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所作の美しい人になりたい

何の映画か、またはドラマだったかタイトルなどは失念してしまったけれど、所作の美しい役者さんが出ていて、とても憧れたことがある。
その人は招かれた席にスッと座り、ほぼ目線を落とさずに横に置いた手土産を自分に寄せ、スッと差し出した。
その一連の流れがとても美しく、そうありたいと練習し、まぁ結局マスターできなかった。
昔の映画には所作の美しい人ばかりが出ていたように思う。笠智衆なんかもそんな気がする。

憧れる。ああなりたい。

美しい動きに憧れているうちに、とても参考になるものが身近にいたことに気づいた。猫だ。彼らは音もなく歩いてきて目的地で腰を下ろすと、スッと前脚を揃え、クッと前を向き、お尻のカーブに沿って優雅に尻尾を巻きつける。
寝る時にも前脚を折り込み、最小限の幅しかとらない。
ダラーっとくつろいでいる時もあるけれど、なんか、こう、“あ〜ん、ここで寛いでくれてるぅ〜💕”
と思わせる力を持っており、品の良さ、可愛らしさ共に足元にも及ばない。
動き、存在共に何の無駄もない。
完璧に美しい。
電車に乗るときなどには、猫をお手本として、そうできるように心がけている。

まぁでもね、短時間真似できたとしても、そもそもガサツ寄りの私である。
30分でメッキが剥がれるのだ。

特にお酒が入っているときなど、あ〜〜書いた文章を全部消してしまったくらい、恥ずかしいエピソードが満載だ。
一つ置くとすれば、
「乾杯の勢いでジョッキを割る」
いかんよね 笑。

あぁ、所作の美しい女性への道のりは遠い…

#エッセイ

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