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書くことがない

 書くことがないなら書くなよ。

 そうは言うものの、毎週投稿しているとnoteが「n週連続の投稿、すごい!」と褒めてくれるので、途切れさせたくないという気持ちがある。何か書こうかと思って書き始めてみたが、一向にまとまらないので諦めた。

 今日はチャンネル諸島のWikipediaを見ていた。チャンネル諸島というのはイギリスとフランスの間の海峡の、フランス寄りにある幾つかの島のことである。主な島はジャージー島とガーンジー島、その他にオルダニー島とサーク島とハーム島をあわせ計5つの有人島および付属島嶼からなる。チャンネル諸島はイギリス領であるが、正確にはマン島と同じ「イギリスの王室属領」という扱いで、外交・防衛はイギリス政府が責任を負うが、憲法や法律は独自にあり、連合王国には含まれないそうだ。

 なんでチャンネル諸島かというと、Twitterのトレンドを「ジャージー」に設定しておくと、ほぼ何も流れてこなくて快適なのである(他の小さな地域やTwitter利用者がほとんどいないと思われる国でも同じ効果が得られる)。特にトレンドもない島って人口何人くらいなのかなと思って調べたのだ。ちなみにジャージー島の人口は2019年の推計では約10万人、同じようにトレンドの場所に設定できるガーンジーは約6万人である。余談だが中国語ではジャージーは「澤西」、ガーンジーは「根西」だそうだ。

 さらに余談だが、4つのナショナルチームがあるイギリスらしくジャージー島にもガーンジー島にもオルダニー島にも、さらには人口500人ほどのサーク島にもサッカーの代表チームが存在するらしい。どのチームもFIFAやUEFAには所属していないため、ワールドカップ予選やユーロ予選には出場していないが、ジャージー、ガーンジー、オルダニーの3島ではムラッチ・カップというカップ戦をやっているらしい。

 サーク島代表は過去4度、他の地域の代表と試合をしているが、いまだ未勝利どころか、1ゴールも奪えず、逆に被ゴール数は70という有様である。FIFA非加盟ナショナルチームも結構あるようなので、興味がある方がもしいれば、下のリンクのページの最下部からたどってほしい。マサイ代表なんていうのもあるそうだが、公式試合をしたことはないらしい。

 ところで、少子化は日本だけの話ではなく、世界のトレンドであるようだ。今世紀末には日本をはじめ韓国、イタリア、スペイン、タイなど20か国以上は人口が現在の半分以下に縮小する見通しで、あの中国でさえも、8億人を切りそうだという話である。

 もちろん反出生主義が流行っているというわけではない。この記事では、少子化の原因は女性が教育を受けて働くようになること、それに避妊が簡単になることだと書いてある。どれも近現代社会が推し進めてきたことであるし、少子化はその当然の帰結であったというわけだ。

 それゆえ少子化を解決しようとすると、ともすれば今まで進めてきた個人の人権の尊重に逆行する形になってしまい、両立させようとすれば産児・育児支援という形しかとりえないのだ。人権を尊重しながら少子化を解決するというのは難しいのではないかと思う。

 逆に言えば、実現は難しいというのが大方の見方である反出生主義にとっては朗報である。なぜなら、「人権の尊重」という「正しい」ことを推し進めると出生数が減ることが明らかになったからである。女性の人権を守って独身でも生活できるようにする、子供の人権を尊重するように親となる人々に求める、実に「正しい」主張である。ベネターの非対称性理論など説かなくても、結構な規模で出生数を減らせそうである。

 そのうち子供がいない人が多数派になれば、少子化問題に諦めの風潮も出てくるだろう。その時に反出生主義が絶滅容認派のバックボーンに収まる。今までは人類の存続が正義だったのが逆転し、人類の断絶こそが正義となるのである。どの程度ソフトランディングできるかはわからないが、そうなった場合は出生数はさらに減少しゼロに近づいていくだろう。反出生主義者が多数派となった社会では、公権力がついに生殖を規制するからである。

 もっとも、何があるのかわからないのが世界である。1798年に『人口論』を世に出したマルサスは、世界の人口は増え続け、食料が足りなくなって貧困が起こると危惧していた。しかしその後ハーバー・ボッシュ法による化学肥料の増産などで食糧の不足は当時危惧されていたほどではなくなったし、それどころか、現代人類は過去と比較すれば戦争や疫病に悩まされているわけでもないのに子供を産まなくなってしまった。

 今は少子化が懸念されているが、そのうち今は想像もできないような展開で、再び人口増へと転じる可能性は十分にあるだろうと思った。

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