見出し画像

MIU404 第10話

 伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)が追っていたエトリが、ドローンに仕掛けられた爆弾で死んだ。司法解剖の結果、エトリの正体は5年前に起きた殺人事件の容疑者であることが判明。誰が何の目的で彼を殺したのか? 1機捜の糸巻(金井勇太)の調べで、エトリはいつも、システム開発に詳しい若い男の指示を受け行動していたことがわかる。志摩はその若い男こそ、久住(菅田将暉)という男ではないかと考える。久住と面識があるのは留置場にいる高校生の成川(鈴鹿央士)だ。桔梗(麻生久美子)は、成川から久住について聞き出すよう九重(岡田健史)と陣馬(橋本じゅん)に指示。そして、伊吹と志摩にはその裏付け捜査をするよう指示し、4機捜が一丸となって爆弾犯の行方を追うが…

一方、ナウチューバー・REC(渡邊圭祐)は、逮捕された成川に代わり「浜田」と名乗る情報源から、ドローン爆発事件に関する極秘ファイルを受け取る。(公式HPから)

 陰謀論はたちまち拡散される。耳馴染みがよい陰謀論は、興味を引きやすいのだろう。取り上げたいテーマをテレビ局員に「数字が取れない」と切り捨てられたRECが、引きがいいテーマを取り上げて再生数を稼ぐのは皮肉ではある。点と点を安直に繋いでしまうと、陰謀論に流されやすい。(それを自分に繋げてしまうのが統合失調症の妄想のパターンのひとつだと聞いたことがある。)また、自分は他より賢い、他人の知らない「真実」があるはず、それを知りたいと思う人ほど、陰謀論に影響されやすいという。最近ではコロナウイルスを巡ってもフェイクニュースが駆け巡っている。まともに考えれば取り上げる価値もないようなガセネタが、真実として拡散されている。古くは関東大震災からデマに振り回されてきたし、20年前の9.11を巡っても未だにフェイクニュースが飛び交っているらしい。伊吹の言うように「考えろよ」と言いたくなることばかりだ。何も進歩していない。自分は点と点を結びつける思考に走りやすい自覚がある。役に立ってきたこともあるけれど、今後変な陰謀論にとらわれないように、他人事にせずに対策を取っていかなくては。子供に呆れられる親にはなりたくないし、子供や周りの人にはきちんとした思考力を身に付けてもらいたい。自分がおかしいときにはたしなめてほしいしね。

 タイトルの話。「Not  Found」、「行方はいまだ不明」。これは久住の正体、行方の話でもあるし、4機捜の4号車のこと(ファイルが見つからないエラー「404 Not Foud」と同じ)でもある。また、エトリについても「見えてない被害者がもっともっといるな」と話していた。この「見えない被害者」のことかもしれない。エトリが逃亡のために流したフェイクニュースのことかもしれない。(「テロは現実には起きていない、存在しない」といわれていた。)

 キャリアの話。機捜の炎上、解散の兆しを見越して、九重は警察庁へ呼び戻される。このままいては「キャリアに傷がつく」のではないかということだ。「俺ってうんざりするほど恵まれてますね」と九重。3話の自己責任論からの変化が見える。反発する九重に、陣馬がいう。「お前は俺たち兵隊とは違う」。偉くなればやがて「兵隊を助ける」ことができると。このくだり、「踊る大捜査線」の青島と室井さんみたいで、ちょっとどきどきする。

 気になったこと。まさかこのタイミングで出前太郎が重要な役割を果たすとは思わなかった。思わぬ伏線にびっくりした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?