二十五 眠る君に嘘はつけない/アルカナ眠る君に噓はつけない

 悠真は胸の上で眠る仁を見つめた。初めて見た義兄の寝顔。それはとても安らかで、決して冷酷な人間などではない。彼の中にはいつも情があって、少なくとも、自分はそれを見てきた。
 両手を動かせないのが残念だった。義兄の髪を撫で、全て大丈夫だと、強く抱き締めたかった。

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1,023字
某BL雑誌でA賞を取った作品です。 完結しています。全27章。凡そ75000字です。 18禁指定。少しハードなBLです。

義父の通夜で初めて義兄<仁>の存在を知る悠真。実父を憎む冷淡さがありながら禁欲的で支配性すら感じる魅力に悠真は不覚にも魅せられてしまう。目…

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