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東北旅5 五能線で弘前から秋田へ。津軽鉄道・太宰に寄り道、深浦で走る

旅の目的の一つ、五能線。

前の日は大雨で五能線は止まってしまい、あぶれて困惑した観光客が弘前駅にいたのですが、私が乗った日は曇り空で幸いにも運行していた。その翌日はまた大雨予報と実際大雨で止まっていたので本当にラッキーだった。なぜ降る前から止まるんだろうと思っていたが、雨が降って何か起きても助けを呼べない遠い場所が多いので、安易に運行できないのだと乗ってみて実感した。ますます増えるだろうな。。。

全席指定の快速「リゾートしらかみ」号が車両もオシャレで早くて快適で、JRも宣伝してるやつ。

弘前からは後ろ向きで出発したが、川部駅でスイッチバックで方向転換する。
リゾート号は展望席も設けてあるので、広い視界で見ることも余裕だ。りんごの畑の中を進み、左手には岩木山の車窓です。

五能線経由と奥羽本線経由、どちらも秋田行き。
この時は「青池」号
川部でスイッチバック
岩木山とリンゴ畑。先頭車両は展望スペースもある。

途中下車で津軽鉄道と金木の斜陽館

まずは五所川原で途中下車、津軽鉄道で太宰治の斜陽館がある金木へ寄ります。

走れメロス号!
乗り換えだったので車内で切符を買います。現金精算。ハサミを入れてくれます。
津軽鉄道の車窓


津軽鉄道は五所川原から出ている地方鉄道でストーブ列車で有名ですが、9月は鈴虫を一緒にのせて虫の音をBGMに走ってくれ、太宰列車(太宰の一節をデザインしたりパウチして車内にぶら下げている)、などアイデア企画が多い様子。
そしてアテンダントという方が乗り込んで観光説明のアナウンスをしながら運行、降りる駅のお手製ガイドのコピーをくれる。「バスツアーの合間に少しだけローカル線乗る行事がある団体旅行さん」と一般車両を分けていたり、何とも至れり尽くせりでホスピタリティーを感じる。このコピーをもらったおかげで金木の銘菓を買えました。

金木の太宰の生家・斜陽館。

これ思ってた2倍のデカさと豪華さだったわ。恐るべし富裕層。「この家は微妙に段差が多いですね」と、スタッフのおばさんに何気なく話しかけたら、「気がつかれましたか!高さのあるここは家長と長男だけの部屋です」と教えられ、the家・父・長・制!(略)と思いつつ、家の作りは一部が洋風作りとかあれこれ面白い。

家に段差が多い。高い場所は家長と跡取りしか入れなかったとか。
建具の細工も。
煉瓦塀も長いんですよ。どんだけ

金木は次の列車までの2時間ちょいという短い時間だったけど、斜陽館の他に向かいの「津軽三味線会館」で歌詞の意味も読んだり、歌い手の系譜がわかりいろいろ情報が繋がったんで「これぞ旅やなー」と思った。しっかし、津軽三味線を聴かせてくれるという時間に「Jアラートがなるらしいんで遅れるかも」って言われた。鳴らなかったけど。

斜陽館向かいには「産直メロス」っていう安直な名前の道の駅があり(何でもメロスがつくようま)、絵柄がかわいい「うんぺい」というお餅や、俺の好物イチジクやら、津軽鉄道手ぬぐいを買った。

手前の花柄が練り込んであるお餅がうんぺい。甘いおもちでした。左上が金木名物「甘露梅」


うんぺいとは?

再び金木駅へ。

帰りは硬券切符でした


帰りは太宰列車。切符はハサミで切り込み入れてくれるので記念に持ち帰った。
津軽鉄道で五所川原に戻り、向いのプレハブ的バスターミナル(またここの雰囲気もまたよし)の売店で焼いていた二重焼きを買っておやつにした。

バスセンターの時刻表。時刻表がタテ。
五所川原駅にもりんご


五所川原はほぼ素通りしたが高さのあるねぶたは見たかったな。

深浦で走る

再び五能線に。

五所川原から五能線の普通電車で終点・深浦まで向かう。車両は新型で地方の普通各駅停車の列車とは思えない快適さだった。海沿を進むローカル線の車窓に心が満たされます。途中、千畳敷を通る。

新型車両。
日本海!
荒々しい
車窓から栄養分


深浦で下車。2時間先の列車の間に深浦では郷土資料館、太宰が泊まった宿を使った文学館に、荷物を背負って歩いて訪問(コインロッカーなどない)。
深浦は北前船などで栄えたところではあるが、すでに深浦には高校はないらしく(近い高校は鯵ヶ沢)地方の町の厳しさも感じた。
道の駅みたいなところでタコの干物を買った。

時間が迫る中、最後は大岩へ。深浦は晴れていれば夕焼けがきれいなんだろうけど、あいにく小雨の曇り空。
地元の小学生が
「こんにちは〜!!!僕たち明日マラソン大会なんですー!!!」
と標準語で私に大きな声で話しかけて(観光客とバレている)岩山に駆け出していく。
一方こちらは
「おばさんはあと20分でやってくる列車に乗らねばならんのですが〜! 岩に行きたいとですよ!」と、重い荷物を道路脇に放置して後を追いました。何とか岩山のてっぺんまで行けた。

行って帰ってこられるかチャレンジ
子供が走っていく〜 おばさんは後を追う
岩山のてっぺんから。

深浦からまた乗車。車窓から栄養分を摂取しながら寒い秋田へ

なんとか列車には間に合ったが滝のような汗。
リゾートしらかみ号で車窓から栄養高い風景を吸収。天気が良ければと思うが、欲張ってもしゃあない。ちょっと曇っている日本海の沿岸風景もいいもんだなと。沿岸が荒く、山が迫っていて自分の住み慣れた土地の沿岸とはまったく異なる姿がもの珍しく食い入るようにみていたが、日も落ちて暗くなり睡眠。。。

リゾートしらかみは車両によりデザイン違う。
これはウッド調で落ち着くデザインだった

秋田に着いたのは19時で真っ暗だった。雨予報で明日は五能線止まるかもねという予告がすでに出ていた。曇りでも五能線に乗れてよかった。

駅をでたらいきなり寒い。さっきまで暑かったのに。若者の集団が「冷蔵庫のようだ」みたいなことを言いながら通り過ぎた。
いきなり寒いし、朝から詰め込み過ぎた疲れで、すてきな飲み屋を探す気力もなくなり、餃子食べて、ドーミーインのお風呂で温まって寝ました。

秋田西武横のアーケード街

2023年9月

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