大正×対称アリス HEADS & TAILS 猟師編 ネタバレ感想
大正×対称アリス all ln oneクリア後、速攻でFDである本作を購入しました。
https://www.prot.co.jp/switch/taishoaliceht/index.html
猟師編のネタバレ感想です。本編 (all in one) の内容にも触れます。
※咀嚼しきれていない部分大いにあり
本編は基本有栖百合花の視点なのでジェットコースターに振り回される感が強かったけれど、猟師編はジェットコースターを外から眺めることができたので客観的な情報が得られて良かったです。
自分の中の有栖百合花像がそこそこ変わりました。
一番印象的だったのは、プレイヤーが想像する以上に百合花の精神が不安定だったこと。
アリステアの主治医かつ百合花の家族である猟師が「アリステアより百合花の方が相手に依存している」と評価したのがかなり衝撃でした。
そしてその根底には(恐らく)実の家族からネグレクト気味の扱いを受けていたことがある、というのも。
本編でも「百合花の両親、放任主義とかいうレベルじゃないな……」と呆れることはあったけれど、猟師編を読んでますますその印象が強くなった。悪い人たちではないからこそどんな感情を抱けば良いか分からない。
猟師が安定しているのは早々に家族と距離を置いて良い友人たちと付き合えたからなんだろうな。
百合花にはそれがなかった。正確にはアリスしかいなかったから余計アリステアに入れ込むことになった。
本編でも感じたけれどグレーテルが生まれてからの展開の動きがすごい。猟師への心労もすごい。
百合花とグレーテルが鏡写し、と評されているのがかなり良かったです。因みにグレーテル推しです。
百合花自身も本編で「お互いにとってお互いが正義、絶対、世界の全て」と述べていたけれど、猟師には分かっていたんだな。
あと猟師はグレーテル誕生時点で百合花に「依存させるな」と警告しているのに、本編では百合花は「私は彼を甘やかした」と明言している。
甘やかそうと自覚を持ってやっているのがすごい。
ただ依存させてやろうとまではしていないのかな? ここの心情がまだ掴めないのでオオカミ編を終えたらまた考えたいところです。
猟師目線の情報も併せて考えると、グレーテルは百合花にとってものすごく都合が良い存在だったのだなと思いました。猟師とオオカミがいなかったらどうなっていたんだろう。
でも暴行事件後グレーテルとズブズブに沈んでいきそうな百合花を猟師が引き止めてくれて踏みとどまることができた。
正直本編までの印象だと止められても振り切るヒロインだと想像していたので意外ではありました。
ただ百合花の不安定さ、根底の自信のなさと、好きな人のことしか見えない視野の狭さへの自覚、そして兄への信頼が彼女を止めたのかなと思いました。ここもオオカミ編を読み終えたら復習します。
あと猟師と白雪の交流がとても良かったです。お互いにお互いが救いになっていたことが分かって胸が暖かくなった。
兄弟の中でもトップクラスに辛い記憶を持っていて、かつ自分が数ある交代人格の1人であることを自覚している白雪にとって、猟師との時間が「自分1人だけの大切な思い出」なのが素敵で切ない。
もう再会することはないのだろうけれど、その前に夢で会えて本当に良かったと思います。
ここまででかなり満足なのですが、欲を言えば本編アリス編BADの猟師視点を見てみたかったです。
ただ個人的に受け付けなかったところもありました。
猟師と百合花がちょくちょく恋人みたいな距離感になるのが結構、かなり、しんどかったです。
ED2とか付き合う直前の距離感じゃん‼︎ 知らんけど。
猟師の家族愛が良かっただけに、恋愛っぽさを感じてしまう度に「それは求めてないです……」になりました。求めている人もいるのかもしれないけど。ファンサかもしれないけど。
腕にしがみついたり背中にぴとってしたりするのやめなよ‼️と思うのを最後まで止められませんでした。
この辺りの百合花はまだ受け入れられていないです。助けてください。
あとED2に関してはアリステアと本編であのエンディングを迎えたのに猟師とああなっている、という点もきつい。
距離感を掴み損ねているとか、ようやく親しくなれたとか、百合花が不安定/愛情に飢えているとか、頭では色々理由を考えられるけれど、理解はできても飲み込み難かったです。
まあ自分が兄持ちの妹だからどうしても重ねてしまった部分はあると思います。
終ヴィルのアドルフがきつかった時点で私には兄と妹の描写は合わないのかもしれません。精進したいと思います。
次はオオカミ編🐺
対アリ楽しすぎて終わりたくないです。
FDクリアしたらまた本編やり直して感想書きたい。
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