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【日記】夏場に食うもんじゃねえな_220730

ここ一ヶ月、実は仕事が減るにまかせて木金を完全オフにしていた。来月からはいくつか請負の作業が入ることになったため、実質この週末は夏休み最終日といったところだ(とはいえ平日動けることには変わりないので、ソレが必要なタイプのお仕事お待ちしております)。

そういう事情により今月は週末の四連休以上が常に確定していたわけで、であれば遠方へ旅行なりなんなり行けばよかったという考えもあるのだが、このところは例えば今日のように土曜に予定が入ることが多く、意外とまとまった休みは多くなかったのだ。

その今日の予定というのが祖母の墓参り。自分は生まれてから家を出るまでのうちかなり長い期間を祖父母に育てられており、この行事には世間一般でいう母の墓参りと同等のプライオリティがある。前日夜から実家(先述の事情により、断りなく実家というときは祖父母と妹の住まいを指す)に泊まり、妹の運転で祖父と3人、墓のある富士山方面へ出発した。
八王子から富士吉田へ向けて高速に乗り、道中の談合坂サービスエリアで休憩。祖母の墓には彼女の好物だった信玄餅を供える習わしで、ここでお土産と一緒に買うのが慣例になっている。サービスエリアというのはどうにも変わった酒やツマミが多くていけない。人に渡すためのゼリーと青唐辛子味噌を購入。

目的の墓参りなんてものは往々にして一瞬で終わってしまうもので、さらにはその墓というのがろくに日陰もない場所にあるため、猛暑だった今回はともすれば例年よりもさらに手短だったかもしれない。まだまだ三回忌であり故人を偲ぶ気持ちは人一倍だが、やみくもに長居するだけが哀悼の姿勢ではあるまい。丁重に墓石を磨いて信玄餅を供え、手を合わせて退散した。線香を焚かなかったことについてはさすがに暑さが原因ではなく、なんだか火災防止がどうとかで墓地側から焼香が禁じられていたのだ。そこは本来、こちら側ではなく管理者が手間を負うべきところだろう。親に線香をあげることさえ叶えられん奴らが一丁前に宗教法人を名乗るな。

墓地を出た後は、そのままただ帰るのもどうかということで道の駅へ。道の駅というのはどうにも変わった酒やツマミが多くていけない。土地の野菜が入ったおやきと、地ビール、地ワインを購入。道中では妹がかけるPerfumeの曲を聞きつつ、彼女の仕事の話を聞いた。アロマオイルの通販サイトをやっているらしいのだが、率直に言ってほぼ商売が成り立っていない雰囲気。さしあたりサイトの改善点と読むべき本などを伝えた。

土曜だというのに登りの高速が妙に渋滞しており、夕方ごろ休憩のためにサービスエリアへ。サービスエリアというのはどうにも変わった酒やツマミが多くていけない。鳥モツ煮込みを購入。
その後、普段からいかにも年寄りらしいリズムで生きている祖父が夕食をとりたがったため、フードコートで食事をした。自分もまあまあ腹が減っていたので味噌カツ丼を食べたのだが、その後お腹いっぱいになったらしい祖父が、自分の分を7割あまり残してこちらに渡してきた。これは事前に想定していなかったchocoxinaのミスであり、甘んじてソバをすする。腹はパツパツだが、彼の前で食べ盛りらしく振る舞うのは悪い気分ではない。

実家に到着後、まず問題になるのは信玄餅の処遇である。祖母を除く家族3人の間ではおおむね「クソ暑い夏に食うもんじゃねえな」という見解で一致しており、故人を想う気持ちに若干の濁りが生じる。さらにこいつはご存知の通りなかなか食べにくく、さらに言えば皆晩飯を済ませているため、3人とも容器上部のきな粉をちまちま黒蜜に溶くばかりで箸(楊枝)が進まない。部屋の冷房がしっかり利いてきたころ、皆ようやく観念した顔で茶色い餅を口に運んだ。食べてしまえば美味い。

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