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ひっさしぶりの、ゲームレビュー

タイトル画像は、「ROKI」(ロキ)というアドベンチャーゲーム。イギリスのデベロッパの作品で、北欧の民間伝承(動物モチーフの守り神や、トロールや妖精なんか)を素材にした、謎解き(パズル的なギミック)でストーリーを追っていきます。すごく、いいです。まず絵がものすごくきれい。北欧の自然の中にいるような没入感。それを支えるのは、これまた素晴らしい音楽。わたしがハマるゲームは音楽が必要十分な部分があって、音楽がいいと世界に引き込まれてしまいます。後ろのトトロみたいな影絵の怪獣が「ロキ」という、物語の鍵になってる生き物なんですが、見るからにトトロですよね。(笑)ストーリーの骨格が、家族の喪失と回復の物語、なんですけど、もう一つ北欧(デンマークですけど)のデベロッパ開発で、「フィグメント」というアドベンチャーゲームを最近プレイしたのですが、そのストーリーの背景も「家族を喪失したトラウマからの回復」なので、「あれ?」と思いました。北欧の人が家族の喪失の物語を主題に選びがちなのって、なんでなのでしょうかね?日本のファンタジーって、家族を失うトラウマって少ないと思いません?漫画ではよく出てくる設定ですけど、「トラウマ」って感じになってなくてあくまで舞台設定で、これらのゲームみたいに「みたくない」「思い出したくない」「記憶を消したい」「でも勇気を振りしぼって立ち向かい直視して乗り越える」なんて強い感情を家族に対して持ってないよねー。と、不思議な感じがちょっとしました。・・・家族を亡くしたぐらいでトラウマなんかにならないほどに、家族関係は前提で土台で強固なのが日本だから?北欧は、個人主義の上に家族があって、家族は努力して維持するものだから?

でも、それでもストーリーがすっごくいい。前半部分が敵地に乗り込む準備で、後半が敵地で敵にたどり着くまでのこれでもか、というぐらい鍵を探して扉を開けて核心部分に迫る、という構成。後半部分はキャラクター2人の協力プレイが絶妙で、またその協力関係がものすごく、いい!ものすごく上手に表現してる。地下と一階でお互いが見えないのにお互いを感じながら要素を満たしていくところなんか、素敵すぎて「そうこれ、これこそが、世界のリアリティなのよ!」って腹の底からじわじわ来るのが、ゾクゾクするのだった。なに言ってるかよくわからんね、でも話したら「なーんだそんなもんか」ってなったら困るから、ぜひ自分の目で確かめてほしーの。ほんとにぐるぐる、ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる、走り回って登って下がってするので、しまいに「ヒー、きょういったい何キロ走ったよ!?もう、ヘトヘトだよ?」って感じがリアルにしてくるぐらい走り回ります。(タイトル絵でも走り回ってるね?笑、でも、追いかけられて走るわけではなくて、早く次のパーツを集めたくてしょうがないから走るハメになるだけです。)巷のレビューではローカライズの日本語が変。ていうのもあるけど、そんな、ローカライズの日本語の細部になんか、こだわる時代は過ぎた。と、最近のわたしは感じてます。ちょっと語尾が変でも使い回しのフレーズがシーンに合わなくても、それがゲームの雰囲気を壊すことなんか、1ミリもないから安心してください。

「フィグメント」の時もでしたが、「ロキ」も今朝プレイが終わって、仮眠して起きたら早速サウンドトラックを買ってiPod touchに放り込んで通勤のお供です。しばらく余韻に浸ってたいから〜。と、いうことで、おすすめ。PC版はSteamで売ってます。わたしはSwitchで遊びました。近頃のSwitchはPCインディーズゲームの移植がすごく良いので重宝してます。オールドゲームのアーカイブか、インディーズの移植しか買ってない感じに、充実してます。とてもありがたいです。「フィグメント」のタイトル絵も貼っとくね。そういやごく最近「フィグメント2」がSteamで配信始まった模様。ちなみに、わたしはこの「シュールな絵がすごい独創的」と言われている絵を見て、1991年発売のUBIソフト「レイマン」の背景タッチにクリソツなんですけど。と、思いました。興味があったら調べてみてください!いやまじで冒頭に出てくるエンピツの橋とか、そのままレイマンだったからさ。

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