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使いたいカードを考える#01_No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon

1.はじめに

 はじめまして、ちょぱんと申します。外出自粛の世の中、おうち時間を何かに活用しようとNoteをはじめてみました。

 遊戯王は10期後半から復帰し、遊戯王OCGで好きなカード、使いたいカードを考えるため、本記事を書いています。第1回は『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』についてです。

2.今回取り上げるカード

 ではまず、今回のカード『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』を見てみましょう。

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 かっこいい。名前も。基本的なスペックを整理すると以下の通りです。

 素材3体の攻守0、ランク9/闇/ドラゴン。効果は、

①戦闘破壊耐性&ダメージ反射

②相手エンドに、素材1つ消費して、そのターン相手場に出たカードを全除外

③素材を持って破壊された場合、蘇生して除外カード×1000のATKアップ

の3つです。なかなか類似の少ない効果が3種類と、考えがいがありそうな感じですね。しかしX素材はレベル9を3体と、かなり重くなっています。まずは出し方を考えていきましょう。

3.出力方法とメリットデメリット

 召喚の手段については、Xモンスターであることから以下のパターンが考えられます。

正規召喚:レベル9を3体揃えてX召喚

ランクアップ:RUMを使用して低ランクXモンスターからX召喚

特殊な効果:『No.97 龍影神ドラッグラビオン』や『銀河眼の極光波竜』の効果でX召喚

固有サポート:『No.53 偽骸神 Heart-eartH』の効果でX召喚

その他:『やぶ蛇』の効果で特殊召喚など

⑤については相手依存度合いが強いため、今回は考えないものとし、①~④について、そのメリットデメリットを考えます。

正規召喚:レベル9を3体揃えてX召喚

メリット:『星遺物の胎導』の存在により、容易に素材が揃えられる

 現在のカードプールでランク9を出そうとしたらまず候補に挙がるのは『星遺物の胎導』でしょう。

02_胎導

 適当なレベル9を1体出してこれを発動すれば、素材3体も簡単に揃えられます。

デメリット①:レベル9をデッキに多数要求する

『星遺物の胎導』はその性質上、種族属性の異なるレベル9モンスターを3種類必要とします。最上級モンスターを多数組み込む、かつリクルート先が手札に来てはならないなど、構築難度は高いでしょう。

 ただし【ジェネレイド】のようなレベル9モンスター主体のデッキは非常に噛み合いが良いカードです。

デメリット②:競合先のランク9が強者揃い

 ランク9にはかの『真竜皇V.F.D.』など、強力かつユニークなモンスターが揃っています。効果が全く異なるので差別化は可能ではありますが、問題となるのはX素材の数。『真竜皇V.F.D.』は2体なのに対し、『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』は3体を要求するため、どうしても出しやすさの点で劣ります。更に、レベル9が3体もいるならX召喚しなくても十分・・・、ということもあるでしょう。


ランクアップ:RUMを使用して低ランクXモンスターからX召喚

 XモンスターはRUMを使用することで、他のXモンスターに重ねてのX召喚ができます。『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』も例外ではなく、対応するRUMは『RUM-幻影騎士団ラウンチ』『RUM-ソウル・シェイブ・フォース』『RUM-アストラル・フォース』の3種類です。これにより、レベル9モンスターを使用することなくX召喚できます。

『RUM-幻影騎士団ラウンチ』『RUM-ソウル・シェイブ・フォース』

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メリット:【幻影騎士団】【RR】モンスターの効果でサーチが容易

 それぞれのカテゴリ内の優秀なサーチカード達で手札に加えたり、場に出したりすることが容易です。

デメリット:前者は「闇属性XモンスターがX素材の無い状態で場に居る」、後者は「「RR」Xモンスターが墓地に居る」という前提が必要

 それぞれ特殊な状態を必要とするため、腐る危険性がやや高いカードです。また、『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』召喚のために使用するとすれば、ランク8、7といった高ランクを用意する必要があります。


『RUM-アストラル・フォース』

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メリット:墓地から自身の効果で回収可能

 ただし、そのターンの行動に大きな制限がかかるため、リターンとリスクが釣り合っているかというと怪しいところです。

デメリット:ランク7/闇/ドラゴン族を場に必要とする

 ランクだけでなく種族属性までピンポイントで指定するため、選択肢が限られます。該当モンスターは6種類おり、P召喚に対応していたり、特殊な特殊召喚が可能であったりと見た目より緩い条件ではありますが、どのモンスターを素材として採用するかは構築段階で吟味が必要です。


特殊な効果:『No.97 龍影神ドラッグラビオン』や『銀河眼の極光波竜』の効果でX召喚

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07_サイファーエクス

メリット:レベル9を要求しない

 RUMと同様、レベル9を要求しないため、無理にレベル9モンスターを採用する必要がなくなります。

デメリット①:『No.97 龍影神ドラッグラビオン』では蘇生制限を満たせない

 『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』の持つ、破壊された時の自己再生効果が使えなくなるため、この出し方をする場合はそれ以外の二つの効果を活かすようなデッキになるでしょう。

デメリット②:『銀河眼の極光波竜』では待ちや下準備が必要

 『銀河眼の極光波竜』の効果発動タイミングはスタンバイフェイズのため、相手ターンを凌ぐ、または『銀河眼の極光波竜』を相手エンドフェイズに蘇生する手段が必要です。加えて『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』をあらかじめ墓地に送っておかなければなりません。


固有サポート:『No.53 偽骸神 Heart-eartH』の効果でX召喚

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メリット:ランク5から召喚が可能

これは『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』のみに許された固有の召喚手段です。「他のランク9出せばいいじゃん!」からは逃れられます。

このカードを蘇生して使いまわせば複数体の『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』を並べられるのも他にはないポイントです。

デメリット:条件が厳しい

まずレベル5モンスター3体という点、さらに素材が無い状態で破壊という点。この2点をクリアする必要が出てきます。これを掘り下げると『No.53 偽骸神 Heart-eartH』の運用の考察になってしまうので今回は深くは考察できませんが、『RUM-幻影騎士団ラウンチ』や『リミット・リバース』に対応するので、そこから考えるのも面白いですね。

4.活用方法

 ここまで、『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』を召喚する方法を列挙してきました。いよいよ活用方法を考えていきます。効果は以下の3つですね。

①戦闘破壊耐性&ダメージ反射

②相手エンドに、素材1つ消費して、そのターン相手場に出たカードを全除外

③素材を持って破壊された場合、蘇生して除外カード×1000のATKアップ

 ①で場持ちを良くし、②で除外を稼ぎ、③で打点に変換する、という流れを想定してのデザインであることがわかります。しかし、③で疑似的に効果破壊耐性を持っているとはいえ、昨今の環境でこのモンスターを出して相手に漫然とターンを渡すなんて余裕はないでしょう。であれば①②③のいずれか一つの効果を活用する方が、デッキの軸を定める意味でも適切でしょう。各効果のメリットデメリットを見ていきます。

①戦闘破壊耐性&ダメージ反射

メリット:自身の攻撃力が0と最低値のため、同様の効果を持つモンスターと比べて最も反射ダメージが大きくなる

 このため、『脆刃の剣』を攻撃力2000以上の相手モンスターに装備して特攻することで8000以上のダメージを相手にのみ与えることができます。

09_もろは

デメリット:同種の効果を持つモンスターに比べ召喚難度が高い

『アマゾネスの剣士』は召喚条件もなく、レベル4のため通常召喚も可能です。攻撃力や戦闘破壊耐性の有無こそ違いますが、手間を考えるとあえて『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』を出す必要性をよく検討する必要があります。


②相手エンドに、素材1つ消費して、そのターン相手場に出たカードを全除外

メリット:対象を取らない全体除外と言う破格の効果

この効果は効果範囲、破壊ではない除外、対象を取らない、と言った点が非常に強力で、うまく決まれば相手の盤面を大きく崩すことができます。X素材さえあれば毎ターン使えることもポイントです。

デメリット:発動タイミングが相手エンドフェイズである

自分のターンに『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』を特殊召喚してターンを渡しても、相手からすれば、「エンドフェイズまでにこのカードを処理する」「効果を受けるカードを減らすため召喚やセットを控える」などの対策が取れることになります。③の効果で再生できるといっても、その場合X素材がないため、②の効果が発動できません。

逆に言えば相手エンドフェイズにX素材を持ったこのカードを特殊召喚できれば不意をつけるので、『エクシーズ・リボーン』や、蘇生カード+『エクシーズ・スライドルフィン』などで奇襲をかけるとリターンが大きいでしょう。ちなみにどちらも『ジェネレーション・フォース』でサーチが可能です。

10_ジェネレーション


③素材を持って破壊された場合、蘇生して除外カード×1000のATKアップ

メリット:上昇率が高い

 除外枚数を参照して攻撃力を上げる類似カードとしては『紅蓮魔獣 ダ・イーザ』『ヘリオス・トリス・メギストス』などがありますが、彼らの上昇倍率は×400や×300。一方で『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』は×1000という非常に高い倍率を誇ります。

デメリット:除外&破壊という手間がかかる

 まずは除外枚数を稼がないと攻撃力が上がりませんので、X召喚するギミックに加えて除外ギミックを何かしら採用する必要があります。

 さらにX召喚直後は攻撃力が上がりませんので、何かしらの方法で『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』自身を破壊する必要があります。代表的なところでは【メタルフォーゼ】、『天空の虹彩』、『ブラック・ローズ・ドラゴン』などでしょうか。このひと手間と上昇倍率を天秤にかけて、類似カードとどちらを採用するか考えなければなりません。


5.さいごに

 ここまで『No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon』の出力方法、活用法を検討してきました。出し方も多彩、効果も多彩ですが、その反面、構築段階からどの出し方でどの効果を活かすか、しっかりと考えることを要求してくるカードです。

 レリーフが非常に美麗だったので何とか活用してやろうと、考えの整理を兼ねて今回記事としてアウトプットしたのですが、どなたかのお役に立てば幸いです。

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