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ソニックファン歴21年の『ソニックフロンティア』感想 ※ネタバレあり※

⚠️ご注意(必読)⚠️

この記事には『ソニックフロンティア』のゲーム内容のネタバレが多く含まれています。

お手数ですが、

ゲームを最後までクリアした後で

この記事をお読みいただくことを強く推奨いたします。





ソニックフロンティア、無事にクリア&トロコン達成しました!

クリアタイムは約21時間半でした


Xbox Series Sにて実績コンプ済みです

普段はTwitter(ふせったー)で感想を垂れ流すことが多い私ですが、さすがに言いたいこと全部ツイートしようとすると大変なことになりそうなので初めてnote使ってみることにしました。

上手く綺麗に文章にまとめられる自信はありませんが、実際にクリア&トロコンまでこのゲームを遊んでみて感じたいろんなことをここに書いていこうと思います。

必要かわかりませんが一応私の簡単なソニック経歴↓
・ソニックファン歴21年
・初ソニゲー&最推しソニゲーはソニアド2
・いわゆる本編作品は大体クリア済み(外伝系は一部未プレイ)


『ソニックフロンティア』は新時代のソニック

シリーズ初のオープンワールド系作品でもある今作。
これまでもそれに近いもの(ソニアド1など)はありましたし、実際プレイしていてこのあたりの作品にかなり近しいものを感じました。
広大なマップ(オープンゾーン)を自分の好きなように、自由に走り回れるこの感覚は、ソニアドを初めて遊んだ時のような、それでいてソニアドとはまた違った真新しさも同時に感じて、とても新鮮で楽しい体験でした。

昨年生誕30周年の節目を迎え、新しい『ソニック』のプレイスタイルを作っていきたいという開発者の方々のインタビュー記事を以前読みましたが、今作はまさにソニックの新時代ともいえるような作品だと思います。



移動するだけでも楽しいオープンゾーン

とにかくその辺りを気ままに走り回ってるだけでも楽しいです。
レールやジャンプ台などの、ソニックではお馴染みのギミックが至るところに設置されていて、走っていると本当にどのギミックにも触ってみたくなりますし、爽快感があって気持ちいいです。

最初のうちはマップ開放のための謎解きポイントを探したり、ストーリーを進めるためポータルやエメラルドを探すのが定石になると思いますが、その道中でついギミックに気をとられていつの間にかすごい勢いで時間が溶けていってたり………笑
とにかくオープンゾーン内で思わず行ってみたくなるポイントが山積みなので、探索だけでも存分に楽しめました。

マップ全体の広さについても、ソニックの速さでは端から端まですぐ行けてしまいそうなイメージですが、狭すぎず広すぎずでちょうどいい塩梅だと感じました。
マップ全開放や特定のアイテム入手で使えるようになるファストトラベル(特定のポイントまでワープする)や、ブーストを高速化したり無限化する小技も存在するので、オープンゾーン内の移動に困ることは終始全くなくてストレスフリーでした!


アクションが得意でも苦手でも爽快に楽しめる戦闘

これまでは本格的な戦闘アクションはわりとソニック以外のキャラが担当することが多かったのですが、今作ではしっかりソニックらしいスピード感と力強さを両立した戦闘が楽しめました。
発売前の映像では懸念されていた戦闘のテンポ感も、実際にはかなりスピーディでソニックの爽快感を損なっていない良いテンポ感に仕上がっていました。

神兵(いわゆる雑魚敵)はストーリーが進むごとに少しずつバリエーションが増えて(かといって極端に倒しづらいわけではなく)、守護神(ミニボス)との戦闘もそれぞれ個性的で歯応えがありました。
神兵も守護神もそれぞれ有効的な戦い方が違うので、『これはどうやって倒すのかな…』など試行錯誤しながら戦っていくのも個人的には楽しい体験でした。ただしSHARKテメーはダメだ

コンボアクションもオート発動の有無がいつでも自由に切り替えられるのが有難いです。
私はこういうコンボ入力とか苦手なので、オートコンボの存在には本当に助けられました………


タイムアタックの捗る電脳空間

従来のソニックらしいスピードランに挑める電脳空間。
個人的には『フォース』と『アドベンチャー』を足して割ったような感覚の操作感で、スピード慣れしてない初心者の方でも走りやすいと思います。

クリアタイムでランクが決まる『ワールドアドベンチャー』のWii版と同じ仕様となっていて、最高ランク獲得にはタイムアタックが必要です。
基本的にはどのコースもノーダメージで突っ掛からずゴールできればSランクになりますが、一部異様にノルマが厳しいコースもあり、TAのやり甲斐があります。
発売初日からすでに開拓が進められてきてるので、これを機にソニックのTAデビューしてみるのも悪くないと思いますよ、お前もTA勢にならないか?(話しかけてはいけないオタク)


それぞれに合ったプレイスタイルで進められる

今作は難易度がそれぞれエンジョイ・チャレンジ・スリルの3つから選択できて、途中からいつでも切り替えることができます。
オプションではカメラやグラフィックの調整、ソニックの足の速さなんかもかなり細かく調整できます。
スピード感が好きなら思いっきり速くして爽快感を楽しめますし、逆に速すぎると酔う…むり…って方はあえて遅くすることでのんびり探索したりすることもできるので、自分好みのプレイスタイルで自由に遊べるのが嬉しいですね。私は前者なのでスピード設定MAXで楽しんでます笑

またストーリー進行に必須のアイテムがありますが、これらは基本的に戦闘して敵を倒したり電脳空間をクリアすることで手に入ります。
しかしながら、サイループで何も無い場所を囲むだけでも稀にドロップしたり、釣りのミニゲームでも手に入れられるので、極端な話敵との戦闘も電脳空間も無理してやらなくてもゲームを進められるようになっています。

この仕様が本当に良くできているなと感じました。
戦闘もスピードランもやらずに進めるのはちょっと勿体ないような気もしますが、ソニックというゲームにおいてこの部分は初心者がどうしても躓いてしまう部分だと以前から感じていたので、あえてその部分をプレイしないという選択肢も用意したのは素晴らしいなと思います。


大迫力のボス戦演出と定番の神曲揃いのBGM

今作では序盤の巨神(メインボス)戦からいきなりスーパーソニックに変身して大迫力の空中戦を繰り広げます。
過去作ならラスボス戦に相当するような演出の連続で、シリーズファンの方ならまず間違いなくテンション爆上がりです!

またボス戦はもちろん、フィールド曲から電脳空間のステージ曲まで、ゲームの世界観を彩るBGMも耳に残る名曲揃いです。
今作は定番のボーカル曲も多数収録されているので、なおさら耳に残って思わず口ずさんでしまいます笑

ソニックシリーズはBGMに本当にハズレが無くて最高ですね!
近々サントラも発売&配信開始される予定なので、今から楽しみです!


思わず『これは!』と唸ってしまうファンサービス

ストーリー内で過去作での出来事に触れるシーンがあったり(しかも実際の画像付き)、電脳空間の大半が過去作のステージが再現されている作りになっていたり、釣りで過去作の色んなものが釣れてしまったりと、私のようにこれまでソニックシリーズに慣れ親しんできたファンなら思わずニヤッとしてしまうような嬉しい要素が散りばめられています。
個人的にはソニアドのストーリーと繋がる場面があったのが嬉しかったですね!


全体的には良くできているものの相変わらずやや駆け足気味で説明不足感の否めないシナリオ

ストーリーにも力を入れているとの言及がありましたが、ここは『フォース』の時とあまり変わらず急展開でやや説明が足りてない感があり本筋が理解しづらいように感じました。
一応サブシナリオや音声ログなどで補完はされているものの、それをメインシナリオでやってくれれば…と思うような重要な話が隠されていたりするのがちょっと勿体無いなと思いました。全てのプレイヤーが必ずしもそこまでちゃんとやり込んでくれるとは限らないので…

とはいえ脚本そのものは熱いシーンからうるっときてしまうシーンまでよく作り込まれていると感じましたし、考察が捗りそうな場面もあり、全体的には楽しめました。

ソニックと仲間達との関係性の描写がしっかり描かれていたのも良かったです。2010年代以降のソニックシリーズではどうしても中心はソニックで、仲間達は舞台装置のようになってしまっていることが多かったので、仲間達の物語にスポットが当たり、それぞれの成長について描かれていたのはいちファンとして純粋に嬉しいです。
特にテイルス関連のストーリーで今一度彼の成長についてやソニックとの関係性について描いてくれたのが個人的には嬉しかったですね。近年の作品におけるテイルスのキャラクター像の迷走っぷりが本当に酷いとずっとモヤモヤしていたので………

最初は敵対関係にあり謎の多い存在だったセージも、ソニックやその仲間達を観察しているうちに少しずつ心境に変化が現れていき、終盤ではついに協力関係となり彼女の口から物語の真実が明かされていく展開も良かったですし、ラストシーンで最期を迎えてからのEDの曲名でもう涙が出ないわけないんですよ…!
ラストシーンの大切なものを取り戻したソニック達と逆に失ってしまったエッグマンの対比の描き方も本当に見事でした…

ただ日本語版の脚本は今作で初めてソニックに触れる方に向けて、過去作との繋がりを極力少なくした内容になっているので、ファンからするとちょっと物足りなさも感じる部分もありました。
逆に英語版の脚本は日頃ソニックに慣れ親しんでいる層向けで、過去作との繋がりがより深い内容になっているので、私は楽しめましたがここは人によって好みの分かれる部分かなと思いますね。

ソニアド2ほどシリアスで壮大なストーリーという程ではないかなと感じましたが、個人的には十分面白かったです。


セリフの言い回しが一部不自然

脚本自体は先述のとおり良かったのですが、キャラのセリフの言い回しが不自然だったり会話が噛み合ってないシーンがいくつかあったのがどうしても目につきました。
この辺りはすでに日本国内のSNS上などで言及されてきてますが、セリフの翻訳が上手くいってない部分が見受けられます。
海外の脚本家の方が書き起こしたシナリオを日本の開発チームが違和感の無いよう翻訳したとのことですが、所々Google翻訳をそのままコピペしただけのような妙な違和感のあるセリフがあります。
キャラの口調がおかしくなってる場面もあるので、せっかく脚本自体は悪くないものに仕上がっているだけに勿体無いですね…

また一部の会話シーンでリップシンク(口パク)がズレているのも気になりました。ここはアプデなどで対応されるのを期待したいですね…


全体的に単調なわりに数の多い謎解き

マップ開放に必要な謎解きですが、終始比較的誰でも簡単に解ける程度の難易度になっています。
全開放するためには結構な数の謎解きをこなさないといけないのですが、そのどれもが少し単調でゲーム後半になるとだんだん作業的になってきてしまいました。
もちろん簡単なのが駄目ということでは全くないのですが、個人的には難易度高めの謎解きがもう少しだけあると面白かったかなと思いました。


UIがやや不親切

会話シーンやヒントなどのテキストが小さめで少し読みづらかったり、流星群イベント中のスロットが消せなくて画面が見づらかったりと、UI関係が若干不親切な印象を受けました。テキストの読みづらさは前作(フォース)の時にも指摘されていたので、改善されなかったのが残念です…
オプションで調整できれば良いのですが今のところ項目が無いので、今後のアプデなどで対応してほしいですね…

またキーコンフィグ機能がPC版以外には無かったりと、オプション関連も絶妙に痒いところに届きそうで届かない感じがあるのも個人的にはちょっと残念…


スピード・リングレベル上げにとにかく時間がかかる

今作にはソニックの能力値を上げられる成長要素があるのですが、攻撃力と防御力は一括で上げられるのに対し、スピードレベルとリングレベル(体力)に関しては1レベルずつしか上げられない仕様になっています。
ちなみに能力値はレベル99が上限、スピードとリングのレベルは両方とも最大まで上げるとなると合計196回も強化を繰り返す必要があり、はっきり言ってとても面倒です。
強化時の演出も少々長めで正直地味なので、強化中の時間が本当に虚無でした()
ここは切実にアップデートで対応してほしいですね…………


弾幕シューティングとピンボール

ストーリー進行に必須となるミニゲームが上記の2つです。
これは完全に個人の好みの問題にはなってしまうのですが、私はシューティング系全般苦手なタイプの人間なので、その中でも特に苦手意識の強い弾幕シューティングをやらされるのは正直きつかったです………
ただ難易度がそこまで高くなかったのが幸いでした。

そして問題のクソピンボール

ピンボール自体はソニックシリーズの伝統みたいなものなのでまだいいのですが、今回はとにかくノルマが鬼畜そのもの。
リングを集まれば集めるほどスコア倍率が上がりクリアが近づくのですが、一度玉を落としてしまうと積み上げた倍率は無慈悲にも一気に0。
さらにミスが許される数は2回まで。
おまけに台の左右には強制穴落ちレーン付き。
ソニアドのピンボールステージのように軌道の微調整もできないので、実質運ゲーです。

あまりこんなこと言いたくないですけど、これを本気で楽しんでもらえると思って実装したのだとすれば本当に頭おかしいと思います。

せめてもっとノルマスコア低ければ…………(切実)


最高に熱いのにすぐ終わるのが勿体無さすぎるラスボス戦

絶望感あふれる巨大な強敵を前に、スーパーソニックが主題歌をBGMに大迫力の空中戦を繰り広げる………
いつの間にか忘れられつつあったモダンソニック作品におけるラスボス戦の伝統が、今作で本ッ当に久しぶりに帰ってきてくれた!!!!!
こんなラスボスと再び戦いたいと十数年以上ずっと待ち望んでた…………本当に良かっt

…………あれ?もう終わり?これで?

本当にラスボス初見時こんな感じでした。
あまりにもあっさり終わりすぎでは?????

とはいえ私の場合難易度はチャレンジ、ラスボス直前にソニックの全能力値Lv.MAXで挑んだので、なおさら早く倒せてしまったように感じたのかなと思います…
『ラスボスより手前に出てくる前座のボスの方が強かった』みたいなのはゲームあるあるだと思いますが、ラスボスにしてはやっぱり少し味気ないなという感じは否めませんでした………



最高難易度で待ち受けていた真のラスボス(ミニゲーム)

難易度チャレンジで初クリア達成後、難易度スリルでクリアすると何かが変わるという情報を得て再挑戦。
すると…以前ラスボス戦の後明らかに何かありそうでなかったところに何かある!
そう…………

悪夢の弾幕シューティングでした_:(´ཀ`」 ∠):

先述のとおり私は弾幕シューティングが大の苦手であり、そのうえこれまでのミニゲームパートとは比べものにならないほど難しくなってたので、まぁ普通に何回も負けました()
何度リトライしてもあと一歩のところで力及ばず心が折れそうになりましたが、同じ色の弾を撃ってる間は同じ色の攻撃に被弾しても○なないことに気づきギリギリでなんとかクリアできました。
戦ってる間なんか色々言ってましたが全く頭に入ってきませんでした、そんな余裕ないです本当に…

しかしこれを乗り越えた先でしか見られないエンディングは本当に素晴らしかったです…!
これを見られて本当に心折れそうになるまで頑張った甲斐がありました!
まだエンジョイ・チャレンジでしかクリアしてないという方、本当にしんどいですが間違いなく価値あるので頑張ってスリルで一度ラスボス戦クリアしてみるのを強くおすすめします!


〜まとめ〜

クリア&トロコンまでこのゲームをプレイしてきて感じたことを、ここまで良くも悪くも率直にお気持ち表明してきましたが、全体としては終始本当に楽しんでプレイできたのですごく満足しています!
ソニックシリーズでこんなにもじっくり時間をかけてクリアまでやり込めたのは本ッッッ当に久しぶりの体験でした…!

もちろんまだ作り込みが浅いと感じる部分などは随所に見受けられますが、そういった気になるマイナスポイントを補って余りあるくらい『楽しい!』『面白い!』という感情がとにかく先に来てました。
個人的には満足8割、不満2割くらいの感覚ですね。
文句なしの神ゲー!!!と言える仕上がりではありませんでしたが、アクションアドベンチャーゲームとしてしっかり面白い作品に仕上がっていると感じました。自信をもって人におすすめできる作品です!

何より『ソニック』として今までになかった新しいプレイスタイルを生み出してくれたというのが、間違いなく今後のソニックシリーズにおける大きなターニングポイントになると思います。
これが今後のソニックのスタンダードになるのかはまだわかりませんが、良い部分も悪い部分もしっかり改善を重ねて次回作に繋げていくことができれば本当に望ましいなと思いますね。

また今後もモンハンコラボの無料DLC配信が予定されていたりと、発売後のアプデもあると思われますので、先述した問題点などが少しでも改善されることにも期待したいですね。


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