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お風呂

 お風呂が面倒くさいのは入るまで、とはまあまあ真実だと思う。ただ、上がった後に髪を乾かすのはやっぱり面倒だ。

 大学時代に住んでいたアパートの風呂はユニットバス、すなわちトイレと洗面所と同じ部屋にシャワーと浴槽があるつくりのものだった。部屋に風呂があるだけ昔と比べれば進んでいるのだろうが、とはいえこのユニットバスは便利とは言い難かった。

 シャワーホルダーは上下2か所あるのだが、上のほうにシャワーを固定すると浴槽の中だけでなくトイレのほうの床まで濡れてしまう。浴槽とトイレの間にカーテンが吊るせるように天井にレールが取り付けてあるのだが、かびたりするかもと入居時に親に言われ、付けずじまいだった。そのため、シャワーは低い方のホルダーにつけて、浴槽の中にうずくまって髪や体を洗っていた。

 また浴槽があるとはいえ体などもその中で洗うようになっているため、風呂を溜めるのも難しい。やり方としては、①先に溜めて湯舟に浸かった後体を洗う②体を洗った後お湯を溜める③お湯を溜めた中で体を洗い、その後浸かる、などが考えられる。①は個人的に体を先に洗いたい、②はお湯が溜まるのを待つのに時間がかかり、冬は寒い、③はシャンプーの泡などが浮かぶお湯に浸かることになる、とどれも欠点がある。

 結局自分は①のようにしていた。お湯に浸かるのも自分一人なので、体を洗う前に入ってお湯を汚そうが関係がないのは楽だった。もっともそれも面倒になって、ほとんどシャワーで済ませていた。もし毎日お湯を張っていたら、水道代も結構なものになっていたと思う。

 近くに銭湯も幾つかあったが、結局行くことはなかった。料金がそれなりにするし、自分一人で入るのを躊躇ってしまったのだが、一回くらい経験しておいてもよかったかなと思う。

 そういえば温泉旅館に行ったのも、大学卒業前に近くの温泉地に一泊したのが最後だった。温泉は嫌いではないが、いい湯かどうかもあまりよくわからないので、誰かと一緒に行くとかでないとなかなか足が向かない。今GO TO キャンペーンをやっているところは多少お得に泊まれるんだろうか。

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