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多くの伝説が残るパワースポット『鞍馬寺』

鞍馬寺(くらまでら)は、鞍馬弘教の総本山の寺院。770年に鑑真和上の弟子である鑑禎(がんちょう)上人によって開創されました。

平安時代から文芸作品にもとりあげられていて、清少納言は『枕草子』で「近うて遠きもの鞍馬の九十九折の道」と記し、紫式部は『源氏物語』で、光源氏と若紫の出会いの場「北山のなにがし寺」として描写しています。

また、源義経(幼名:牛若丸)は7歳の頃に鞍馬寺に入山し、16歳の頃に鞍馬寺を出て奥州平泉に下ったといわれています。

とある夏の日。8:30に叡電線の「出町柳」で待ち合わせ、「鞍馬駅」へ。この日はケーブルが運休で、徒歩で鞍馬寺へ。奥の院を通って貴船まで歩きましたが、鞍馬寺から貴船への道は、若かりし日の義経をたどる道でした。

仁王門をくぐってケーブルの駅を通り過ぎ、九十九折参道へ。

「鬼一法眼社」は牛若丸に兵法を授けたとされる陰陽師・鬼一法眼をまつります。そして鞍馬の火祭りが行われる「由岐神社」。

御神木の大杉。

「大杉社」の先にあるのが「川上地蔵堂」で、牛若丸の守り本尊である地蔵尊が祀られています。向かいにある「義経供養塔」は、牛若丸が7歳から10年間住んだ東光坊跡に立っています。

そこからひたすら坂を登って、巽の弁財天→転法輪堂→本殿金堂に到着。

本殿金堂は、宇宙の大霊、尊天のお働きを象徴する千手観音菩薩・毘沙門天王・護法魔王尊を奉安する中心道場。

御本尊は秘仏。本殿の地下にも入ることができて、信徒さんの「清浄髪」が祀られています。狛犬ならぬ「阿吽」の虎は、本尊毘沙門天のお使い。

月輪の精霊―愛=千手観世音菩薩
太陽の精霊―光=毘沙門天王
大地の霊王―力=護法魔王尊

本殿金堂前の金剛床は、宇宙のエネルギーである尊天の波動が果てしなく広がる星曼荼羅を模しています。

そこから義経の史跡を巡りながら「奥の院」を目指し、山登りです。

「息つぎの水」は牛若丸が東光坊から奥の院へ兵法修行に向かう途中に喉を潤したと伝わる湧水。

「背くらべ石」は牛若丸が16歳で奥州に下る際、名残を惜しんで背比べをした石。

「木の根道」では兵法修行をしたと伝えられています。

「僧正ガ谷不動堂」は伝教大師(最澄)が刻んだと伝えられる不動明王が安置されている堂で、謡曲の『鞍馬天狗』が牛若丸と出会った場所。

「義経堂」には、義経の御魂が鞍馬山に戻ったと信じられ、護法魔王尊の脇侍・遮那王尊として祀られています。

そしてゴールは「奥の院魔王殿」。護法魔王尊が降臨した磐坐・磐境として崇拝されています。

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