。

13.White Christmas
言わずもがなの名唱。イントロが「ジングルベル」変奏になっているのも洒落ているな。

全曲を通して、アレンジが素晴らしい。
オーケストラの使い方や曲の組み合わせがどれも凝っていて、ドリーミー。
家族で和むクリスマスには最強最適です!


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