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95歳に聞いた、長生きの秘訣

最近手術にいらっしゃった患者さん
御年、九十五歳。

90代の高齢者の手術も、最近は珍しくありません。
そのほとんどは
骨折(治さないと歩けない、生活できない)
骨盤臓器脱(治さないと座れない)
あとは
消化管穿孔腸閉塞などの緊急手術(治さないと短時間で致命的)
など、
今すぐ手術しないと生命が危ないか、寝たきりの危機、というパターンです。

なのですが
今回、この方は、腫瘍の手術に来られました。
それも、がっつり根治目的。

うーむ、なかなかチャレンジングな…
と思いながら、手術室の入口でその方をお待ちしていたら、

なんとストレッチャー(移動用ベッド)どころか、
車椅子にも乗らず、スタスタ歩いていらしたの!
背筋はまっすぐ、肌もつやがあり、耳もよく聞こえて、受け答えシャッキリ。
どう見ても80代前半。
さらに、手術とリハビリへの意欲も十分。

あぁ、
この方は、大丈夫だわ。
根治をめざす外科の先生の気持ちがよく分かる。
そういうことであれば、こちらも、最大限の技術と敬意をもって、
何が何でもご無事でお帰りいただきましょう!
(※そういうことでなくても、つねに最大限の技術と敬意を提供しております、もちろん!)

まあそういうわけで、手術を無事に終えまして

翌日、術後回診に行くと
「だいじょうぶよ!ありがとうねぇ〜」とお元気そうで、
一安心。

ほんとうに、お達者ですねぇ、憧れます!
「そう?もうシワシワのおばあちゃんよ」
全然。。私、こんなステキな95歳の方、お会いしたことないですよ!

「あらー、ありがとう。
ウフフ、長生きの秘訣を教えましょうか?」

えっ!いいんですか?
ぜひ教えてください!

「長生きの秘訣はね〜
よく寝ることよ。わたし、よくお昼寝もしていたの。
それから、今は痩せちゃったけど、
よく食べることね。」

なるほど!!
王道ですね。
よく覚えておきます。

「ところであなた、私とこんなに話していて大丈夫?ごめんなさいね」

はっ…お気遣いありがとうございます
(95歳の術後1日目で、スタッフの勤務状況まで気遣ってくれるってすごいな?!)
そうですね、そしたらそろそろ…
もっとお話ししたかったですけど、
また伺いますね。

「おしゃべり好きで、おっちょこちょいなのも、長生きの秘訣かしらね〜」

ああっ、起き上がらなくていいですので!
どうぞ、そのままで!
まだいろいろ点滴とか、ドレーンとか付いてますからね!抜けたら大変だから!
あとで看護師さんと一緒に歩きましょ!
ともかく、痛くなくて良かったです!


まとめますと、長生きの秘訣は
・よく寝る
・よく食べる
・楽しくおしゃべり
・早期離床(への意欲)
と見せていただきました。

みなさま、ご唱和ください
【くうねるしゃべる、よく動く】

はぁー、
本当にすてきです。
あやかりたい、あやかりたい!

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ちよだずし
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