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人生の師匠だよ、キムソクジン。



※このnoteに登場するキムソクジンは、あくまで私の中にいるキムソクジンのお話です。ファンの数だけ存在するジンくん像の、ひとつと思っていただけたら幸いです。


私は最近、キムソクジンのことを"師匠"と呼んでいる。それは本当に、私にとって"人生の師匠"だと思うからだ。

世界の最前線を走るアーティストという立場にいながら、なぜあんなに自分に正直に生きられるのだろう。

あれほどまでに潔く爽快に生きるアイドルを、私は知らない。

そして私は、そんなジンくんを見るたびに勇気をもらっている。

「こんな風に生きてもいいんだ」と思わせてくれる。

キムソクジンという人は、「自分とは一体…?」と、暗い樹海の中を彷徨っていた私の足元を照らしてくれた、最高のアイドルだ。


「(笑)」が鋭利だよ、キムソクジン。


そもそも私がジンペンになったきっかけは、

Weverse Magazine 「『BE』 カムバック・インタビュー」での"赤信号の比喩"である。

これは、全チョコアイスの中で有名だ。

それは気がむくままに生きるより、かえって節制しているように思えますが(笑)。

JIN:赤信号で渡らなければ事故は起きない、というのと一緒です。
やってはいけないことをしなければ、今僕がこうして現在に満足して生きる、ということを維持できますから。そういうことじゃないでしょうか。

Weverse Magazine 『BE』カムバック・インタビュー



私は正直、アイドルという立場にいるのであれば、自分のプライベートに自制をし、

赤信号を渡らないという選択は、当たり前のものだと思っている。

ただそれを、「赤信号を渡らなければ事故は起きない」という比喩で表現したこと、

そして、この一文に惚れたのだ。


JIN:多くの人たちが息苦しく感じたりするんですけど、そういう人たちは赤信号で渡ってしまう人なんでしょうね(笑)。


お分かりいただけたであろうか………。

「そういう人たちは赤信号で渡ってしまう人なんでしょうね(笑)。」

この、最後の「(笑)」に惚れてしまったのだ。


先ほど、アイドルとして赤信号を渡らない、

つまり、アイドルとしてやってはならないことを自制することは当たり前であると書いたが、

もちろんそれができない人もたくさんいる。

そういう人たちは、干されてどんどん転落していくわけだが、まあそれは仕方ないとして、

彼が使った、"赤信号を渡ってしまった人"に対し、

少し軽蔑するような意味合いを含んでいる「(笑)」が、とても爽快だったのだ。


私は、このような価値観を当たり前に持っている人が好きだ。

「わざわざ自分から赤信号を渡って事故に遭いに行く人はいない。」

ジンくんにとってアイドルとしての自分を守ることは、そのくらい自然なことなのだと思う。


自分に言い聞かせるわけでもなく、頑張って自制するわけでもなく、当たり前にできてしまうことが、真の頭の良さだと思う。


ただ、どうだろうか。

ここまで読んで下さった方の中には、正直「はぁ?」と思った方もいらっしゃると思う。

おそらく多くは、「ファンのために赤信号を渡らない選択をするジンくん」

に対して好感を覚えるのではないだろうか。

私の周りもそうだし、これが多数派だと思う。

ただ私の場合、

「ジンくんはファンのためではなく、あくまで自分とBTSのためにそういう選択をしているだけだし、

スポンサーも付いていて、多くの対価をもらっている職業としては当たり前だろうよ」

と、勝手にそう見えてしまうのだ。


どちらの価値観が良いとか、悪いとか、そういうことではない。

もちろん、どちらのジンくんも、素敵である。

しかしジンくんの発した「(笑)」には、後者の私と同じ価値観が含まれているような気がしたのだ。


多数派に染まれなかった私が、同じ匂いを嗅ぎつけてしまった瞬間だった。


「そういう人たちは赤信号で渡ってしまう人なんでしょうね(笑)。」

そう淡々と語れるジンくんに、私は吸い寄せられるように弟子入りしてしまった。



思考型だよ、チョコアイス。



今の日本は、共感型社会だと言われている。


「お気持ち察します」という私の嫌いな日本語があるが、実際のところ日本は、「お気持ち察してナンボの社会」だと思う。


私はつい先日、MBTIセッション(注1)というものを受け、専門家の方と一緒に自分の性格タイプを診断してもらった。

BTSの7人も受けているので、MBTI診断はネットで何となく受けてみた、という方も多いのではないかと思う。


MBTIは、右利き左利きと同じように、生まれながらに持った"利き脳"のようなものだそうだ。

つまり、本当に自分にぴったりハマるタイプが見つかれば、それは一生変わることはない、ということ。

でも私は、ネット診断をする度にこのタイプが変わり、しっくりくるものが分からなかったため、今後のためにも自己投資してみようと思ったのだ。


結果私は、「INTP」という型だった。

ジンくんと同じだー!わーい!運命♡扶養✊扶養✊などと言っている場合ではない。

ああ、こりゃ、大変だ…….。


この「INTP」という型は、日本人の人口的に見てもとても少なく、さらに女性となるともっと少なくなってしまうタイプだそうだ。

そして共感性が高い「感情型」が必要とされやすい日本で、このINTPというタイプは、思いっきり「思考型」。

つまり、理論を重視するため、共感は後回しにしてしまうということ。(あくまで、私の場合です。)


思い返せばいつもそうだった。

共感能力が低く、何でもかんでも理論立てて考えることが利き脳の私にとって、「思いやりを持って行動しましょう!」という学校教育は苦痛でしかなかった。

思いやり?何それ高カロリー?



小学生の頃、帰りの会で友達の良いところを発表する、というコーナーがあったが、どうせみんな嘘っぱちを言っているものだと思っていた。


中学生頃から始まる女子特有の、授業の合間に行われる「一緒にトイレ行こ〜」の儀式はよく分からなかったし、

一体自分は、毎日毎日教室という、こんな小さな箱の中に閉じ込められて、何をやってるんだと思っていた。(重症)


一応友達に合わせて、「超分かる!」などと言っていたが、「超分かる!」ことなんて一度もなかった。

「超分からん!」のに「超分かる!」と言うのは結構ストレスが溜まる。だって右利きの私が、左手を使っているようなものだから。


そういう積み重ねで、高校のとき不登校気味になったとかならなかったとか、そんな話はどうでも良いが、

とにかく私のようなタイプが人間と共存していくには、なんとか本音を押し殺して共感している"フリ"をしていくしかない。


そして厄介なことに、私は相手の思考パターンがすぐに読み取れてしまう。

例えば友人に相談されたとき、共感はできないけど、「ああ、こう言って欲しいんだな、だからこれを言ってきたんだな。」

というのは何故か瞬時に理解できてしまう。 

大抵、これが外れたことはない。それはSNSの場合も一緒だ。文字だけでも、なんとなく分かる。


そうなると、今度は自分の言いたいことが言えなくなってしまう。

"今、どうするべきか"が分かりすぎて、"今、自分がどうしたいか"を抑えてしまうのだ。


例えば友人から、

「彼氏と早く結婚したいのに、全然取り合ってくれなくていつも喧嘩をする!許せない!」

という相談を持ちかけられたとする。

私はその友人の態度から、「ああ、ただ愚痴を聞いて欲しいだけなんだな」と察する。

そして、「うんうん、大変だったね。」と、とりあえず相槌をしておく。


もう一度言う、理解は出来るが、全く共感はできていない。


さあここで、私が本音を言うとどうなるか、シュミレーションしてみよう。


「まずあなたは、"早く結婚"がしたいの?それとも"その彼と結婚"がしたいの?

今の現状を聞くと、欲張って"早く彼と結婚がしたい"を目的にして突っ走ると、多分彼氏は逃げて行くよ。

早く結婚がしたいのであれば、彼とは別れて結婚相談所に行けば手っ取り早いし、

彼と結婚がしたいのであれば、それまで待つしかないんじゃない?」

……………………。


ああ、絶対ブチギレられる………。

「もう!そういうことじゃない!」と泣きながら叫ばれるのが目に見える………。

きっと友人も、そんなこと分かっていて相談しているのも、分かる。

ただ、本音を言うと、こうなってしまうのだ。


そして、こうしてしまうと必ず嫌われるのはわかっている。

面倒なことになるくらいなら、その場を丸く収めるために、相手の望むことを言った方がマシだ。


相手の望む言葉をかけているからか、優しいね、と言われる。優しいわけではないのに。

思いやりがあるね、と言われる。損得で動いているだけなのに。


そして、共感ではなく、損得を原動力に動いてしまう自分にも嫌気がさす。

なんでこんなにも薄情なのか。なんでこんなに自分軸なのか。

私も相手にちゃんと共感したいのに……。

一生こんなよくわからないモヤモヤしたものを抱えながら、生きていくのかと思っていた。

そう、キムソクジンと出会うまではーー。(ラブストーリーでも始まるんか?)


道しるべだよ、キムソクジン。


共感能力が低いのに、思いやりがあると言われるよく分からない矛盾に陥っていた私に、

ジンくんの考え方と言葉は、まさにどストライクだった。


彼が悩みに悩んで導き出してくれた最善策は、私が歩み寄るべき、本当の自分を見つけ出してくれるのだ。

そしてその言葉はいつも、私の足元を照らし、一緒に迷いながら進んでくれるような感覚がある。


僕は、言葉通り、現在にのみ生きる人で、過去は全部忘れました。

将来についてプレッシャーはありません。

重要な瞬間、ともに過ごした瞬間、そういうのはもちろん忘れられませんが、過去にあった嫌なこと、自分が大変だったこと、

そういうことはすべて忘れて、現在にすごく満足しながら生きていて、現在の仕事を一生懸命やっていますし。

Weverse Magazine 『BE』カムバック・インタビュー


今彼は2020年から立てた目標を忠実に履行している。それが"考えずに生きる"だ。

「決して容易ではない目標です。 雑念が本当にたくさんあるじゃないですか。 明日はこれをしなきゃいけないし、明後日には別の仕事があって、本来の性格自体が計画することが嫌いです。

計画は一応守らなければならないが、それが大変で旅行でも何でも即興的にする方です。

人生の大きな枠組み程度は立てるのが正しいですが、細部の計画はちょっと避けています。頭が痛いから(笑)」

BTS・JIN「朝5時までゲームして14時に起きる」VOGUE



(勝手ながら、すごく分かる。本来自由が好きなため、旅行は自由奔放に行けるのに、仕事となると過度な計画を立てストレスに陥るアレ………ちなみに私は現場の集合場所最寄り駅のトイレの位置まで調べ尽くします異常です。)


このジンくんの言葉を読むと分かるように、ジンくんもまた、自分の中の矛盾と闘っている。

文字だけでも、自分にすごく言い聞かせているのだなあと、不思議と伝わってくるのだ。


本当は今も、過去を振り返ってしまったり、未来を見て不安になったりすることがあるのかもしれない。

計画せずに、自由に時間を過ごしたいと自分の欲に忠実にしてしまうと、不安を覚えるときがあるのかもしれない。

考えないように頑張るけど、気づいたら考えてしまっているときがあるのかもしれない。


それは一人でいるときも、メンバーといるときもそうなのだと思う。


"今、どうするべきか"が痛いほど分かるジンくんは、"今、自分がどうしたいか"が薄れていき、苦しくなってしまう。

そんな自分の本当の声を聞くのは、きっと、とっても難しいことだと思う。

だから、自分の声に正直に生きている瞬間を見ると、私はとても嬉しくなるのだ。


先日公開された「VOGUE」のインタビューで、彼はこんなことを語っていた。


「普通、真面目な人と軽い人が会話をしていると、2人のうち1人が引きづられがちです。

結局深刻な雰囲気になる場合が多いですが、僕はそうではないです。
わが社にとても真面目な方がいらっしゃるのですが、その室長と会話をする時も30分のうち20分は冗談を言って出てきます。

もしこの人はとても真剣で僕と合わないようだと思ったら席を早く外します。」


これはまさに、今まで私がやりたくてもできなかったことだ。




上記のnoteで詳しく触れているが、私は基本何かを話すとき、"冗談・パフォーマンス"であることが多い。

それを汲み取ってもらえず、すごく真剣に返されると、居心地が悪くなる。

でも、"今は、席を外すべきではない"が働いてしまい、"本当はこの場から離れたい"という欲を抑えてしまう。


しかし今のジンくんは、それをやって退けてしまうのだ。

あまりにもかっこよく、潔い。

私もいつか、こんな風に生きてみたい、と思う。


デビュー当時のジンくんは、とても大人しく、恥ずかしがり屋な性格だった。 

きっと、今よりも色々と制約が多くて、"今、こうするべき"がすごく強く働いてしまい、

とてもしんどかったのではないかと思う。


それが今、"自分はこうしたい"に、忠実に生きられるようになってきている気がするのだ。


SOOP2では、撮れ高を気にせず、ビールを飲んですぐに寝床に着けたジンくんを見て、とても嬉しかった。

テヒョンさんの頼みを断り、料理を作らず、ゲームに没頭することを選択できた時も嬉しかった。

(テヒョンさんは寂しそうだったけど…)

きっと前のジンくんなら、作ってあげるべきだと思って、席を立っていたと思うから。


「結婚してください」というファンからの書き込みに対し、「あり得ない話はやめてください」と、

"アイドルであればこうするべき"を覆し、本音のツッコミをいれるところも、とても爽快だ。


LAでのVLIVEで、急に株を売却したことを匂わせる発言をしたことも、最高だった。


パジャマでカフェに行くところも大好きだ。ちなみに私もよくやるよ。(お前はやるなよ)


そして、はじめての現場ではちゃっかり好青年を演じちゃう、損得キムソクジンも、大好きだ。


みんな口を揃えて言う、ジンくんは変わり者だと。よく分からない人だと。

でも、理解されないこともまた、魅力にしてしまっているあなたを見ると、ああ、それで良いんだな、と思える。

理解されないことに、苦しむ必要はないんだなと思える。


世界中から注目される立場にいながら、"今やるべきこと"と"自分がやりたいこと"の絶妙なバランスを見出し、

綱渡りのように難しいその上をスイスイと歩いていく様は、とても潔くて、かっこいい。


ジンくんはきっとまだまだ、自分を受け入れる途中にいるのだと思う。

それでも"自分の進むべき自分"、"自分が生きたい方向"を見つけたジンくんの目は、とても綺麗で真っ直ぐだ。


「以前はBTSの『JIN』と『キムソクジン』をある程度区分していましたが、今はそうではないですね。ただ放送で映っている通りに現実でも生きているような気がします。」

過去の姿を見ながらジンは「何であんなふうに生きてきたんだろう?」と思ったという。

「間違いなく僕には、生きたい方向があったはずです。」


人生の師匠、キムソクジンさんへ。


私がアイドルのあなたに求めることは、たったひとつです。

ただ自分に正直に、目の前の仕事を楽しくこなしてほしい。


黄色信号くらいなら、渡っちゃって欲しいです。すでに渡っちゃってるときもありますが。

事故にならない方法を、きちんと知っている人だと思うから。


インスタグラムも、Twitterも、Weverseも、義務感に駆られる必要はないと思っています。

ジンくんが承認欲求を満たしたくなった時や、少し寂しくなってしまった夜にふらっと立ち寄って、ファンを利用して自分を満たして欲しいです。

(ただ、天才的なセンスのギャグはたまに落としていってください……じゃないと餓死します……)


なんか疲れちゃったな、と思ったら、ファンサービスだって休んで良いし、

ちょっと面倒くさいな、と思ったら、セルカを撮ることだって断って良いと思うのです。

もしファンサービスがしたくなったら、そのときは、頭にいっぱいRJとか付けちゃってください。


あなたが一番楽な方法で、少しでも長くステージの上に立っていて欲しい。

ジンくんが、自分に正直に生きている姿を見ることで、私はたくさんの勇気をもらえるのです。

私もこうやって生きていいんだと、自分を肯定できるのです。


そして、アイドルとしての経験が、 

ジンくんの今後の長い長い人生の中で「やってみたいな」と思うことに繋がれば良いなと、

届くはずのないお節介なことを祈っています。


ジンくんに出会えてよかった。

いつもいつも本当にありがとう。

こんな私だけど、私も自分の人生を精一杯生きてみようと、あなたのおかげで思うことができました。


これからもどうぞ、よろしくお願いします。

世界一最高のアイドル、キムソクジンさんへ。



(注1)MBTIセッション:ユングのタイプ論をもとにして開発されたMBTIの自己分析メソッドを用い、通常とちがう性格の見方で自分に対する理解を深めていくプログラム。

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