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「わずか200年足らずの短い人生」【ダイの大冒険を語りたい 第29回】6/19(土)第38話

※Facebook用に書いたものの転載です。当初は友人や趣味の仲間向けに『ダイの大冒険』を知ってほしい、というつもりで書いた記事となりますことをご了承ください。  

第38話のタイトルは「一瞬にすべてを」 原作から採った、なかなか粋なタイトルです。ザムザ戦も終了。ここでは強敵を倒した際に「やったか?→ 本当にやってた」という貴重なというシーンが見れました。我が子達は今まで何度かポップが「やったか?」というたびに、「それ言ったら倒せてないフラグじゃん!」と怒っていました。でも今回は本当にやってたよ!

「やったのか?」
「やったああ!!」

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今回の話で使われている原作のサブタイトルは、それ以外もいいいんですよ。『ザムザ落日に消ゆ・・・』ザムザが父ザボエラを評した台詞が印象に残ります。

「あの父は自分以外の者すべてを道具としか見ていない…。オレが死んでも涙ひとつ流さないだろう…。」
「…だが、あんな父でもオレの父であることに変わりない…!」

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現代でも、「毒親から解放されたいけど、やはり愛情を求めて捨てられない」といった共依存関係が問題になることがあります。また、 毒親による独りよがりな価値観の刷り込み、これがザムザの敗因でもあるわけです。  『ダイの大冒険』は20数年前にそういった社会問題?を描いてるんですねー。でも、ザムザは満足して灰となって消えました。本人が実りある人生だったと言うのなら、まあそれでいいか。

「オレの戦いはムダじゃなかった…!そうさ決してムダではなかっ…はず…」

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で、意外にも父ザボエラは、無慈悲に切って捨てるのではなく、ザムザをしっかり褒めています。予想通り一切悲しまず、涙は流しませんが…。

「お前の人生は、わずか200年足らずの短いものだったが、実に有意義なものだったわい!!」

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ちょっと現実では聞かないようなユニークな言い回しです。我が娘は「いや、長いやろ。」とツッコんでました。魔族の基準では20歳前くらいかな?この時点では魔族が数百年生きるって聞いても「へー」くらいの印象です。でも、これから「魔族の寿命の長さや頑健さ」と「人間の寿命の短さや脆弱さ」の対比が結構物語の重要ポイントになるんですよねー。というか作品最大のテーマと言っても過言ではないでしょう。

さて、なんと次回は総集編! ううっ。2週間、何を糧に生きていけばいいのか…。

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