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貯金0の人を観察してみた

統計では貯蓄0の人がそれなりの数でいるらしい。身近で貯金0に近いと思われる人が複数人いるので観察してみた。経営者や医師で破産した人も知っているが、彼らの場合個人的な消費と経営的な資金繰りが入り組んでいるので除いている。

彼らはブランドものを買ったりパチンコなどギャンブルはしていないので、基本的には常識的な消費をしている。それでも、種銭を貯めて投資をしてきた自分から見ると穴だらけだ。

一番の特徴は嗜好品を買いすぎることだと思う。嗜好品の種類は人によって違うが、フィギアだったり、コンビニのスイーツだったり、ファストファッション、旅行だったりする。贅沢品というほどのものでもないので気付きにくいがクセになりその頻度が多い投資家としてはそういった業種を選びたくなるが。

必需品ではないので控えられるはずだが、なんとなく習慣化されていて高頻度で購入している。

それから、年金や税金、給与制度などファイナンスリテラシーへの関心が薄い。だいたい手取りと支給額の区別がわかっていない。なので給与担当者のミスがあっても多分気付かない。経営者が社会保険のごまかしをしたらなおさらわからない。自分は給与支給まわりの業務をしたことがあるので、それに携わる人にもボンクラがいるのを知っている。

情報の非対称性を武器に、一生に一度の出費で儲ける事業者には絶好のカモになる。冠婚葬祭業、保険屋、不動産屋などだ。進学先に文学部やアニメ専門学校などの食えない学校を選択して、多大な金額を使ってしまうのも特徴のひとつだ。

貯蓄0の人は基本的に善人なのだと思う。彼らをバカにするのはかわいそうだし気づかせてあげたいけれども、一定数存在してしまうのかもしれない。

映画「マルサの女」で山崎努が演じるマルサに追及される金持ちが、主人公のマルサの女に語るシーンがある。金持ちになるためには、コップに貯めた水は飲んではいけない、貯まった後さらに水を注いで溢れた水だけを飲むのだと。

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