Franck - Violin Sonata in A, M. 8 (1947 - complete)

Sonata Pour Piano et Violon en La majeur

Marina Kosolupova, violin,
Rosa Tamarkina, piano

「ドイツ系の父親と純粋なドイツ人である母親が、オランダ領ベルギーのリエージュという街でたまたまもうけた子供がセザール・フランク なのである。このアウトサイダー的な出自が生前のフランクを控えめな人間にしただけでなく、メインストリームからも徹底的に無視され続けた一つの原因で あったことは想像にかたくない。事実、若き日のフランクはフランス市民権を持っていなかったため、新人の登竜門だったローマ大賞に応募できなかったという ことがあった。

フランクを指して「例のドイツ野郎が」と影で呼ばれたこともあったかもしれないし、彼のドイツ語なまりのフランス語が嘲笑の的と なっていたかもしれない。そう想像すると、フランクが老年を迎えようとした時に帰化したり、自身をフランスの作曲家と見なそうとしていたというフランクの 思い(ダンディ)は、単なる愛国心とは別の深い意味を持ってくる。」

〜フランクの音楽スタイル、Intermezzoより

「フランクは公の活動からは実質的に身を引き、教師と伴奏者として陽の当たらない生活をするようになった。」〜wikipedia

その陽のあたらない生活は、20年もの間続いた。
彼は、失意した異国の地フランスに留まり、質素に、実直に、生きてゆく。

そして、1886年、64歳!の時に書き上げたのが、この曲。

亡くなる4年前に書き上げた。
ピアノとヴァイオリンのためのソナタ
Sonata Pour Piano et Violon en La majeur

エスプリ?!
ESPRITは、ラテン語の spiritus が語源で、
プライドの意味も含む。

Latin ; spīritus m
1. air, breath, breathing quotations
2. Synonym: spīrātiō
3. light breeze
4. spirit, ghost quotations
5. energy; courage
6. pride, haughtiness, arrogance
〜wikitionary

でも、質実剛健なフランクのESPRITは、
フランスのそれではなく、
不器用だが純粋に、旋律を慕うSpirit(魂)と、
彼を慕う、生徒さん達のEnergy(勢い)ではないだろうか。

Marina Kosolupova, violin, Rosa Tamarkina, piano

(00:00​) I - Allegretto ben moderato
(06:13​) II - Allegro
(14:09​) III - Ben moderato
(21:17​) IV - Allegretto poco mosso

第二楽章, Allegro のEndingで、わたしは白鳥の湖のBeginningを映た(みた) 。