写真には 指 口 は つぐむ

「ねぇ？ずっと傍にいてくれる？」と夫に聞いた
「うん」と言って 引き続き 夢も見ないで
眠りに入っていった

それが 本当なのかどうかは わからない

いつも 人と うまく いかなくなる私は
誰かには とても簡単な質問さえ できない

音、振動、刃物、揺れる
窓ガラスが 震える
それが 昔 とてもこわくて
とても 気持ちの良いものだった


気にするなって どうして？
同じ教室にいて 刃物がささるなら
そこから逃げる

弱いから 

あなたは そう思うんだ

私はそうは 思わない


気にならないようにして
それで 強くなった と言うの？

わざと目にせず 気にとめない 練習をする
それが 私のしてることと 
何が違うの？

やり方が違うだけ

私の居場所は 私の中
私を守れるのは 私


誰かに わかってもらえる とか
思ってない。


人間は 1人で死ぬ。

口を開けばいい なんて もんじゃない
議論すれば いい なんて わけじゃない

この文章は 何になると思う？

同じになるだけ。

書いて、のせて、見せたら
何もかもが同じになる。


誰かを傷つける種になる

だから 私は 1人になりたい
だから私は 口をつぐむ
誰もそばにいなくなって
安心する

嘘をつかずに いたい
口だけで 見せる 言葉に
意味があるの？

誰かの ためにも
私は 口を つぐむ

存分に 言えばいいさ
自分の 思いを あの時の あの人みたいに

自分は こう思ったから
あの子を 褒めてるのに 
あの子に こうしてやったのに


足の先だけ キンキンに冷えていて
家族が びっくりしていて
なんだか 面白い


海も 寒かった

冷えた 足の先を あたためる

結局は 鏡
誰かが 私にみせている
鏡なんだって


それは 悪いが 一旦置いておくよ


だってね、私 辛いから


どこにもない場所を 奪わないで
私を知っている だれか
そっと ここを 閉じて。

あなたの気持ちで 私を 奪わないで

ちなつ。