夫のことが大好きだけど、たまに嫌い。
好きと嫌いは対義語だと習った。
国語的にはそれが正解。
でもわたしは、好きと嫌いは、対義語じゃなくて同義語だとおもう。
だってわたしは、夫のことが大好きで大嫌いで、でもやっぱり好きだから。
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我が家はステップファミリー。
長女次女はわたしの連れ子だ。
夫はもちろん、義両親も長女次女のことをとっても可愛がってくれて、月に一度は遊びに連れて行ってくれる。
「うちの孫!」と言ってみんなに紹介してくれる義両親が、わたしは大好き。
だけど、義母にあるとき
「三女ちゃんが初ひ孫だから、ばぁちゃんに会わせに行かないと!」と言われて、傷ついた。
いや、ちがう。
それを夫が否定しなかったことに、ひどく傷ついた。
義祖母は80代。元気だけど、施設に入っていて少し物忘れがある。
そんな義祖母に、いきなり小学生のひ孫ができたなんて簡単に理解ができないことはよく分かる。
だけど、血は繋がっていなくても、戸籍上「初ひ孫」は、まぎれもなく長女と次女だ。
だから「初ひ孫は長女と次女だよ」と、夫に否定してほしかった。
たったそのひと言がほしくて、大好きだった夫が、大嫌いになった。
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喧嘩しそうになったとき、わたしたちは物理的に距離を取る。
酷い言葉を投げつけるのが嫌で、大好きだからこそ傷つけたくなくて、落ち着くまで離れる。
今回は、むすめたちが家にいるので、夫にすこしの時間外にでてもらった。
夫は優しい。わたしが怒っても絶対に言い返してこないから、喧嘩をしたことがない。
それでいて、わたしの悲しい、辛い、むかつくをいつもちゃんと受け止めてくれる。
こんな優しい夫のことが大好きだけど、大嫌いと大好きがいったきたりするわたしは、すごく贅沢だ。
離れている数時間、夫のことを考えていたら、もっと大好きになったことに気がついて「ごめんね」と言いながら帰ってきた夫とすぐに仲直りした。
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わたしが夫のことを、好きになって嫌いになってを繰り返している間、夫はずっと変わらない。
わたしが、走って休んでを繰り返している横で、夫は同じ速度で歩き続ける。
「一緒に走ってよ!」とわたしが怒っていたら、ニコニコと優しく笑う夫が気がつくと隣にいる。
そんな夫をみると、自然とわたしも笑顔になる。
これがわたしたち夫婦で、とても心地よい。
離れたり横にならんだり、怒ったり笑ったりしながら、これからも一緒に歳をとっていきたい。
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