東京で観てみたい「フォーミュラE」の話

 どうもこんにちは。

 自分はモータースポーツが好きで、F1に限らずいろんなカテゴリを楽しんでます。
国内でもF1やMotoGPの日本グランプリ(いずれも今年は中止)はもちろん、今年からWRCのラリー・ジャパンも開催予定で、様々な国際規模のレースが行われています。
(2020/8/19追記: ラリー・ジャパンも開催中止の発表がありました。2021年から開催となる様です)

現時点でも十分すごいのですが、今回は個人的に日本で、いや東京で開催したら面白そうだなぁと思っているカテゴリーのお話。

 …あっ、あくまで「そーうだったらいいのになー♪」というレベルの願望や妄想です。悪しからず。

電気自動車のレース「フォーミュラE」

 「FIAフォーミュラE選手権」というシリーズをご存じでしょうか?
2014年からスタートしている、電気自動車によるオープンホイールの選手権です。
砕けて言うと、電気のみで動くF1のようなマシンによるレース、という感じです。
年をまたいでシーズンが開催されるので、現在は2019-2020シーズンが行われている真っ最中。

 主な特徴はその名の通り電気自動車が使われていることに加え、コースは原則大都市の中心部に設けられていること。予選から決勝まで基本的に1日で開催されること。人気投票によって選ばれたドライバーがレース中にパワーアップを使えるようになる「ファンブースト」が存在することetc…

 上で挙げただけでも、既存のレースとは異なる点がかなり多いですよね。
ある意味モータースポーツの中でも異端児と呼べるカテゴリーですが、現在はBMW、日産、ポルシェなど名だたる自動車メーカーが参戦し、来シーズンからは「世界選手権」へ格上げもされるという、これまた勢いのあるカテゴリーでもあります。

 もとから電気自動車の普及促進がひとつのテーマではありましたが、昨今の電気自動車推進の流れを受け、今後さらに注目されていく可能性が高いシリーズと言えるでしょう。

 そんなフォーミュラEですが、発足当初から現在に至るまでその存在が賛否両論に分かれ続けてもいます。
パワーやスピードがまだF1などには及ばないから迫力が無い、エンジン音が無いから興奮しない…など競技面の意見から、自動車メーカーの環境アピールに利用されているだけといった政治的な話まで、なかなか言われ放題。

 自分はフォーミュラEが好きな側なのでこういう意見はちょっと寂しくなりますが、一方でより魅力的なカテゴリーとなるにはさらなる発展が必要という意見はわかります。
ただ、それはつまりこの先の発展がまだまだ見込めるとも言えるので、そんな可能性に惹かれるカテゴリーでもあるかな、というのが個人的な所感です。

「市街地レース」の新しいアプローチ

 自分がフォーミュラEで特に注目しているのは環境への配慮とかその辺ではなく、レースのフォーマットにあります。
電気自動車、市街地、ワンデイイベント。このフォーマットが魅力的なんです。

 電気自動車のメリットは排ガスや騒音を抑えられること。それは元から人や車が多い市街地でレースをするにはうってつけと言えます。
そして市街地となると長期間の封鎖は街への負荷が大きいので、1日で完結させるのも理想的です。

 つまりこのフォーマット、今までだったら実現不可能なロケーションでも、これなら実現できるかも…という可能性を秘めているんです。

 事実、フォーミュラEではこのおかげでパリやローマ、ニューヨークなどの中心部でのレース開催を実現させています。
そして来シーズンからは、さらに驚きのロケーションが予定されているのです。

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 ひとつは初開催予定の韓国・ソウル。
主に運動公園の敷地内を使用しているのですが、よく見ると陸上競技場の中までコースの一部になっています!
現在コースの承認待ちではありますが、これが実現すると競技場のスタンドからそのまま観戦が可能に。すごい。

画像2

 もうひとつは5年ぶりに開催予定のイギリス・ロンドン。
以前は街中にあった公園が舞台でしたが、新しい舞台はなんと国際展示場!
ホームストレートが展示ホールの中にあるという、今までにないレイアウトになっています。
展示ホールの中はどんな光景になるのか…ものすごくワクワクします。

 もちろん人によって是非はあるとは思うのですが、自分はこういう前例のない試みって好きです。

もし東京でやるんだったら…

 さて、そろそろこう思う方もいらっしゃるかと思います。
「で、日本ではこれ開催しないの?」と。

 実際日本での開催はフォーミュラE立ち上げの頃からずっと話題として出てきていました。ですが日本では交通封鎖や法整備の面でどうも一筋縄ではいかないようです。

 となると、仮に東京で行うとして、どこが最適な場所になるでしょう?(東京としたのは、フォーミュラEがその国の首都で行われることが多い点に準じています)

 フォーミュラEのコースはだいたい1周2km前後で設計されています。けっこう短めです。
とはいえ、東京のように人口密度や交通量が極めて多い都市では、新宿や銀座といった所で走るのはちょっと現実的ではありません。
…そう考えたとき、先ほど紹介したソウルやロンドンの例は、ひょっとすると一つのヒントになるのでは? と思うのです。

 例えば競技場を使うとすれば、明治神宮外苑はどうでしょう?
新国立競技場と、その周辺道路を利用するというプランです。
周辺も公園として整備されており、オリンピックが終わった後の利用法として(斜め上ではありますが)検討しても面白いかなと思います。
ちなみに2019年にレッドブルがF1マシンによるデモランを行ったのも外苑です。あとグランツーリスモシリーズに登場するコース「東京・R246」もここがモチーフです。

 そして展示場を使うとすれば、東京ビッグサイト。
ホールの中だけでコースを作るのは難しいかもしれませんが、東展示棟の隣にある駐車場も利用すれば、公道をほとんど封鎖することなくコースが作れるかもしれません。
すぐ隣のお台場では毎年モータースポーツジャパンというイベントが開催されており、東京モーターショーの会場もビッグサイトです。自動車のイベントを行うにはいいロケーションかもしれません。

おわりに

 当然ですが、これらを実現させるには素人の想像を遥かに超える障壁がいくつも存在するはずですので、上のプランはあくまでチラシの裏に殴り書きしたような妄想に過ぎません。

 また、「そこまでして日本で開催することもないでしょ…」と、開催自体否定的な方もいると思いますし、カテゴリーの知名度を考えればあまり支持を得られないとしても、決しておかしいことではないです。

 ただ、今はまだ突拍子もないように聞こえるプランも、ひょっとしたらモータースポーツが続いていく一つのカギになったりするかもしれない。と思う時はあるのです。
だから自分は、これからも驚くような場所でのレースを楽しみにしています。

 余談ですが、今年の9月に島根県で日本初の市街地レースも開催されるそうです。
こういう話題がこれからも聞けるといいですね。

 それではまた。

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