佐藤 昇一

銀座の本屋さんで働いて、もうすぐ5年半くらい。現代アートの展示企画を担当してます。 h…

佐藤 昇一

銀座の本屋さんで働いて、もうすぐ5年半くらい。現代アートの展示企画を担当してます。 https://www.instagram.com/sato_shoichi/ https://twitter.com/Chosan1976

マガジン

  • 「天才」について考える

    ふと天才について考えました。

  • 「色気」について考える

    美容師さん向けの媒体「cocoa paper」で、休刊までの1年半ほど、「色気について」ひたすら考える連載をしていました。その記録です。

  • 歌舞伎俳優が本屋さんになったわけ

    20年間、歌舞伎の世界で修業していたひとが、なんで本屋さんになったのか?自己紹介として書きました。

最近の記事

  • 固定された記事

歌舞伎俳優が本屋さんになったわけ①

みなさん、はじめまして。銀座 蔦屋書店で日本文化を担当している佐藤昇一です。普段はお店でお客様をご案内したり、本を選んだり、フェアやイベントを行ったりしています。最近は、美術展や出版なども企画しています。 はじめてのnoteへの投稿は、まずは自己紹介として、簡単ではありますが自分の来歴を書いてみたいと思います。タイトルにもあるとおり、私はつい4年前まで歌舞伎俳優をしていました。歌舞伎の舞台に立ったことがあって、本屋さんになっているひとは、おそらく自分くらいでしょう。めずらし

    • 天才と一緒に遊ぶには?

      前回、前々回と「天才」をテーマに記事を書きました。 天才とは、努力を努力とも思わず、あたりまえに続けることができること。そして最後には、こう添えました。うちの息子にはできれば、天才に出会ってほしくない、と。(「天才と運」) そして、自分がそこまで言い切ってしまう理由について。天才は嵐のように周囲のひとを巻き込んで、かかわったひとの人生を狂わせてしまうからと。(「天才は天災」) 今回はそんな厄介な存在「天才」と一緒に遊びたい、そんな望みをもってしまったら、というお話です。

      • 天才は天災

        前回「天才と運」をテーマに記事を書きました。天才とは、努力を努力とも思わず、あたりまえに続けることができること。そして最後には、こう添えました。うちの息子にはできれば、天才に出会ってほしくない、と。今回のテーマは、自分がそこまで言い切ってしまう理由、天才は天災だからです。 天才は嵐とともにやってくる皆さんには、こんな経験がないでしょうか?会社のトップの来訪や会議によって、突然の指示が出されて、予定がくるってしまったこと。簡単に言えば、天才との出会いは、これが人生規模で起きる

        • 天才と運

          天才はできるんでしょ11歳になる息子に勉強を教えていたとき、どうしてもできない問題がありました。くり返しやろうとすすめる私に「できないんだから、もうやったってむだ」という彼。普段、彼が野球に勉強に頑張っていることは、よくわかっています。甘えてるんだとわかっているからこそ、こう諭しました。「くり返しやらないとできないよ。いきなりできることなんてないよ」と。 「天才はできるんでしょ」 と、最近マンガで天才という存在に気づいた彼は言う。「いやいや、はじめて野球やって160キロ出

        • 固定された記事

        歌舞伎俳優が本屋さんになったわけ①

        マガジン

        • 「天才」について考える
          3本
        • 「色気」について考える
          6本
        • 歌舞伎俳優が本屋さんになったわけ
          3本

        記事

          「色気」について考える 其ノ五 色気が邪魔をするとき

          みなさん、こんにちは。 銀座 蔦屋書店で日本文化の担当をしている佐藤昇一です。 このnoteは、20年近く歌舞伎の舞台に立っていた、変わった経歴の本屋さんが書いています。めずらしいものをみつけたと思って、お付き合いいただけるとうれしいです。 ぜひ、お店にもいらしてください。お待ちしてます。そのおりは、投稿の感想をお聞かせ下さいね! 前回までのまとめ 今回のお話は、「色気」について考える 其ノ四  結髪にこめられた想い の続きにあたります。 歌舞伎の世界から足を洗って少し

          「色気」について考える 其ノ五 色気が邪魔をするとき

          本の紹介をさせていただきました!

          お花を生活に取り入れる、という素敵な提案をなさっている「hanaike」さんにて。お花については詳しくないので、「風姿花伝」についてお話しました。もしよろしければ、のぞいてみてください。 この「風姿花伝」、今でこそビジネス書として読まれるくらい出回っていますが、本来は秘伝の書でした。 本来は秘伝書自身も能楽に真摯に取り組んでいた白洲正子さんが、師匠の二代目梅若実さんにこの本について聞き、芸の言葉を引き出そうとしたときの返答からもわかります。 芸が出来上がるまで、父から決

          本の紹介をさせていただきました!

          「色気」について考える 其ノ四 結髪にこめられた想い

          みなさん、こんにちは。 銀座 蔦屋書店で日本文化の担当をしている佐藤昇一です。 このnoteは、20年近く歌舞伎の舞台に立っていた、変わった経歴の本屋さんが書いています。めずらしいものをみつけたと思って、お付き合いいただけるとうれしいです。 お店にて松本幸四郎さんたちが新しい歌舞伎化粧に挑む「Kesho」写真展が始まりました。その準備のドタバタでなかなか新しい投稿ができませんでした。ごめんなさい。ぜひ、お店にもいらしてくださいね。投稿の感想をお聞かせ下さるとうれしいで

          「色気」について考える 其ノ四 結髪にこめられた想い

          「色気」について考える 其ノ三 ハレの日の色気

          みなさん、こんにちは。 銀座 蔦屋書店で日本文化の担当をしている佐藤昇一です。   このnoteは、20年近く歌舞伎の舞台に立っていた、変わった経歴の本屋さんが書いています。めずらしいものをみつけたと思って、お付き合いいただけるとうれしいです。 前回までのまとめ今回のお話は、「色気」について考える 其ノニ 忍ぶれど......の続きにあたります。 歌舞伎の世界から足を洗って少し経った頃(本屋さんになるもっと前)、美容師さん向けの媒体「cocoa paper」で「色気につい

          「色気」について考える 其ノ三 ハレの日の色気

          「色気」について考える 其ノ二 忍ぶれど‥‥‥

          みなさん、こんにちは。 銀座 蔦屋書店で日本文化の担当をしている佐藤昇一です。   このnoteは、20年近く歌舞伎の舞台に立っていた、変わった経歴の本屋さんが書いています。めずらしいものをみつけたと思って、お付き合いいただけるとうれしいです。 前回までのまとめ今回のお話は、自己紹介のつもりが「色気」について考えることになった話 ②の続きにあたります。 歌舞伎の世界から足を洗って少し経った頃(本屋さんになるもっと前)、美容師さん向けの媒体「cocoa paper」で「

          「色気」について考える 其ノ二 忍ぶれど‥‥‥

          「色気」について考える 其ノ一 色気について

          みなさん、こんにちは。 銀座 蔦屋書店で日本文化の担当をしている佐藤昇一です。 このnoteは、20年近く歌舞伎の舞台に立っていた、変わった経歴の本屋さんが書いています。みなさんには、めずらしいものをみつけたと思って、お付き合いいただけると、うれしいです。 前回までのまとめ自己紹介のつもりが「色気」について考えることになった話 ①の続きです。 歌舞伎の世界から足を洗って少し経った頃(本屋さんになるもっと前)、美容師さん向けの媒体「cocoa paper」で連載をはじめ

          「色気」について考える 其ノ一 色気について

          自己紹介のつもりが「色気」について考えることになった話

          みなさん、こんにちは。 銀座 蔦屋書店で日本文化の担当をしている佐藤昇一です。 前回まで、はじめてnoteで文章を書くにあたり、自己紹介として「歌舞伎俳優が本屋さんになったわけ」を書いてみました。多くの方に読んでいただき、またメッセージもいただけて、うれしいです。ありがとうございます! 20年近く歌舞伎の舞台に立っていた、変わった本屋さんの頭の中をのぞいてみる。みなさんには、めずらしいものをみつけたと思って、お付き合いいただけると、うれしいです。 今回は、そのためにぴ

          自己紹介のつもりが「色気」について考えることになった話

          歌舞伎俳優が本屋さんになったわけ③

          みなさん、こんにちは。銀座 蔦屋書店で日本文化を担当している佐藤昇一です。普段はお店でお客様をご案内したり、本を選んだり、フェアやイベントを行ったりしています。最近は、美術展や出版なども企画しています。 先日、noteへはじめて投稿をしてみました。まずは簡単に自己紹介をと思いましたが、長くなってしまったので分けることにしました。今回はその第3回、最終回です。ようやく本屋さんになります! 前回までの簡単なまとめ普通の大学生だった私は、歌舞伎のことをまったく知らないのに、なぜ

          歌舞伎俳優が本屋さんになったわけ③

          歌舞伎俳優が本屋さんになったわけ②

          みなさん、こんにちは。銀座 蔦屋書店で日本文化を担当している佐藤昇一です。普段はお店でお客様をご案内したり、本を選んだり、フェアやイベントを行ったりしています。最近は、美術展や出版なども企画しています。 前回、noteへはじめて投稿をしてみました。まずは簡単に自己紹介をと思いましたが、長くなってしまったので分けることにしました。自己紹介の第2回です。 前回の簡単なまとめ普通の大学生だった私は、歌舞伎のことを全く知らないのに、なぜか国立劇場の歌舞伎俳優養成コースを受験して合

          歌舞伎俳優が本屋さんになったわけ②