インドのウイスキーってこんな味かも?

 どうもこんにちは。

 今回はお酒の話題。
あとタイトルが紛らわしくてすみませんが、インド産ウイスキーのレポートではなく某格安ウイスキーのレポートです。悪しからず。

実はウイスキー大国、インド。

 自分はウイスキーが好きでよく飲むのですが、ある時ふと「一番売れているウイスキーってなんだ?」と思い、販売数を調べてみました。
てっきりジョニー・ウォーカーとかジム・ビームあたりかと思いきや、なんと1位は"Officer’s Choice"というウイスキー。
…えっ、それどこの銘柄? と思った方がほとんどでしょう。どうもこれ、インドで販売されているウイスキーなんだそうです。

 ウィキペディアによると年間販売数はおよそ3600万ケース、単純に700ml瓶で概算するとおよそ4億3200万本というとんでもない販売数を誇っています。
その販売量たるや日本でもおなじみのスミノフウォッカを超え、「世界で最も売れている蒸留酒のブランド」という称号を手にしているとか。

 これ以外にもトップ10を見てみると、驚くことに半分以上はインド産のブランド。
 恐るべし人口13億人の国、これだけの人口だとウイスキー文化が根付いているだけでものすごい消費量になるわけですね。

 そんなウイスキー大国で一番人気のある銘柄です、一回ぐらい飲んでみたいなぁと思うわけですが、やはり基本は地産地消なのか日本への流通網がないのか、インターネットでも出回っていないわけです。
恐らく買う機会があるとすれば、インドの免税店などで見かけた時ぐらいでしょう。残念。

ちょっとでも混じっていればウイスキー?

 なんだか面白そうなインドのウイスキーですが、ウィキペディアを調べてみるとまたびっくりするような記述が。

 インドで「ウイスキー」と表記されている蒸留酒は一般的に、発酵した廃糖蜜から蒸留された中性スピリッツに10‐12%ほどの少量の伝統的な意味でのモルト・ウイスキーを混合したものである。
(ウィキペディア「インディアン・ウイスキー」より)

 …えっ、本来のウイスキーは1割だけ?
中性スピリッツとはアルコール度数95%以上のほぼエタノールと言ってよいお酒のこと。チューハイやリキュールのベースに使われることもあるやつですね。

 そんな無味無臭のアルコールに本来のウイスキーを少し混ぜたものがインドでウイスキーと呼ばれているのだからびっくりです。人によってはパチモノと言われかねないレベルです。
もちろん本格的なシングルモルトも存在するそうですが、多くのインド産ウイスキーは中性スピリッツを用いたものだそうです。

 一般的に言われるウイスキーとはかなり違う定義に、自分はますます興味が湧きます。
一体どんな味がするんだろう…そんな想いにふけっていた時、自分はあることを思い出しました。

日本にもあったぞ「インド的ウイスキー」

 あれ、そういえばいつぞや見かけたウイスキーに、原材料名でおもいっきり「スピリッツ」と書いてあったやつがあったような?

画像1

 そう、天下のイオンが販売する「トップバリュ ウイスキー」が、前述したインドのウイスキーと被るのです。
モルト、グレーン10%以上。スピリッツ90%未満。まさにウィキペディアに書いてあった定義とほぼ同じ!!
ちなみに値段は720mlで税込600円です、激安です。

 ネットでも色んな評判を聞く一品ですが、早速購入。
開封して香りを嗅いでみると…ほんのり、小さじ一杯のような感じでウイスキーの香り…
ロックで飲んでみると…ウォッカのような謎のスムースさと、どこ由来か定かではない謎の甘味がほんのり…

 …すごい、これはたしかに今まで味わった事が無い(笑)
ウイスキーは香りづけ程度、飲み口はむしろウォッカか甲類焼酎に近いという、納得できるようなそうでないような、とにかく「面白い味」です。
ただ、「まずい」とか「飲めた代物じゃない」かというとまた別。たしかに角瓶とかスコッチをイメージをすると間違いなく肩透かしを食らいますが、ハイボールや水割りといった飲み方なら、「お酒の一つ」として十分飲めるものだと思います。

 これを「ウイスキー」として人に勧めるのはさすがに厳しいですが、むしろウイスキーを含む色んなお酒好きの方なら、バリエーション(ネタともいう)の一つとしてありかもしれない。というのが率直な感想です。
個人的に、世間が言うほどまずいとは感じなかったです(笑)

発想の転換でお楽しみ下さい

 いろいろ調べてみるとトップバリュに限らず、スピリッツを使用したウイスキーは他にも存在する様です。もちろんいずれもめっちゃ安いです。

 これを飲むならブラックニッカとかの方が絶対良いだろ! という意見の方が多いかもしれませんし、実際その方がまず楽しめるとは思いますが、ここは一つ、「世界で最も消費されているウイスキーに近い(かもしれない)お酒」と考えると、また違った味わいを感じられるかもしれません。

 なんかプラシーボ効果みたいな感じもしますが、そんな想像力もまた、酒の肴ということで。

 それではまた。

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