女神の仮面/6.押し寄せる闇
あれから瞬く間に月日が流れて行った。
館の地下には<抜け道>が繋がり、術によって閉ざされている。
僕はそのことも忘れ、日増しに増加する凄惨な出来事に悔しさを募らせた。
片時も安らぎのない世界。
エントランスを埋める民の姿は、傷つき、痩せ細り、正視するのも憚られた。
<真の名を呼ぶ者>が復活した。
人々はその噂で湧きかえったが、僕は悪戯な希望など抱かなかった。
それよりも早く、この現状を何とかしてくれ…。
噂が流れてから、ラカンカは一度だけ戻って来た。
「翔平さまは素晴らしい方