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【交換小説】 #待ち時間 5


「 Kill him !!」

眉毛に殺せと命じたのか?殺される?抵抗?無理な話だ。レジであの理不尽な待ち時間にすら抵抗出来ないこの俺がどうしろというのか?レジ待ち同様、このあり得ない状況を打開する努力もせず、殺されるのを待つのみ。情けない。自分の命は残り1分もないだろう。それと…出るならいまだろ!走馬灯!先走りの走馬灯め…倒れこんだ景色から見えるのはアスファルトに落ちた砂浜のサラサラとした砂のみ。

「hurry up!」

顔を上げてみると、眉毛と伊藤がなにやら揉めている。英語だから定かではないが、眉毛は「殺すまでは聞いてないぞ」と言ってるのか?雰囲気そんなことを言っている気がする。

来月結婚する?子供が産まれる?だから俺を殺す?ん?ひょっとして、二人で飲みに行った時の飲み屋の女の子か?伊藤と共通点がある女と言えば、、ん?名前は?忘れてしまった。。一夜だけの関係で終わったあの子と伊藤が?居酒屋の名前は出てくるのに、あの子の名前が思い出せない。。伊藤に確認してみるか?あの子と俺はなにも関係ない。。あの子と伊藤が結婚するのか?にしても殺そうとするほどのことか?あの子が根も葉もないことを伊藤に告げてるのか?いやいや、それでも動機が弱過ぎるだろ。。


伊藤と眉毛が更に揉め出した。
眉毛は伊藤に掴みかかりパンクしたタイヤを外すかの様に雑に投げられ、殴打されている。。

夢なのか?どういう状況なんだ。。

「HELP ! HELP ME!!」

先程、トランクの中でこの台詞を叫んだのは私だ。。いまは伊藤の台詞と化している。


#交換小説 #短編小説


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