見出し画像

週日記 2024.07.14 - 20

07/14 Sun.

朝起きた蒼空が唯と楓芽を探していたけれど、代わりにバナナを見つけてまんまモードに切り替わる。雨のせいで駐車場まで車を取りに行くのも気が引けちゃって、実家の買い物に便乗して夢彩都へ行く。車をいやがる子どももいるらしいけど、我が家はみんな車が好き。お出かけも好き。みんなに愛想ふりまいて、目に入ったものをすべて手に取って、家に帰ればいたずらばかり。楓芽におもちゃを取り上げられることもないから、もうやりたい放題だった。でもそういう日があっていい。一緒にいてもいなくても兄弟だし、家族だから。

07/15 Mon.

動物園とかいいなあと思ってたけど、雨足が強まるばかりでどこへも連れて行けない。ごめんねと思いつつ日用品を買いにミスターマックスへ行くと、乗せてあげたカートのハンドルをひたすら回して笑っている。まだ1歳ちょっとなのに、何でも笑いに変えちゃうこの子の天真爛漫さにいつも甘えてしまう。今日も眠りにつくまでいたずらっ子で、寝る前にオムツを変えてあげるとズボンを履くまいと逃げ回って笑う。僕がズボンを履かせたいことを理解していて、やっとの思いで履かせると、こてんと眠ってしまった。君も疲れてたのね。明日の朝には会えるよ、2日ぶりのお母さんと楓芽に。

07/16 Tue.

蒼空と家族が念願の再会…! なんて感慨深いものはこれっぽっちもなくて、いつも通りの日常が戻ってきた朝。いつも通りだらだらと準備をする楓芽を急かして、みんなでバタバタと家を出た。仕事を終えて楓芽を迎えに行った帰り道、よく行くガソリンスタンドの店員さんが小学生に囲まれている。茂みに絡まって身動きが取れない子猫を助けているらしい。助けたいけど、うちじゃ無理。だけどできることはしてあげたくて、気づいたら快さんに電話をかけていた。怪我もなくて元気。写真を送ると、人の手が絶対に必要というほどでもない大きさみたいだったので、親猫がいたら誘拐になっちゃうこと、おそらく自分だけでも生きられるということ、そして放してあげるときは車の少ないところでと伝えてその場を後にした。猫を思う気持ちはあっていい、だけど無責任に手を差し伸べちゃいけない。NEKOkkeの取材をしたあとで本当に良かった。

07/17 Wed.

3週間ぶりの鹿児島出張で朝早くに家を出る。移動は時間こそかかったけどあっという間で、仕事も暑かったけどあっという間だった。夕方までホテルで涼んで、一緒に来ていた先輩と飲みに行く。馬刺しと餃子がおいしい。ついお酒をぐびぐび飲んでしまって、ホテルに戻ってすぐ寝落ち。夜に作業しようかなあと思ってパソコンも持ってきていたけど、僕自身が強制シャットダウン。自分から休みを取れないときは、思い切ってお酒に頼るのもいいかもしれない。ただ夢に蜘蛛が出てきてすごく気持ちわるかった。調べたら割と吉夢だったけどもう見たくない。

07/18 Thu.

朝早くにチェックアウトを済ませて、鹿児島から長崎へ戻る。15時前にようやく帰ってきて、溜まっていた見積を捌いて、明日の福岡出張の用意をしていたら定時を迎えてしまった。慌てて楓芽と蒼空を迎えに行って、唯の仕事終わりに若竹丸でお寿司を食べて、その後はもう覚えていない。先週の長崎新聞のおかげで、しっぽ文庫をフォローしてくださった人がうんと増えた。本当に嬉しい。けれども「うちの施設を利用してもOKです!その際はご連絡いただけたらと思います!」というDMだけがぽーんと送られてきたりもした。記事を見つけてくれたのはありがたいけれど、僕はしっぽ文庫以前に家族との暮らしや営みを大切にしたい。あいにく僕は、雑で、一方的なメッセージに「はい!お願いします!」と返せる人間力を持ち合わせちゃいない。昔の自分を見ているようで腹立たしい気持ちになるから。そうやって何度も後悔して、やり直したい時間を未来に押しつける。

07/19 Fri.

朝から夕方まで福岡。仕事に楽しさは感じているけども、今週はもうおなかいっぱい。疲れた。珍しく黒ずんだ作業着を脱ぎ捨ててナナフェスの打合せに向かった。風海くんがホームページを任せてくれたおかげで、本当に少しずつだけど実行委員会に馴染めてきた気がする。帰りがけに実家に寄って移動書店の荷造りをして、家で在庫の整理。読書感想文の課題図書を買ってくれた人向けにプレゼントするワークシートまで作っていたら3時を回ってしまった。本当はポップも作りたい。楓芽のエプロンにロゴは縫えなかった。メールもLINEも返す気力がない。印刷はもう明日にしよう。ちがうか、もう今日だ。

07/20 Sat.

朝から弟に手伝ってもらって本の搬入をする。開店時間に合わせてきた楓芽が出店者のみなさんに挨拶をして、開店から閉店まで(昼寝の時間を除いて)ずーっとしゃべっていた。『じゅんぐり じゅんぐり』を納品してくれたイヌドウユウコさん、隣の出店者だったナガノユウコさん、塩谷舞さんの本を買いに来てくれた和美さん、ポスターを持ってきてくれたゆうきさん、前の家のご近所さんに唯のママ友、中学校の先輩夫婦、同じマンションのお友だち……他にも数え切れないくらいの人たちが来てくれて、またたく間に時間が過ぎていく。同じマンションのお友だちは一緒にお店番までしてくれた。ああ、やっぱりこのまちで本屋さんを続けたい。そう思う瞬間が何度もあった。帰り際に僕が片付けをはじめると、楓芽が1人で「おつかれさま!」と出店者さん一人ひとりに声をかけている。もれなくお菓子やおかずをもらっていて、本はたくさん売れたのに帰りの荷物が多かった。しっぽ文庫が目指すのは、まちの人と言葉が紡ぎ和える場所。一歩ずつだけどちゃんと近づいてる。そしてもう、ありったけの愛が詰まった場所だ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?