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"誰にでもできる仕事"を"誰にもできないプロフェッショナルな仕事"に

ご無沙汰しております。大学院のテストやらレポートやらで切羽詰まっていてなかなか更新することができませんでした。申し訳ありません。

今回は、自分の仕事であるホペイロにかける思いについて書いてみようと思います。

サッカーをやっている方なら、ホペイロがどんな仕事なのか、というのはイメージがつくかもしれませんが、サッカーにあまり詳しくない方は実際どんなことをやっているのかさっぱりわからないと思います。

「ホペイロ」は、ポルトガル語で「用具係」という意味で、日本では、サッカークラブの用具担当をする人間のことを多くの場合「ホペイロ」と呼びます。(他にも「キットマン」やエキップメントマネージャー」など様々な呼ばれ方をすることも。ちなみにドイツ語では「Zeugwart(ツォイグバート)」といいます)実際にどんな仕事をやっているかというと、チームのユニフォームや練習着の洗濯や管理、練習の準備、片付け、選手のスパイクの手入れなどです。他にも選手の身の回りに関するたくさんの仕事があるのですが、要するにこの仕事、ほぼ大半を世間一般から見ると「雑務」と言われる作業がほとんどを占めてるんです。「雑務」ということは、言ってしまえば「誰にでもできる仕事」ということです。僕がこの仕事を始めた時も、この仕事でドイツに行くと決めた時も、僕の周りの多くの人が「どうしてそんな仕事を?おまえならサッカーに関わるにしても、もっと違うことができるんじゃないのか?」と首を傾げていました。

僕はそれが悔しくて悔しくてたまりませんでした。なぜならこのホペイロという仕事は自分にとってはとても魅力的で、すごく重要で、大好きな仕事だったから。でも、周りの人たちからすると、それはただの「雑用係」にすぎないんです。

それを変えるためにどうすればいいか、いろいろ考えた結果、自分の中でできた目標が「この誰にでもできる仕事を、誰にも真似できないスペシャルな仕事にすること」でした。誰にでもできる仕事に自分の色を付け足したいって、自分だけのスペシャルな仕事にする。そしてその中で自分がどこまで行けるのか。それを確かめるために僕はドイツにやって来ました。ドイツのクラブでホペイロをすることは想像するよりはるかに難しいと思います。

なぜなら、わざわざそのポジションにドイツ人ではなく、日本人を置く必要性がないからです。ドイツ人でもできる仕事なら、外国人を雇う意味がないんです。昨シーズン、僕は運良く今いるチームに入ることができて、丸々1シーズン実習生のような形でチームに帯同しました。もし、僕が他のドイツ人と大して変わらない仕事しかしていないと見られたら、その一年で僕はお払い箱だったと思います。ですが、今僕はチームから一年の契約を結んで、決して高くはないですが、今いるチームからすれば安くもないお給料をいただいて働いています。それは、チームの選手や他のスタッフが僕のことをそれだけ評価してくれたからこそだと思っています。選手のみんなは「おまえはいつかヨーロッパチャンピオンズリーグで戦える」とか「チームで一番重要なのはおまえだ」とかめちゃくちゃ褒めてくれます、こっぱずかしいですが笑

それでも、僕の目標としているところまではまだまだ道のりは長いです。正直ここから上のステージに行くのは今までとは比べ物にならないくらい高いハードルがあると感じています。ただ、ヨーロッパチャンピオンズリーグに出場するチームで自分が働いていることを想像するともうワクワクが止まりません!笑そのためのチャレンジをこれからも全力楽しみたいと思っています!

「なんでそこまでして、、」という声のも十分承知しています。それも自分の働く姿を見せて変えていけると信じていますし、その働く姿を、見てもらうことで、自分が大事にしている「ホペイロ」という仕事に対する見方も良い方向にどんどん変わって行ったらすごく嬉しいです。まだまだドイツでの挑戦は始まったばかりですが、目の前の1つ1つの仕事を大事にして、少しでも選手の、そしてチームの力になれるように、まずは残りのシーズンを全力で走り抜けたいと思います!

人生、やってやれないことなんてない!

これからも自分らしくがんばります!今日はこの辺で。

Tschüss 👋



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