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アンボセリ国立公園のベストシーズン

サファリのベストシーズンはいつ?
 一般的に言われる東アフリカ(ケニア、タンザニア)のサファリのベストシーズンは大乾季。6月~9月です。
でも私は敢えて言いたい。
アンボセリのベストシーズンは12月~2月!または12~2月ベストシーズンです。

もうひとつのベストシーズン
12月~2月は小乾季にあたりますが、そこそこ雨は降ります。そんな季節をなぜ「ベスト!」と推すのかというと、

1.アフリカゾウが増える
もともとアフリカゾウの生息で知られる国立公園で、30頭を超える迫力のゾウが間近に見られます。ところがこの季節、それがもっともっと増えるのです。アフリカゾウのリサーチャーも「なんでだろう。ゾウが好きなフルーツでも実るのかな?」と、その理由は分かっていませんが、私の調べでは12月半ば~1月初旬に多く目撃されています。
しっかり取材してきました。詳しくはこちら↓

キリマンジャロのふもとの森から続々とやってくるアフリカゾウの群れが間近に見られますよ♪

2.渡り鳥がやってくる。
なんだ、鳥か。
――じゃないですよ、 鳥大事!アンボセリの中心部に広がる湿原に鳥がいないと、なんだか淋しいんですよ。悲しいですよ。

アマサギやペリカンが大群で飛ぶこともあり

特にケニアで見られるシギ類はほぼ渡りなので、この季節は湿原がとってもにぎやか。他にもコウノトリ、ムラサキシギ、ブロンズトキなどが湿原をにぎわしています。それから関係ないカモ(笑)もきていて、なんか楽しい♪ 

3.キリマンジャロが朝陽に染まる。
アフリカゾウのバックにキリマンジャロがドーーンとそびえる、という写真を見たことはありませんか?あれはアンボセリで撮った写真なのです。サファリだけでなく、キリマンジャロの雄大な姿を眺めることができるのですよです。
特にこの時期はそこそこ降る雨で、朝陽がより赤く染まって見えるのです。湿度によって最も波長の長い赤が云々……というアレね。
その赤い朝陽がキリマンジャロをも赤く染めるのです。

4.キリマンジャロの山頂の雪が増える。
温暖化により山頂の氷河が溶けているという悲しいニュースがありますが、この季節は山頂が白い雪で覆われる日が増えるのです。あっと言う間に溶けてしまうこともありますが、明け方にはうっすらと白く染まる山頂が見られるかもしれません。特に雨が多い年は期待が持てますよ。

乾季は雪がほとんど見られません

本来のベストシーズンもベスト
本来言われているベストシーズンは大乾季7月~9月。もちろんこの時期もサファリが楽しい季節です。

1.国立公園の外からも動物が集まってくる。
雨で水や草が豊かな季節は、動物達は国立公園の外にまで遠征していきます。しかしカラカラの乾季になると動物達は湿原の豊かな水や草を求めて、アンボセリNPの中央部までやってくるのです。この季節が最も動物が多い季節です。

国立公園は乾季でも比較的、水や草が豊かなため動物が集まってきます

2.アンボセリ湖が干上がる
国立公園西側に広がるアンボセリ湖はシーズナルレイク。大乾季には干上がって砂漠になります。草も生えず、あまり動物がいない事からゲームドライブで行くことは稀なのですが、実は砂埃をモウモウとあげて行進するゾウが見られるのです。この季節のみ、壮観ですよ。
また、時間によっては蜃気楼もみられます。

3.フラミンゴのダンス
繁殖期を前にしたフラミンゴが恋のお相手を探すためにダンスを踊るります。9月中旬頃限定ですが、この時期に訪れるならフラミンゴの群れに注目してくださいね。

4.砂の惑星
夕方になると風が強くなり、舞い上がる砂で幻想的な光景が見られます。ちょうど動物達が帰路に就く時間。乾燥地帯であるアンボセリNPの大乾季に見られる光景です。特に乾季の終わりほど乾燥するので、9月ならほぼ見られるでしょう。

風が強いとちょっと幻想的な光景になる

ベストシーズンは2度
結局7月~9月のベストシーズンも捨てがたい(笑)。
ケニアのサファリはマサイマラNRに観光客が集中しがちですが、アンボセリNPは私の推し。ナイロビから2泊3日あれば充分楽しめますよ。

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