階段少女は二度笑う【よせあつめカルテットの怪事件遭遇記】
芸術家テオ・アルカムの展覧会に訪れたルードとナザトは、他の誰にも見えない少女と出会う。少女に導かれるまま、非日常へと迷い込んだ2人が目にしたのは、異形の怪物だった。
「俺は飛んだ。異形の、非日常の、俺たちの平穏を奪うものの、背中へ」+++++
館内は喧騒に包まれている。受付にチケットを手渡して足を踏み入れるも、あまり視界はよくなかった。光量を絞ったかすかな明かりと、壁の端々から差しこむ日の光だけが光源だ。
遊園地のアトラクションのように、規則的に照明が設置されている