マンガ『ANGEL VOICE』
1巻の表紙でヤンキー風サッカー部員が号泣している。この理由が分かるのは全40巻に渡るこのマンガでも、後半になる。
それほど作者覚悟の連載だったのだろう。古谷野孝雄は前作の『GO ANd GO』でも30巻、高校野球を描き切ったが、今作は高校サッカーだ。
沢山出てくる部員達の設定を考えるのが好きらしく、部員達の隠れエピソードがコミックスのおまけで読める。
長期連載のスポーツマンガは、すべてそうだがチーム全員のキャラクターがしっかりとしていて、さらにライバル高校の設定まで作り込まれている。
まあ、そこを丁寧に描くから長期連載になってしまうのだけれど。このマンガも素人集団がサッカー上手くなっていくのをじっくりと描いてある。
非現実的にならないのは、練習の説得力にある。とにかく走るのだ、気絶する寸前まで監督の指導の元で走り込みをする。
その気の遠くなるような努力が結ばれていくんだけど、号泣の理由はサッカーで勝ち上がるからでも、負けたからでもないところがこのマンガが凄い点だ。
会社でシンドくなるとこのマンガを、読んで頑張ろうと思う。40巻、何度読んでも元気になる。
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