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ゲームにネガティブなことを言うという行為が終わりつつあると思っている話

『豆狸のバケル』というゲームに対して、「内容が微妙である」旨のレビュー記事を投稿され、それに対して、SNSでは記事を書いたライターとメディアに対する非難が殺到していた。


僕は『豆狸のバケル』をプレイしていないので記事の妥当性はよくわからない。この記事はまったく的外れのことを言っているかもしれないし、そうでもないのかもしれないが、最初に記事を読んだ時の感想はまあそういうこともあるんだろう、くらいのものだった。特別叩かれるような内容でもないと思ったし、世の中には面白いゲームもあれば、つまらないゲームもあり、面白くもつまらなくもないゲームもある。この人はこのゲームを遊んで面白くもつまらなくもないゲームだと感じた、ただそれだけのことで、別段何か感情が沸いたわけではなかった。

にも拘わらず、世間的には「やっぱりこのライターはクソ」とか、「書かなければ良かったのでは」などとか、批判のオンパレードで、ちょっとびっくりした。なるほど、世界ではこういう感想になるのだと。

この現象を見て一番最初に考えたのは、もはや現代において、批判的なレビューみたいなものは、時代錯誤になりつつあるのではないか、ということだった。世界にネガティブなことは書かない方が良い、そういう世界観にはっきりなったと思う。

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