例えば、テーブルに対してイスが高かったら、足が窮屈になって、テーブルから離れて座ります。するとどうでしょう。食べものをボロボロと床に落としてしまう。 逆にイスが低いとひじが高すぎて、食器がうまく持てずに倒したり、箸が持ちにくかったり、頬杖をついたりとやはりきれいな食べ方ができません。 また、足の届かないイスに座っていると、落ち着きがなくなり、立ちある子もいるでしょう。そんなこどもの様子をみて、「もっと姿勢よくしないさい」とか「きれいに食べなさい」なんて、大きな声をあげて
幼児の食事についていると、気になることがあります。それは姿勢の悪さ。 最近の生活は畳も少なくなり、小さいころから背もたれのあるイスに座っていることが多いため、自分の身体で上半身を支えるという行為がほとんどなくなっています。 上半身を保つということは、背骨を支える背筋、腹筋、お尻や太ももの筋肉の発達が必要なのですが、それが育つ環境にないのです。 世の中が便利になり、苦労せずに動作がこなせる商品がたくさん作られ、それに囲まれて私たちは生活しています。 それでは発達するはずの機
食事は視覚で始まり、五感を通して記憶されます。例えばテレビの番組でおいしそうな料理が出てくれば食べたくなるとか、メニューを見て選べるのも、その原理ですよね。 人の脳は目の前の料理だけでイメージしているのではありません。食べる空間がどのような場所なのか、どんな食器でどのように盛り付けられ、誰と食べているのなどたくさんの要素で料理の価値が食べる前から変わるのです。 片づけていないものが散乱した部屋で食事をしていれば、周りが気になってしまいます。 ましてや感性が豊かなこどもであ
食の環境をどのようにつくるかで、子どもは天使にも悪魔にもなるからおもしろい。